イケてる航空総合研究所

ビジネスクラス搭乗記、弾丸旅行のノウハウ、マイルの使い方、貯め方、航空事故の真相などなど。

アシアナ航空A380ビジネスクラス搭乗記、ファーストクラスにも潜入!【仁川―香港】

A380に乗れる路線 仁川―香港

アシアナ航空OZ745便、香港行き。毎日ではありませんが、時々A380が入る路線です(これを書いている今は入っていないようです)。僕はA380が好きで、常に「短距離で乗れる路線」を探しています。基本的にA380はアジア-欧州などの長距離路線向けの機体ですので、アジア域内で飛ぶことはあまりないのですが、大都市間を結ぶ2~4時間くらいの路線に投入されることがあります。

その1つがアシアナ航空の仁川―香港というわけですね。かつては仁川―成田にもアシアナ航空のA380が就航していたことがありますが、すぐに撤退してしまいました。

短距離路線はそういう突然の撤退と隣り合わせです。いかに乗れるときに乗っておくか、それがポイントとなります。


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OZ745便は19時50分の出発。仁川では7時間のトランジットをほとんどラウンジで過ごしました。やっと出発って感じです。


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いました、いました。アシアナ航空のA380。頭がツルンとしていて、禿げたオッサンのような顔をしてますね。

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近くで見るとデカいです。デカい飛行機、大好きです。

この路線、デイリーでA380が入るわけじゃないですので、直前まで結構気を揉んでいました。一度中国南方航空のA380に乗りに行って、突然の機材変更で乗れなかったことがありましたから…。今回も同じ目に遭うんじゃないかって内心ヒヤヒヤしてたんです。でも46番スポットの前に駐機するA380を見て

嗚呼、サンハチマルに乗れる…。

と心の底から安心しました。

アッパーデッキのビジネスクラスに搭乗

まもなく搭乗開始です。


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一番に乗り込んで機内の写真を撮りましょう。


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A380はオール2階建て、そして500人くらいの乗客を乗せますので、ボーディングブリッジが1階に2つ、2階に1つの合計3つ付きます。僕の座席は2階のビジネスクラス。ですので、若干上向きに傾斜した2階へのボーディングブリッジを登って行きます。

その斜め上具合がたまりません。

解説しておくと、A380のキャビンのレイアウトは、基本的に1階がファーストクラスとエコノミークラス、2階がビジネスクラスとエコノミークラスというパターンが最も多いです。いや、ほとんどの航空会社がそういうレイアウトにしています。ですのでビジネスクラスと言ったら2階と思ってもらって間違いないと思います。


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はい、A380のビジネスクラスです。スタッガードになっています。タイ航空のA380と同じ仕様ですね。乗る前は、うぉー!サンハチマルだ~!と興奮していましたけど、乗ってみると意外と普通です。実は最近、ビジネスクラスに乗る感動が薄れてきました。同じようなキャビンの写真、過去にたくさん撮ってる気がします。


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スタッガードは奥まった窓側の席が圧倒的に快適です。


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通路側はちょっとねぇ。


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スタッガードでもANAのように完全に互い違いなのと、真ん中がくっついたり離れたりしているパターンがあって、アシアナのA380は真ん中がくっついたり離れてたりするパターンですね。


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はい、着席。自席からの眺めはこんな感じです。やはりプライベート感は高いですね。


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足元はちょっと狭いです。


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A380のいいところはB747みたいに2階席には窓側に物入れがあるところです。


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テーブルはこんな風に壁にくっついているタイプですね。このタイプは椅子の横から出てくるタイプよりもいいんです。何故ならテーブルをしまわなくても席を立てるからです。

ファーストクラスってビジネスクラスとして売ってんの?

一通り写真を撮ったので、ちょっと落ち着きました。

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ウェルカムドリンクのオレンジジュースでも飲んで一服しましょう。


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そして窓の外を見ながら考えてました。

搭乗してどうしても気になったことがあります。予約時点では全く意識をしていなかったのですが、「もしかしたらファーストクラスはビジネスクラスの扱いじゃないか?」ということです。短いフライトの場合、ときどきファーストをビジネスクラスとして売ることがありますからね。

なのでクルーが席に来た時に聞いてみました。

「この便のファーストクラスってビジネスクラス扱いですか?」と。

すると、「はい、この便はビジネスクラス扱いです」という答えが返ってくるではありませんか!!!

