英語メニューは読みにくい
エアチャイナの機内食は先回の記事でご紹介した通りです。ANAの中国線よりもはるかに格上で非常に良かったです。そこれでこちらが今回話題にしたい英語版の中華料理メニュー。英語のメニューは長くて読みにくいです。食べものの単語は得意ではないので、英語メニューを見せられると、メインを決めるのに3倍くらい時間が掛かるんですよね。
こちらはお茶のメニュー。こちらも中国語と英語のみ。
日本語なしの衝撃
そうなんです。配られたメニューの表記言語は英語と中国語のみなんですよ。日本路線だと普通は日本語メニューがあるんですが、今回は見当たりませんでした。ちょっと驚いてしまいましたが、今はきっとそういう時代なんですよね。日本人乗客がマイノリティになっているということです。
今まで日本発着の便には日本人が多く乗っていました。しかし今や乗客に日本人は少なく日本路線にも中国人がほとんどです。中国人向けには当然中国語のメニューが必要ですが、その他どの国籍にも対応できるよう、中国語以外の言語は英語だけになっているのです。
実は驚くべきことに機内の放送にも日本語はありませんでした。ちょっとショックでした。
昨今の中国を初めアジア各国からのインバウンド(日本に向かう人)の伸びを見ると、そんな世界の流れを受け入れざるを得ません。僕らが海外旅行で「お金持ちの日本人」であることを誇れたのはもう過去の話なのです。
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昔は良かったとは言いませんが
10~15年くらい前までは日本からの国際線の乗客のほとんどが日本人。日本語メニューもあり日本語の放送もあり、外資系エアラインに乗っても大体日本人クルーが乗っており、言語の問題で困ることはありませんでした。そして東アジアや東南アジアに行けば、日本よりも物価が安く、うんと贅沢できたものでした。僕が、特に東アジアや東南アジアに海外旅行に行く理由は、国内旅行をするよりもうんとグレードの高いホテルに泊まれ、美味しいものが食べられる、どこに行くにもタクシーで移動できたからです。中国の物価は日本の半分くらい。タイやバリにもよく行きましたが、物価は日本の1/3くらいの感覚でした。当時日本人はお金持ちでした。
上海にフォーシーズンズホテルができたと言って泊まりに行ったのが確か2002年。当時50平米超えのジュニアスイートに2万円で泊まれました。当時はまだ学生だったのに、中国で贅沢三昧な旅行をしていました。バリのプール付きプライベートヴィラも2万円くらいが相場。安かったですねー。さすがにエアーはエコノミークラスでしたが、随分と安く贅沢な旅行ができていました。
それが今やほぼ同じ物価水準。中国のホテルも高くなりましたし、タイなどでもお洒落なレストランに行けば日本より高い食事なんてザラですよね。安い物価を目当てに旅行に行くことはなくなりました。
日本人のアウトバウンドが主流だった日本路線は、今や海外からのインバウンドが主流。やたらと日本発着の便数が増えたのは日本人が海外進出しているわけではなく、海外からの、特に東アジアや東南アジアからの旅行客が増えたからに他なりません。
だからエアチャイナの機内で日本語メニューがないのも納得ができます。日本人は機内でほとんど見かけません。乗客は中国人ばかりなのです。日本人が貧乏になったのか、彼らがお金持ちになったのか。とにかく10年~15年前とは世界が変わりました。
ニュースを肌で感じられる
僕は国内線よりも国際線に多く乗りますので、ニュースで見聞きしているインバウンドの急増というのを肌で感じることができます。今まで書いたことも実感として受け入れることができます。これまではLCCならば日本語対応していなくても当然、と考えていましたが、今や中国のメガキャリアに乗っても日本語対応していないのが当たり前の時代になったというのが今回感じたことでした。
淋しいのやら悔しいのやら、マイナスな感情ばかりが出てきますが、それが時代の流れと言うことでしょうね。日本人のプレゼンスの低下は免れない、というか「もう日本人はいないも同然なのか」とエアチャイナの機内食メニューを見てショックを受ける僕なのでした。
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