ANA788と789の違いとは
ANAの国際線路線数は今や日本一、その立役者として知られるのが787です。787には3タイプありまして、ANAは-8(788)、-9(789)、-10(781)の全ての787を持っています。ただ-10は3機しかなく、シート仕様もA380に近いですので外して、今回は-8と-9の比較をしてみたいと思います。特にビジネスクラスに大きな違いがあります。こちらが787-8の169席仕様(ビジネスクラス一部)。最も人数の少ない仕様になっています。
こちらは同じく787-8の184席仕様(ビジネスクラス一部)です。(240席仕様はスタッガードではないため除外)
一方こちらが、787-9の215席仕様(ビジネスクラス一部)。
同じく787-9の246席仕様(ビジネスクラス一部)です。
2個ずつダッシュ8(-8)とダッシュ9(-9)のビジネスクラスのコンフィギュレーションを載せましたが、もう気付かれましたよね。そう、ダッシュ8はダッシュ9に比べて、
中央列が1席少ない
んですよ。(以降ダッシュ8は788、ダッシュ9は789)
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一見同じように見えますが
788と789で異なるのは胴体長。同じ機種ですので胴体幅は変わりません。なのに、座席配列が違います。違うのは中央列です。788は2、1、2、1のスタッガードになっているのに対し、789では2、2、2、2のスタッガードになっています。こちら788。
こちらが789です。
何となく同じように見えますが、よく見てみると、ほら、違いがわかるでしょ。
788はこんな風に真ん中に1席、両側に2席の互い違いであるのに対し、
789では平等に互い違いに並んでいるのです。
ちなみに窓側の席はというと、これは788のシートですが、
通路側の席の席と、
窓側の席があり、横幅に違いがあるものの配置は変わりません。
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788名物王様シート
788の真ん中列の真ん中席は、通称「王様シート」なんて呼ばれています。両側にス―ペースがあり通常の席よりも広いからです。僕は今回、王様シートである4Dをチョイスしました。
前から見ると両側にテーブルがあって非常にスペ―シャスな空間になっています。
座ったポジションからは両側が壁みたいな感じでちょっと圧迫感があるんですが、やはり一人分のスペースとしてはかなり広いことが実感できます。
右のテーブル。
左のテーブル。
こうやって左右どちらにもテーブルがあるのが王様シートの素晴らしところです。しかも右にも左にも出られるのがいいですね。
ベッドポジションにしてみました。
前から見ると「埋もれ感」がすごいです。
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通路側の席は酷すぎる…
こんな風に王様シートがあると、さぞかし快適だろうと思いきや、快適な座席がある分、他にしわ寄せがくるんです。通路側の列を見て驚きました。テーブルが縦長で超狭いです。これだけの大きさしかないなんて…。788はどこに座るかによって大きく格差があると言うことがわかりますよね。完全に不公平な世界です。
反対に789では不公平感がないことがわかります。
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早期導入時の名残なのか
何故こんな格差があるのか真相は不明ですが、あり得る理由としては788は早期に導入した機材であるため、余裕を持たせた作りであり続けている説です。787の導入当初788のエコノミークラスは2-4-2だったことを覚えている人も多いと思いますが、昔は787と言えば余裕のある座席配置をしていたんです。今は3-3-3となってしまい、ギュウギュウ詰めの仕様になりましたが、ビジネスクラスの中央列だけは2、1、2、1と変えていません。
飛行機の座席は安易に増やせばいいというものではなく、路線ごとに適した総座席数とビジネスクラス/エコノミークラス比率があるはずです。エコノミーはギュウギュウ詰めにしたけど、ビジネスクラスは変えていないところを見ると、それが適した座席数と比率なんだということです。
と、納得したいところですが、やはり何だか解せませんよね。他の技術的な理由がある気がしてなりません。ご存知の方、そっとTwitterで教えてくれませんか?(笑)
というわけで今回はANAの787、789のビジネスクラスの違いを解説しました。
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