アップグレードポイント消化のために
毎年、年度末になるとやってくるアップグレードポイント消化のためのプライベート国内出張。僕は今年度12ポイントのアップグレードポイントを持っていました。国内線プレミアムクラスへのアップグレードは1区間4ポイントですので3区間乗ることができるわけです。この消化がなかなか大変でして、いつでもどこでも使えるというものではありません。当日にアップグレードできる路線を探さなければいけないんです。プレムアムクラスの空席状況を見ながら、空席が少ない路線は避けて、空席がたくさんある便を選ぶわけです。何せ予約はできず、当日空席がある場合にしかアップグレードできないからです。
狙うのは那覇線や石垣線。どうせ乗るならなるべく飛行時間が長いところがいいですよね。しかし那覇線も石垣線もプレミアムクラスの空席はほとんどなく、あったとしても1～2席。アップグレードできなかったら乗る意味がないですから、残り1～2席の状態で当日アップグレードを狙うのは危険です…。ということで那覇線、石垣線潔く諦めました。
色々と悩んだ挙句、今回僕が選んだのは、、、
中部－旭川の単純往復。滞在35分で折り返す「頭オカシイ旅行」です。前日の空席状況は往路8席(全席)、復路5席の空席がありました。
(前日、往路のプレミアムクラス空席状況)
(前日、復路のプレミアムクラス空席状況)
僕の感覚でしかありませんが、4席以上の空席があれば当日アップグレードでも確実に乗れる確率が高いと思っています。なるべくマイナーな路線を選ぶのがコツですね。参考までに中部発では中部－長崎線なんかにも空席が結構ありました。
えっ！食事の用意ができない？
当日、プレミアムカウンターでアップグレードしたい旨を伝えれば、空席がある限りアップグレードができます。当日空港に向かうミュースカイの中でプレムアムクラスの空席状況を確認すると、残り5席になっていました。つまり当日アップグレードが3席出たということです。しかしまだまだ5席の空席がありますので、「余裕だな」と思いながらプレミアムカウンターに向かいました。
勝負の時です。
アップグレードしたい旨を伝えました。「はい、空席はございます。」とのこと。しかし何やら雲行きが怪しく…。お姉さんがどこかに電話しました。「お食事の…、はぃぃ、クーポンで…、はい、」なんて会話が聞こえてきます。
やられたっ！
と思いました。そうなんです、前に聞いたことがあったんですが、プレミアムクラスの当日アップグレードには罠が潜んでまして、見込みで機内食を載せているので、当日アップグレードがたくさん入りすぎると、食事の数が足りなくなることがあるんです。
お姉さんも「大変申し訳ございません」と平謝りです。しかし「ご飯なしで乗れ」というのでは客が納得するわけがないので、何らかの代替品が提供されるはずです。
使えない2,000円クーポン
そこでもらったのがこれでした。
2,000円分のANA FESTAのクーポンです。
これでどないしろ言うねん。
これをもらってお得と考えるか、損したと考えるかは賛否両論あると思います。今回に限って言えば「損した」と思いました。
このクーポンの主な使用条件を記しておきましょう。
- 半年間有効
- ANA FESTAまたは機内販売で使用可能
- お釣りが出ない
まずお釣りが出ないのが困ります。安いモノを買って換金しようとする人がいるので、そういうのを防止する意味は何となくは分かります。でも、それじゃあお弁当を買えないんですよ。
今回の旭川行きは12時25分発だったので、僕は機内食をアテにしていました。お昼ご飯は機内食で済ます気満々でした。しかし、機内で食事が出ないとなるとお弁当を買って乗る必要があります。でも2,000円で弁当を買おうと思っても無理なんです。
2,000円の弁当なんて滅多にありませんし、じゃあサンドイッチとかおにぎりとか、何かを組み合わせて買おうにも2,000円まで到達しません。しかも出発地の名古屋で買うとなると、お土産を買うわけには行かず、結局何を買ったらいいのか思いつきませんでした。
お弁当は最も高いもので1,000円でした。
そんな事情で結局何も買わず仕舞いでした。
1,000円券が2枚欲しいです。
