エバレット隣接のミュージアム
先日は航空博物館“Museum of Flight”の紹介をしましたが、今回はもう一つの航空博物館(ミュージアム)であるFuture of Flightの紹介をしたいと思います。Future of Flightとはボーイングエバレット工場の北側に隣接するちょっと小さめのミュージアムです。実はミュージアムと言うほど大した施設ではなくギャラリーと言った方が正しいかも知れません。
これが建物。全然ミュージアムっぽくないでしょ。元々は787のデリバリーセンターだったらしく、初期の787はここからデリバリーされたとか、そんな話です。
こちらが入口。天井が高く、入口はガラス張り。ちょっと高級な印象を受けますね。
ちなみにMuseum of Flightとは違い、Future of Flightは入場無料です。そして25ドルでエバレット工場の見学ツアーに参加できます。僕は時間がなかったので参加していませんが、絶対に行く価値ありだと思います。
スポンサードリンク
入ってすぐにボーイングストア
さぁ中に入りましょう。入口を入ってすぐの足元にはヒコーキが。それぞれ機種が異なっていてカワイイです。
入るといきなりボーイングショップ。Future of Flightには実機展示はなく、そもそもの展示数が少ないですので、無料で入場させて、中のボーイングストアで稼ぐというビジネスモデルなのかも知れません。
ショップの中は広々。色々グッズが揃います。どれも比較的高めですが、セントレアにあるボーイングショップでは手に入らないグッズがたくさん手に入りそうです。シアトルの本家ボーイングショップはガチなグッズが多く、お洒落な品物を求めるならばセントレアのボーイングストアがおススメです。
スケールモデルも沢山あります。
この時、737MAXの墜落事故が起きた時期とあって、どうしても737MAXに目が行ってしまう僕なのでした。
飛行機の部品で飛行機を作ったモデルなんかは、むしろ超お洒落。玄人向きです。
スポンサードリンク
圧巻の747ギャラリー
さぁボーイングストアを出てギャラリーに向かいましょう。広いエリアがあるんですが、そこには747の尾翼がズラリ!!!
結構圧巻です。そして何と言ってもカッコイイ!尾翼ってこんなに萌えるもんでしたっけ?
どうやら退役が叫ばれる747の特集をやっていたみたいです。ちなみにギャラリーの内容は時期によって変わるようです。
色んなパネルがズラリ。747初号機の前にクルー達が立っている有名な写真です。
ドリームリフターもれっきとした747ですよね。
初号機にパンナムジャンボ、そして707が懐かしいです。
エアフォースワン、しびれますねぇ。
そしてフレイターのお腹の中。
747の最終形ダッシュエイトはウィングレットがないから格好悪いという意見もありますが、787の翼端と同じレイクドウィングチップが今風で格好良いという意見もあります。
スポンサードリンク
その他の展示も面白い
ギャラリーには747特集の他にも幾つか展示があります。こちらは最新の777X。僕は訪問したちょうど数日前にデリバリーセレモニーをやったところでした。外にも置かれていて遠目に見ることができました。777Xは翼端が折れるのが特徴です。これは翼端を折らないと、通常の空港の施設に収まらないためです。
従来型の777でもこの仕組みが取り入れられかけましたが、採用するエアラインがなかったためボツに。そして25年くらいの年月をかけて復活したというわけです。さすがに今回は翼が長すぎて、どうしようもなかったんでしょう。
787の後胴部、セクション47と呼ばれる部分です。この部分とその後ろのセクション48は米Vought(ヴォ―ト)社製の部分です。
キャビンのモックアップもあります。座性配置が2-3-2なのでB6でしょうかね?
唯一のエンターテイメント系
Future of Flightには体験型の展示が1つだけあります。フライトシミュレータかと思いきや、オリジナルの飛行機を設計して、それを画面上で飛ばすというもの。
これ、実はあまり面白くなかったです。コースに合わせて戦闘機を操縦するんですが、単にスティックを前後左右に動かすだけなので、操縦している感覚が全くないんです。
スポンサードリンク
屋上が最高の撮影ポイント
屋上に上がってみましょう。ハッキリ言ってFuture of Flightは屋上がメインです。
各国の国旗が上から吊るされていて、国旗クイズをするには格好の場所ですね(笑)。
地面にはエバレット工場の地図があるんです。エバレット工場周辺はこんな風になってるんですえぇ。
屋上はこんな風にベンチが置かれていて、エバレットを一望できます。
実はこちら、屋上からではなくFuture of Flightの駐車場から見たエバレット工場なんですが、屋上からもこんな風に見えます。もっと広大な景色が広がっています。
Future of Flightから見た景色としては、こちら↓の記事の方が充実しています。
そして、このFuture of flight真正面のエプロンには、
なんと、アントノフ124が!!!こんな近くで見たのは初めてなのでむちゃくちゃ興奮しちゃいました。
そして奥にはドリームリフターが2機もいます。合計4機いるドリームリフターが2機います。ドリームリフターがちゃんと稼働しているところ見ると、787の製造が順調なんだなーと思いますよね。
あ、そのドリームリフターなんですけど、この機体で787の胴体や翼を運んでいるんですよ。
そのドリームリフターが飛んでいるのは787のサプライヤーがあるところ。ドリームリフターは毎日サプライヤー周りをしていまして、飛んでいるルートは、名古屋=アンカレッジ=ノースチャールストン、名古屋=エバレット、ウィチタ=エバレット、ノースチャールストン=ウィチタ、ノースチャールストン=ニューヨーク、ノースチャールストン=グロッターリエ(イタリア)です。
名古屋は三菱重工(主翼)と川崎重工(前胴)、ウィチタはスピリット(機首部)、ノースチャールストンはヴォート(後胴)とボーイングです、グロッターリエはアレニア(中胴)です。それらのサプライヤーを回って全てをここエバレットに集約して787を完成させます(-10はチャールストンで完成させます)。
というわけで、ここFuture of Flightは屋上が一番楽しめちゃったりします。中の747の写真展示もすごくいいんですけど、何せ実機がないので、その点はつまらないかも知れません。
かと言って拍子抜けすることは全くなく、エバレット工場に隣接しているため屋上に上がれば飛行機が見られる。もしかしたらMuseum of Flightよりも「最新の」実機に近くてこちらの方がイケてるスポットかも知れない、という印象を持ちました。
Museum of FlightとFuture of Flightは絶対に両方行く価値ありだと思います。
スポンサードリンク