イケてる航空総合研究所

ビジネスクラス搭乗記、弾丸旅行のノウハウ、マイルの使い方、貯め方、航空事故の真相などなど。

デルタ航空の特典航空券で中国国内線を飛ぶならビジネスクラスがお得です。

とりあえず飛行機に乗りたい

過去のブログから読んで下さっている人はご存知かと思いますが、僕は飛行機に乗るのが趣味です。飛行機に乗ると言っても、「グライダーに乗って大空を駆け回る」とかそういう高尚な趣味じゃなくて、もっと低俗な趣味。「お金を払って飛行機に乗る」という趣味です。目的地はどこでもいいんです。飛行機に乗れればいいんです。そういう変な趣味です。

「お金を払って」と書きましたけど、お金を払わなくても飛行機には乗れます。マイルを使います。マイルを使えばほぼタダで飛行機に乗れます(国際線は諸税、手数料等が必要)。デルタ航空のマイルが結構貯まってるんですよね。3年くらい北米往復で貯めて、アップグレード以外にあまり使っていなかったので、近場であれば3~4回はビジネスクラスに乗って旅行に行けます。ということでマイルを使って飛行機に乗ろうと思い立ちました。

いいですか?飛行機に乗るために旅行に行くんです。旅行に行くために飛行機に乗るんじゃありません。そこを間違えてはいけません。普通の人と目的と手段が逆なんです。

デルタ航空のマイルがあるから飛行機に乗りたい。そう思い立ち色々検索してできた旅程がこれです。

濃い赤色の路線がデルタ航空のマイルで取った区間です。それ以外はまた別の記事で説明します。

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武漢 → 広州 → 北京

縦に並んでいるので少し見にくいですが、真ん中の武漢から一旦南に下がって、北に上がるというルートです。いわゆる普通の中国国内線で「それでなに?」と言われてしまいそうな普通の2区間です。

その前にデルタ航空のマイルを使うと何航空に乗れるのかを学習しなければいけません。当ブログは「飛行機乗りのプロ」の方々はもちろんのこと、初心者の方にも読みやすいブログを目指しています。

まずはアライアンスについて

デルタ航空はスカイチームというアライアンスに入っています。アライアンスとは「航空会社の連合」という意味で、たくさんの航空会社のグループを表しています。日本国内の航空会社で言うと、ANAはスターアライアンス、JALはワンワールドというアライアンスに加盟しています。

アライアンスに入ると何がいいかと言いますと、乗客目線で一番わかりやすいのが「同じアライアンスならマイルが貯まる」ことですかね?デルタ航空よりも身近なところで、ANAのマイレージカードを持っている人ならば、例えばシンガポール航空に乗ってもマイルが貯まります。ユナイテッド航空に乗ってもマイルが貯まります。その2つの航空会社は同じスターアライアンスに入っているからです。

デルタ航空が所属するスカイチームにはこんな航空会社が入っています。

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日本に乗り入れているエアラインで言えば、アエロフロート、アエロメヒコ、エールフランス、アリタリア、中華航空、中国東方航空、中国南方航空、ガルーダインドネシア航空、KLM、大韓航空、ベトナム航空でしょうか。

そんなこと今さら解説すんなって?

うるせー。初心者にも分かりやすいブログ目指してんだよ。

あ、少々お口が過ぎました。

その他アライアンスは、別々の航空会社でもまるで同じ航空会社のように乗り継げたり、発着するターミナルビルを同じにして乗り継ぎを良くしたりと様々な利便性をもたらしてくれます。ただ、それらの利便性についてはほとんどの人が当たり前だと思っていますので、僕たちが最も「意識しているメリット」はやはりマイルが相互に加算できることでしょう。

逆も然り。マイルを使うときも同じです。ANAで貯めたマイルを使えば、ANAの飛行機に乗れるのはもちろんのこと、シンガポール航空やユナイテッド航空にも乗ることができます。デルタ航空のマイルを使えば、中国の航空会社であれば中国南方航空と中国東方航空に乗ることができます。デルタ航空のマイルでデルタ航空にしか乗れないのであれば、あまりメリットを感じないのですが、アライアンスのおかげで色々な航空会社に乗ることができるというわけです。これがアライアンスの強力なメリットです。

デルタ航空のマイレージカードを持ちながら、デルタ航空以外でマイルを貯め、デルタ航空以外の航空会社にマイルで乗るということができます。何だか変な話ですが、航空業界では当たり前のことです。