驚きました。多分、僕は勘違いしてたんですよ。予約時にはファーストの席が取れなかったので、「この便は3クラスの設定なんだ」と思い込んでいたんです。が、ふたを開けてみればファーストクラスはビジネスクラス扱い。

ちょっと後悔しました。そんなことならば福岡を出発する時点でファーストクラスにしておけば良かったんです。ちょっとどころか、かなり後悔しました。予約時点で取れなくても、空港でなら取れる場合はよくあります。そのことに何故早く気付かなかったのか…。

僕は意を決してCAさんに言いました。ファーストクラスに変更できません?と。

すると「それは無理ね。全部埋まっちゃってるから。」と軽くあしらわれました。

聞いておいてなんですが、機内に入ってからクラスを変わる移動はさすがに無理ですよ。大きな飛行機とは言え、重心の問題などがありますので、恐らく規定としては変わってはいけないことになっているんでしょう。一度ANAでも「ゾーンを変わる席変更は上空でお願いします」と言われたことがあります。

僕も「いいです、いいです、無理は言いません。」とすぐに引き下がりましたが、「せめて写真だけでも撮りたいなぁ」と思ったので、チーフパーサー(チーパー)さんにお願いしました。

ファーストクラスの写真だけでも撮らせてくれませんか?

初めは「え~?写真ですかぁ…」と渋い顔をされました。「ならば皆さんが降りてからですね。」と冷たい一言。「え~そんなぁ」と僕も渋い顔をすると、「じゃあ今行きます?やっぱり今が一番いいわ。」と急に態度が変わりました。

と言うわけで、怖~いチーパーさんが若いCAさんを呼んで、そのCAさんについて行ってもらうことにしました。

こういう時は図々しくならないと…。

憧れのA380ファーストクラスに潜入!

CAさん一人を拘束しちゃうのは申し訳ないと思いましたが、せっかくついてきてくれるのならお言葉に甘えちゃいます。


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一番前にある禁断の階段。ここを降りる権利がある人はそうそういません。

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でも降りちゃいました。

一歩足を踏み入れると何だかメタリックな別世界。

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ファーストクラスってこんな風になってるんですねぇ。でもあんまり飛行機の中って感じがしませんよね。


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さすがに中の様子をじろじろ観察できないので、ちょっとカメラを上に持って行って中を覗いてみます。アシアナ航空A380のファーストクラスは個室仕様になっています。


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全席埋まっているということだったんですが、空席がありました。まだ乗り込んでいないんでしょうかね?誰も来ないうちに写真を撮っちゃいます。


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画面大きいですねぇ。

ん???窓の構造を見て気が付きました。一階ってすごく窓の外が見にくいんじゃないですかね?ファーストクラスの座席自体が窓に遠いのに、そもそも窓の一番外のガラスと中のアクリルが非常に遠いです。窓の向きが若干下を向いているのは評価できますが、その効果を完全に打ち消すくらいに窓の外が遠いです。

これではほとんど外は見えないと思います。


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あと一つ文句言っていいですか?

シートのデザインがダサくないですか?

まだビジネスクラスの方がマシです。メタルな感じの壁の未来的な雰囲気とは異なって、なんだかシートが古風です。それがウリなのかどうかはわかりませんけど、やっぱこのデザイナは頂けないです。

B747からファーストクラスのシートだけパクってきてとっ替えたんですかね?

なんてことは胸にしまっておいてCAさんに「カムサハムニダ」と言って席に戻りました。

そんな僕の行動を見て、もう一人同じような人がいました。な、な、なんと、中学生くらいの男の子ではありませんか。生意気にもキャノンの一眼レフを持っています。

「アナタと同じシチュエーションだわ」とチーパーさんは鼻で笑います。その男の子も、僕に付き添ってくれたCAさんと再び階段を降りて行きました。

オレは中学生レベルかよっ!

いや、向こうがオレのレベルなんだな。

きっと一流の中学生に違いなーい!

と上手~く頭を切り替えて、温かく中学生を見送りました。

やっぱり気になる一番前のゾーン

A380のアッパーデッキの一番気になるゾーンってどこですか?やっぱりあそこですよね?


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ここです。アッパーデッキの一番前の部分に設置されているラウンジ風のエリアです。だけどどのA380に乗っても、このエリアって何だか殺風景なんですよね。

ここで何しろってんの?

という感じで、結局無駄なスペースな気がするんですよね。


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ラウンジに座って写真を撮ってみましたけど、ここから見る景色はこんな感じです。ん~微妙ですねぇ。


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ちなみに1階に降りる階段は封鎖されています。流石に飛行中はファーストクラスには降りられないようです。


反対側のスペースはトイレになっていまして、

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こんな風にすごく広いトイレになっています。飛行機のトイレでこんな広いスペースを取れるのはA380くらいしかありません。いやー贅沢なトイレですねぇ。

ベンチみたいになっているところを開けると便器が現れます。


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ほら、こんな風になります。


機内食では本格韓国料理に撃沈

お待ちかね、機内食の時間。まずはメニューを見てみましょう。

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まずは西洋メニューから。アペタイザーにはサーモンカルパッチョ。そして次はサラダですね。メインはテンダーロインステーキかシーフードから選べます。

