ANAとJALの差が開いた
先日、ANAとJALに乗って羽田と伊丹を回って来たんですが、ANAとJALのサービスってかなり違うんですね。それに気付いて驚いてます。正直、ANAとJALはフルサービスキャリアだからサービスなんてさほど違わないって思っていました。僕はANA派でJALにはあまり乗りません。でも、たまにJALに乗ってもそこまで大きな違和感を覚えなかったんですよ。
搭乗半券がANAにはあってJALはないとかジュースや飴の種類が違うとか、その辺りの違いはありますけど、そこまで大きな違いではありません。
しかしコロナが始まってから結構変わったと思います。目に見えて違います。変わったと言うよりも差が開いたと言った方が正しいですかね?
今回は9月の4連休最終日に体験したANAとJALのサービスポリシーの違いについて見て行きたいと思います。
搭乗順序の違い
コロナ禍になってからというもの、どこのエアラインでもいかにして機内での密集や接触を防ぐかという観点でコロナ対策が進んでいます。ANAは上級会員の優先搭乗を(ほぼ)中止し、座席属性での搭乗順に切替えています。
ANAは1~6のグループがありグループ1から順に搭乗します。後方窓席が1、後方間席が2、後方通路席が3、前方窓席が4、前方間席が5、前方通路席が6という順です。
僕は非常にいい方法だと思っています。コロナではなくても機内混雑緩和と定時出発の両面から非常に理に適っています。
一応それぞれのグループ内ではステータス保持者が優先とはなっていますが、グループ2のステータス保持者はグループ1の一般客を追い越せないので、ほぼステータスの価値はなくなったと考えてよいでしょう。
僕はこの便で後方窓席だったので搭乗順位は1番目。これまでダイヤモンド会員より早く乗り込めなかったんですが、コロナの影響で座席位置によってはダイヤモンド会員よりも早く乗れる。いや~素晴らしいです。
優先搭乗って僕にとってとても重要なんですよね。何故なら一番に機内に入って写真を撮れるから。
ほら、この通り…。なんて個人的な事情はどちらでもよくてですね、、、。
本題に戻りJALの方を見てみると、
JALは従来型の方式のまま。まずステータス保有者から優先搭乗を行い、その後に後方列、そして全員という順序です。ガラリと変えたANAとは違い保守的な方針を保っています。
羽田=伊丹ではこの通り、優先搭乗の人が非常に多いんですよね。優先搭乗の人達が列を作って並んでしまいます。
ANAの方が理に適っているとは言え、JALのようにステータス保持者が早く乗れる仕組みを維持しないと、こんな路線ではステータス保持者が不満を爆発させてしまいそうな気がします。
僕はJALではステータスを持っていない一般客なので最後の搭乗。
それで、今回何が起きたかというと、僕は普通席の前から2列目の窓側だったため、機内に入り、通路側席と中央席に既に座っていた人に一旦通路に出てもらい着席しなければなりませんでした。以前からそうだったんですが、
これは非常に恐縮しちゃいます。
という問題ではなくて、、、これ、
コロナ対策としてもアウト
じゃないです?僕が窓側に入ろうとするだけで通路に人が密集します。さらに後ろからどんどん人波が押し寄せてくるので完全カオス状態です。
やはり窓側の人から乗せるべきじゃないですかね?
