フェリー乗り場を目指せ
香港に到着後、香港に入らず直接深センやマカオに入国する方法を知っていますか?深センが香港トランジットの代替地になることに気が付いて、色々調べていたら、どうやら香港に入国せずに深センに渡り、中国本土へ入国する方法があることを知ったんです。(香港に入国しないというところがポイントです)「香港に到着し深センから出発する」というトランジット方法もワクワクしますが、香港からダイレクトに中国(深セン)に入国する方法もワクワクしますよね。どんな風に行けるのか記録してきましたので、紹介したいと思います。
イミグレーションに向かう途中、「内地/澳門快船(Mainland/Macau Ferries)」という案内が目を引きます。深セン(内地:Mainland)に行くのは「これだ!」と思い、その案内に従って歩きました。
エスカレータを降りろと書いてあります。
あ、電車に乗るんですね。電車を降りるとチケット売り場に着きます。
チケットの買い方
電車を降りるとチケット売り場がありました。最初このチケット売り場が目に入らず、係員の人に「深センに行きたいんですけど、どうしたらいいですか?」と聞きました。そしたら日本語で「じゃっこう?(蛇口←深センの港の名前)」と聞かれ、「あ、そうです」と答えると、「チケット、カッテクダサイ」と改札口の裏にあるチケット売り場を案内してくれました。
深セン・蛇口までのチケットは220HKD(約3,500円)です。結構高いですよね。これが深センに渡る場合の最大の弱点。香港市内ならば100HKD(約1500円)で行けてしまいますので、それ比べるとかなり高くつく印象です。
ここでチケットの買い方のコツを書いておきます。
深セン行きは2つある
深センにはどうやら2つの港があるみたいです。福永と蛇口です。
福永は深セン空港にかなり近いところ、蛇口は深セン空港には近くなく、深センの街の南側にあります。
時刻表を見ると、蛇口は1時間に一本のフェリーが、一方の福永はこの時間、20時発の一本だけです。どちらが便利かというと、それぞれの事情によるんでしょうけど、本数的には蛇口が便利です。
荷物を預けていたらどうするのか?
ここまで来て気付かれた方がいるかも知れませんが、まだこの時点で香港に入国していないということは、手荷物もピックアップしていないということです。預けた手荷物ってどうすればいいんでしょうか?僕は預け手荷物なしで乗っていますので全く関係がないのですが、調べてみると手荷物を預けた人は手荷物も一緒にフェリーに載せてくれるらしいです。そして降りる時に出てくるみたいです。
チケットを買うときにはパスポートと搭乗券を見せます。すると「チェックインラゲッジ?(預け手荷物はありますか?)」と聞かれますので、その時に「ある」と言えば、自分の乗る船に載せてくれます。誰かがターンテーブルから持って来てくれるんでしょうか?
ただし、手荷物を預けている場合、乗るフェリーは遅い便しか指定できなくなるみたいです。乗客と同じ船に乗せるためには時間が必要だからです。目安は飛行機の到着2時間後くらいのフェリーになってしまうとのこと。チケットを買うときに「預けた手荷物がある」というときっと遅いフェリーを指定してくれるのだと思います。
僕の場合は預け手荷物はなかったので、一番早い蛇口行きフェリーに乗れました。手荷物を預けた際には、フェリー乗り場まで早く来ることができたとしても、フェリーの出発がかなり遅くなりますのでその点に注意が必要です。
ボーディングゲート。ここで改札を受けます。
エスカレータで下に降ります。
船が待っているかと思いきや、電車乗り場でした。また電車に乗るんです。
エスカレータを上ります。
やっとフェリー乗り場に着きました。こんな風に船が停まっています。僕の乗る船はこれじゃないんですけどね。
やっと船に乗る
ここまで結構な距離を移動しました。最初チケット売り場がそのまま乗船場かと思いましたが、チケット売り場は単なるチケット売り場。フェリー乗り場は別の場所なんです。空港は広いんです。でも迷うことなく行けるためストレスはありません。むしろあちこち移動して楽しいです。
6番ゲートから搭乗。我先に、と乗り込む乗客たちでごった返す中、乗り込みます。
フェリーに乗り込みます。
なんか0系みたい