絶対に韓国料理をオーダーしようと思っていても、結構心が揺れるもんです。アシアナのステーキってどんな感じかちょっと試してみたいと思ったんですよね。でも揺れる気持ちをグッと抑えて読み飛ばします。


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こちらが本格韓国料理のコーナー。メインは「サムパブ」と書いてあります。「キムパブ」(海苔巻き)は知ってますが、「サムパブ」って何だろうと思いました。説明を読んでみると「ご飯、プルコギや豆のペーストを色んな野菜の葉っぱで巻く」って書いてありますね。

怪しい感じがしますが、これを食べずには家に帰れません。勇気を出してオーダーしました。

サラダが出てきました。


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銀のお箸が韓国風。この時点でテンションが上がりますね。


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出てきました、出てきました。「サムパブ」とやらは手巻き寿司の葉っぱ版のような感じです。そしてキムチや野菜スープが付いて本格韓国料理って感じがします。


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巻き巻きしてみます。この唐辛子、ちょっと恐ろしい感じがしませんか?

うげぇぇぇ~~~!

ハッキリ言って辛かったです。これには大後悔。テンダーロインにすれば良かったと本気で悔やみました…。

あと、巻き巻きする野菜なんですけど、クセのない定番の白菜やレタスはもちろんありましたが、あとは得体の知れない葉っぱがいっぱいあって味が凄いんです。辛くはないんですが味にハンパなくクセがある。シソなんかよりもうんと香りの強い凄い葉っぱです。これは慣れてないと食べられませんね。ピビンバとかもっとポピュラーな韓国料理ならきっと美味しいんでしょうけど、マイナーな韓国料理はさすがのアシアナ航空でも厳しいものがありました。

まぁ話のタネにはなります。

ということで、後から湧いてくるゲップがとっても韓国なお食事でした。


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ちなみに「食後に歯を磨いて下さい」というのが韓国流、ってのは嘘で、こちらはコチュジャンです。どう見ても歯磨き粉に見えますが、れっきとしたチューブタイプのコチュジャンです。お土産に持って帰ってお友達を騙しちゃいましょう。


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最後にはフルーツが出てきます。

いやー、ちょっと不本意な機内食でした。無難な洋食メニューをオーダーすべきだったと本気で後悔しました。

夜なので寝てみます

この便は19時50分発の22時40分発。夜遅いフライトです。仁川を離陸するとすぐに夜になります。


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機内食が終わると照明がちょっとピンクっぽい夜モードになります。


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さて、座席をフラットにしてみましょうか。


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後ろから見るとこんな感じです。これは通路側の座席です。(僕の座席ではありません。)


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真っ暗にされちゃいました。もう寝るしかありません。おやすみなさい…。

夜でも結構楽しめるモニタ上のアプローチ

フライト時間が4時間弱あるとだいぶ余裕がありますね。あれこれやっていたら「おい?もう着陸かよ!」みたいなことはありません。


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アプローチを開始しました。遠くに街の明かりが見えます。


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仁川-香港って直線距離だと中国本土の上を飛ぶのに、実際は中国本土の上を一切飛ばずに台湾を通って来るんですね。韓国の航空機って中国の上を飛べないんですか?いや、でも中国に行くアシアナ航空機だっているのに不思議です…。


モニタには前方と左右の地図が出るようになっています。

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前方の景色。真正面にチェクラプコク空港が見えますね。


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左側にはカオルーン(九竜)!


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右側は広州が遠くに見えます。僕の座席は右側でしたので、残念ながらカオルーンは見えませんでした。

香港チェクラプコク空港は滑走路がほぼ東西に延びてまして、僕が乗ったときは東から西へ降りてたんですよね。東から西に降りる時は昼景、夜景問わず、左側がお勧めだと思います。間違いなく左が摩天楼、または百万ドルの夜景です。きっと素晴らしい夜景が望めるんだと思います。

A380に手軽に乗れるおススメの路線

無事に香港チェクラプコク空港に到着。隣には香港ベースのキャセイがいました。

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夜だったのもあって景色は見られませんでしたが、その分機内を堪能できた気がします。仁川から香港までの便は色んな機種が飛んでいますが、同じ飛行機に乗るなら、A380がやはり一番ですね。間違いなく一番です。

毎日運航していないのでちょっと乗りにくいですが、「長距離路線はちょっとお金(マイル)が掛かるからなぁ」と思っている方は、この仁川―香港で乗ってみるがおススメですよ。(すいません、今は飛んでないみたいです。きっとそのうちまた飛んだりします(汗)…。)

ほどよい飛行時間で結構楽しめます。

それではごきげんよう。(いや~長い搭乗記だった…。)


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