というわけで僕はANAの方がコロナ的にはスマートだなと思います。コロナじゃなくてもスマートだとは思いますが、ステータス保持者が怒っちゃうという問題を抱えていることは否めません。よく乗る人達の満足度を考えるとどちらがいいのか難しいところですが、よく乗る人達を差し置いてもコロナ対策を実行しているANAの本気度を感じさせますね。
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機内誌の提供有無
続いての違いは機内誌があるかどうか。ANAでは使い回しができる機内誌は感染の原因になり得ると考えて座席ポケットへの提供を中止しています。ただし、客室乗務員に言えばもらえるらしいです。そして機内販売誌のANA SKY SHOPは提供中止みたいです。ちなみにANAではプレミアムクラスの紙のメニューでさえ触らせてくれない徹底ぶりです。
一方のJALでは普通に機内誌が搭載されています。機内販売誌も入っています。
で、機内誌が仮に感染源になるとしたら触らなければいいわけですので、別にあってもいいんじゃないかと思います。見たい人は見ればいい、見たくない人は見なくていい。それだけの話かなと。
もしかしてANAは発行部数を少なくして経費を浮かせたいか、ですね。そんなうがった見方もできちゃう機内誌事情でした。
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飲み物の提供方法の違い
機内のドリンクサービスもコロナが始まってから簡素化されています。チョイスはミネラルウォーター、お茶、リンゴジュースの3種のみ。「コーヒーもコンソメスープもないの?」と言いたくなりますが、ありません。コロナ禍の中ではかなり限定されたサービスになっています。JALではリンゴジュースを飲みました。コップで提供されます。水はいろはすがカートの上に乗っていたので、それをコップに入れるんだと思います。お茶は何だか忘れましたが、コップでの提供に違いはありません。
ANAでは水はペットボトルでした。
そしてANAでは「お子様用にリンゴジュースをご用意しております」と言っていたんですが、大カートの上にリンゴジュースはありませんでしたので、きっと小さな紙パックのリンゴジュースが出てくるんだと思います。
ということで、JALは全てコップで提供。ANAは水はペットボトル、お茶はコップ、リンゴジュースは紙パックという結果でした。(時期や便によって異なる可能性あり)
コロナ的な観点からはやはりANAの方が安心かも知れません。かといって紙コップにすると感染するのかというと、全然そんな気はしないので、どちらでもいいと思います。
別の観点で見ると、機内の飲み物って基本的に飲み干さないといけないじゃないですか。でもペットボトルの水は飲んでもいいし飲まなくてもいい。少し飲んで蓋をしておくことも可能ですし、飲まずに持って帰ることもできます。
ということで、ペットボトルの水が欲しいという人はANAの方が断然いいですよね。
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降機の方法が違う
到着時にも違いが見られました。なんとANAでは降機もゾーン別です。この時の機種はB6だったのですが、なんと3ゾーンに分けて降機させられました。まず前方の人から。それより後ろの人達はお行儀よく座って待っています。
そして真ん中あたりの人が続きます。僕はかなり後ろだったので3番目の降機となりました。7月に乗った際には「距離を取って降りて下さい」という旨の放送が入っていたんですが、それを無視する人がほとんど。ずんずん前に詰めてくるので、「こりゃダメだ」と思ってゾーン別にしたのかな?と推測しています。
一方のJALは特に対策はないようです。ベルトサインが消えると皆一斉に立ち上がって密集しながら降りて行きます。
こんな風に「距離の確保にご協力ください」としながらも、ソーシャルディスタンスなんてあったもんじゃありません。
という違いを見てみるとやはりANAの方が安心と言うことになります。
あと、降機順序が決められていると時間が掛かるかな?と思ったんですが、諦めて座っていられるのでむしろ楽だと思いました。焦って立って「前の人まだかな?」とヤキモキする必要がないですので、コロナ云々以前にANAの方式は悪くはないと思います。
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ANAの方が本気で対策してる感
ということで色々と見て行くと、ANAの方が本気でコロナ対策をしている印象を受けます。JALはあまり真剣にやっていない感じがしてしまいます。もちろんコロナ対策なんて所詮はパフォーマンスだってことはわかってますよ。つまり「やってます」という姿勢をアピールするものだということ。なので、どちらが感染の危険性が高いかとなんてことは言えないと思うんですが、イメージ的にANAの方が安心な感じがしますよね。
昔JALは機内でのソーシャルディスタンス確保ということで、隣席をブロックするというやり方をしていた頃がありました。一方のANAはソーシャルディスタンスなど関係なく座席指定が可能でした。昔はJALの方がちゃんと対策をしていたんですが、今となっては逆になってしまっています。
こうやって比べてみると横並びだった日本のフルサービスキャリアでも、最近はコロナ対策として随分と独自路線を貫き始めていることがわかります。いつしか差が開いた感じがします。そしていつの間にかANAの方が真剣にコロナ対策をするように…。
人それぞれコロナに対する考え方が違うのと同じで、企業としてもコロナに対する考え方が違うんでしょう。
独自路線を歩き始めた航空大手2社はアフターコロナでどうなっていくのか、継続ウォッチをして行きたいと思います。
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