中国南方航空を選んだ理由

さて、デルタ航空のマイルを使って中国の航空会社に乗ろうと思い立ったわけですが、今回中国南方航空を選びました。理由は2つあります。一つは中国南方航空には一度も乗ったことがないからです。もう一つは中国南方航空には乗りたい機材が2つあったからです。ボーイングの最新鋭機B787と、エアバスの、(最新鋭機ではありませんが)結構新しいA380です。この2つに乗りたくて僕はデルタ航空のマイルを使って中国を飛ぶことにしました。

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↑こちらがB787。全景は撮れず。

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↑こちらがA380です。オール二階建てのエアバス機です。

ちなみにデルタ航空のマイルを使えば中国では中国東方航空にも乗れますが、特にこれと言って乗りたい機材がないので今回はパスしました。


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↑ちなみにこちらが中国東方航空。


ビジネスクラスに乗るならば中国国内線がおススメ

さて、デルタ航空のマイルを使って中国の航空会社に乗る場合、エコノミークラスよりもビジネスクラスの方が圧倒的にお得です。これを見て下さい。広州(CAN)から北京(PEK)へのフライト検索したときの結果です。

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あれれ、必要マイル数が変わってる…。僕が予約した時は、エコノミークラスが30,000マイルビジネスクラスが35,000マイルでした。今では、エコノミークラスが少し下がって25,000マイル、ビジネスクラスは同じく35,000マイルです。

やや説得力に欠けてしまいますが、僕が乗ったときは、たったの5,000マイル(17%アップ)でビジネスクラスに乗れたんです。ウソじゃないです。本当です(汗)。

ここで、マイルがもったいないからと言って30,000マイルにとどめるか、追加で5,000マイル出してワンランク上の旅を目指すか、これは絶対に後者でしょう。17%アップで乗れるならば僕は迷わずビジネスクラスを選びます

今となっては40%アップになってしまいましたが、それでも十分に割安です。これを見て下さい。


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この表はANAのマイルで日本から各地へ飛ぶのに必要なマイル数ですが、近場ですとエコノミークラス(表中ではY)とビジネスクラス(表中ではC)では必要なマイルが倍違います。アップ率は100%です。遠くになると若干割安になりますが、最も割安なハワイでも62.5%アップです。これを見るとデルタ航空の40%アップがとても割安だということが分かります。


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ちなみに上海-武漢のような短い区間であれば、エコノミークラスに12,000マイルビジネスクラスに15,000マイルで乗ることができます。エコノミークラスからビジネスクラスへのアップ率は25%です。こちらはかなりお得と言えるでしょう。

今度はデルタ航空内での比較です。例えば日本から中国に行くフライトを見てみましょう。こちらは名古屋(NGO)から上海(PVG)へのフライト検索したときの結果です。


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エコノミークラスが35,000マイルビジネスクラスは60,000マイルです。アップ率は71.4%です。同じ中国の航空会社でも日本から中国に飛ぶ場合と、中国国内線で飛ぶ場合とでアップ率が全然違います。

もう一つ付け加えておくと、これまでお見せしたのは往復の必要マイル数であって、片道の場合は半額のマイルで乗ることができます。武漢-広州であればビジネスクラスで17,500マイル、上海-武漢であれば7,500マイルで乗ることができます。国内航空会社のマイルを使う場合、片道ですとかなり割高になるのですが、デルタ航空の場合は純粋に半額です。これもまたデルタ航空のマイルのフレキシブルでお得なところですね。

僕はこうして中国国内線におけるデルタ航空のメリットを見出し、中国まで中国南方航空のビジネスクラスに乗りに行ったというわけです。

ん~なんか変。普通はまず初めに行きたいところがあって、そこでどんな風に行こうかとか、何に乗ろうかとかを考えるんですが、僕の場合は真逆で、何に乗りたいか、どんな風に乗ったら最もお得か、という点を先に考えて行き先を決めるんです。普通の感覚では理解できないかも知れませんが、こういう旅のスタイルも世の中にはあります。

ということで、中国国内線のビジネスクラスに乗る場合、デルタ航空のマイルを使って乗るのがとてもお得だということ、なんとなくお分かり頂けましたでしょうか。「初心者向けのブログ目指してると」か言いながら、超応用編からスタートするという異例の展開。張り切って参りましょう。

つづく。

flyfromrjgg.hatenablog.com

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