という感想は置いておいて、乗り込むとアテンダントのお姉さんがいるのですが、何を言っているのか全然わかりません。座席番号は指定されているのですが、実は自由席。そのことを言っていると思われますが意味不明でした。チケットを見せると、「どこでもいいから座って。2階はファーストクラスです。」と言われ、「あ、そういうことか」と納得しました。
フェリーの中はこんな感じ。このサイズ船の典型的なレイアウトって感じですね。座席は狭く、あまり快適ではありません。ただ、比較的早めに乗り込んだこともあって窓側の2人掛けを1人で座ることができました。
予想外に混雑していて、空席はあるものの搭乗率は8割くらいだったような気がします。乗り場の状況からしてガラガラな感じを想像していたのですが、後から来るわ来るわで大混雑の船内でした。
これ、ピンボケしてるんじゃなくて、窓はこんな風に濁っており、外は全く見えません。窓側なのに景色は全く楽しめないんです。
船は揺れることもなくスムーズに走ります。しかし到着前に2回大きな揺れがあって、あちこちから悲鳴があがりました。しかし飛行機の揺れに比べたら屁みたいなもんでした。全体的には「全然揺れない」というのが印象でした。
所要時間は30~40分。結構早く着きます。乗り込むのが出発よりも早いため、1時間くらい乗っている感覚がありますが、実際に走っているのはその半分くらいです。
途中、お水のサービスなんかもありました。ペットボトルと紙コップを持ってお姉さんが船内を歩きます。
初めての船での入国
いつも、入国カードに「便名」「船名」なんて書いてあるのを見て、「船で入国するケースって滅多にないよなぁ」なんて思っていた僕。その「滅多にない」が「結構あります」に変わりました。船が到着し、これから入国手続きに移ります。
イミグレーションの指示に従って歩きます。
「入境」。船で入国するってどんな感じなんでしょう?
飛行機と全く同じです。
って。はい、当たり前なんですよ。普通のイミグレ―ションでした。スタンプを押してもらって入国しました。荷物がある人は手荷物ターンテーブル(があったか未確認)で手荷物を受け取って終了です。
飛行機で入国する場合と船で入国する場合とで、違いは全くありません。
イミグレーションを抜けるとこんな広いホールに出ました。人はほとんどいません。でも昼間は混雑しているんでしょうね。
これから僕はタクシーを拾ってホテルに向かうわけですが、タクシー乗り場の指示もないのでとりあえず建物の外に出てエスカレータを降りてみることにしました。
なんという偶然か、エスカレータを降りたところがタクシー乗り場でした。写真の向こうの方が乗り場です。歩くと距離がありますが、客はほとんどいないのですぐに乗れました。これでホッと一息。と行きたいところですが中国はタクシーが鬼門。中国では過去3回もボッタクられていますので、タクシーはかなり警戒しています。果たして今回はちゃんとホテルまで辿り着けるのか。不安を抱えたままタクシーに乗り込みました。
香港→深センへと渡ってみて
香港は中国ですが、1国2制度みたいなところがありまして。一旦香港に入国した後に深センに行く場合、香港を一旦出国して中国に入国しなければいけないという面倒なプロセスを踏む必要があります。その面倒を回避できるダイレクト深センのフェリーは非常に便利だと思いました。空港からの案内、誘導も適切ですし、切符売り場も分かりやすいです。手荷物を預けている場合には、乗る便が遅くなるというデメリットはありますが、フェリーで到着地まで運んでくれるのは非常にありがたいサービスですね。
預け手荷物がない場合はとてもスムーズ。飛行機を降りたらすぐにフェリーに乗れる感覚です。フェリーの所要時間も30分と短く。到着後のタクシーも非常にスムーズでした。
香港のトランジット代替地として深センはかなりイケてますね。フェリー代は高いですがホテル代は安いですし、先回記事でも書いた通り、深セン空港の国際線は非常に空いています。特典航空券でも香港発着より深セン発着の方が空席が多いです。何だか穴場を見つけてしまったようでウシシシなんて思っています。
もし香港でトランジットしようとして、香港発のレグが全滅(予約が取れない)している場合は、深センを選択肢の一つとして持っておくとよいでしょう。きっと楽しいトランジットが待っているはずです。
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