1,000円ならばお弁当を買うのも簡単ですし。お釣りをもらわなかったとしてもそんなにインパクトはありません。
旭川に着いてからお土産を買おうと持ったんですが、ANA FESTAがショボ過ぎて僕の欲しいお菓子がないんです。結局、最後の最後まで2,000円は使わずに帰ってきてしまいました…。
半年間有効なのがまだ救いでして、半年の間にどこか使おうと思っています。
メニューの「軽食」が頼みの綱
僕は2,000円のクーポンではなく、自腹でお弁当を購入しました。
名古屋食べくらべサンドというサンドイッチ。
やっぱり名古屋メシでしょ。って感じでノリで買いましたが、あまり美味しくはなかったです。味噌カツも小倉トーストも好きなんですけどね…。
それで。
クーポンをもらってしまったら機内では何も食べられないかと言うと、必ずしもそうではありません。
飛行時間が1時間20分を超える便では「軽食」と銘打ってな何らかの食べ物を提供してくれます。プレミアムクラスの食事とは別にです。
その軽食が写真の右側に写っている雑炊です。今回は鱧(はも)の雑炊でした。シーズンごとに変わるのか分かりませんが、1月も2月も鱧の雑炊でした。
ですので、お弁当を買えなかった場合でも、飲まず食わずで過ごすなんてことにはなりませんので安心して下さい。
確実に機内食をゲットする方法
ですけど、これじゃあ当日アップグレードがちょっと嫌なものになってしまいますよね。どうせならアップグレードを100％楽しみたいです。2,000円の金券が欲しい方にはいいかも知れませんが、僕は金券よりもプレミアムクラスの美味しいお弁当が欲しいです。そこで。
これはあまり声を大にして言えないんですが、今回の僕みたいに機内食をゲットできない状況を避けるためには、こんな方法があります。(苦労されている方は絶対に知っておられます。)
プレミアムクラスを普通運賃で予約するんです。もちろん購入までしてしまいます。そうすれば確実に機内食が手配されます。当日アップグレード用は3つかなぁ？って思われていたところにプラス1されるわけです。当日だと手配が間に合わない場合もありますので、前日までに予約・購入しておきましょう。
はぁ？アップグレードするんだから買っちゃダメじゃん。
はい。もちろんその通りです。当日に解約するんです。普通席とプレミアムをダブルブッキングしておいて、当日カウンターに行く直前にプレミアムクラスの予約を払い戻すんですよ。
払い戻しをすると払戻手数料の430円を取られてしまいますが、それは機内食を手配するための保険料だと考えて下さい。尚、この方法だと座席の指定も出来ますので、座りたい席を確実に確保できるメリットもあります。座席指定料の430円と考えてもいいですね。
しかし、よくよく考えてみるとこの方法も実は100％とは言えません。アップグレード客がある時間に集中した場合、チェックインするタイミングによっては機内食を他の客に取られてしまう可能性がなきにしもあらずだからです。指定した座席だって払い戻しのタイミングでは他の客に取られてしまうことだってあります。
この方法を遣えば機内食がゲットできる確率は相当高いですよ。ただ100％ではありません。
もちろん機内食は当日アップグレード用にちゃんと搭載しますので、大抵の場合はちゃんとゲットできます。ただ、今回のように元々予約がゼロのところに当日アップグレードが3人も来たりすると、僕が経験したような「機内食売り切れ状態」に陥るのです。
念には念を入れて
普段はあまり機内食の売り切れには気を遣わなくてもいいかも知れません。僕自身も毎年このアップグレードポイント消化旅行をやっていますが、10年間で初めての経験ですから。しかし、今日もどこかの便で売り切れが発生しているはずです。確率的には必ず起きる事象です。アップグレードを100％楽しむためには念には念を入れて臨みたいものですよね。
年度末の時期は皆さん、アップグレードポイントの消化が課題となってきますので、少しでもお役に立てればよいと、自ら体験したことと裏ワザ的な話を解説させてもらいました。
今年度もあと1ヶ月半を切りました。皆様におかれましては、満足いく形でアップグレードを消化できることを祈っております。
そんなわけで35分間だけの旭川滞在を満喫して参りました。
