イケてる航空総合研究所

ビジネスクラス搭乗記、弾丸旅行のノウハウ、マイルの使い方、貯め方、航空事故の真相などなど。

エティハド航空787ビジネスクラス搭乗記【EY888便 北京-名古屋(中部)】

成田線、名古屋(中部)線ともに787へ

これより北京から名古屋(中部)へ日本に帰ります。

2017年7月からエティハド航空はアブダビ-北京-名古屋(中部)線の機材をA330から787-9に変更しました。

エティハド航空の787にはA330よりも進化したキャビンが装備されていて、これがスゴいという噂だったんです。成田へは、セントレアへの787就航以前から787が飛んでいましたが、成田線はアブダビ直行便のため、時間とお金のない僕には乗れなかったんですよね。

だからセントレア就航を心待ちにしていたんです。だって名古屋(中部)線ならば北京経由なので、日本-中国間という近場で乗れるからです。必要なマイルだって北京なら40,000マイルで済みます(ビジネスクラス)。

6月にA330に乗っておいたので、7月に787に乗れば、両方の機材の比較ができます。これから、エティハド航空787の素晴しさを体験できるわけですね。

いやーワクワクしますねぇ。

リムジンお迎え時間の指定が早過ぎる

エティハド航空のビジネスクラス以上に乗ると、特定の都市でリムジンサービスが受けられます。到着時または出発時に特定場所まで送ってくれる/迎えに来てくれるサービスです。もちろん無料。今回泊まったホテルは空港至近のクラウンプラザで、もちろん無料シャトルバスがあるんですが、迷わずリムジンをオーダーしちゃいました。リムジンサービスがあるからには使わないともったいないですよね。(東京はあり、名古屋はなし)

空港到着時にお迎えに来てもらうのは、到着ロビー前で待ち構えていてもらえばいいので簡単なんですが、出発時にホテルまで迎えに来てもらうのは時間を指定しなければいけませんので、ちょっと難しいです。

エティハド航空HPのリムジン予約画面には時間を指定する箇所がありませんでした。どうやって時間指定するんだろう?と思っていた矢先、いきなり電話がかかってきました。しかもイギリスから。(時間帯によって異なるはずです。僕は夜10時過ぎだったのでイギリスが担当していたのかな?と思いました。)

予約後に掛かってくる電話でお迎え時刻を指定する仕組みになっているみたいですね。その電話では、やたらと早い時間を指定されるので、本当に必要な時間をオーダーしましょう。出発時刻は9時50分なのに、最初に指定されたお迎え時刻は5時40分。出発の4時間10分前ですよ。それはいくら何でも早すぎますよね。なので6時半に変更してもらいました。

また、荷物はどれくらいあるか?と聞かれますので正直に個数を答えましょう。セダンで乗るかどうかを確かめるんだと思います。


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爽やかなオニイサンがネームプレートを持ってホテルのロビーに迎えに来てくれました。実際には10分前に到着しており、メール(SMS)が来ていました。それに気付かなかったため、ロビーまで呼びに来てくれたんだと思います。ということで、お迎え時にはメールに注意しましょう。


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リムジンの中は広々。空港までのリムジンバスを追い越して空港に到着しました。

金ピカ787を待ち受ける

エティハド航空は北京首都国際空港ターミナル3を使用します。いやーターミナル3って大きいですねぇ。世界最大じゃない?って思うほど大きいです。


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チェックインはアイランドBで行われます。

北京空港ターミナル3のイミグレーションはホント酷いです。まず出国スタンプの長蛇の列に並び、その後長蛇の手荷物検査に並ばないといけません。チェックイン終了からゲートまでトータルで1時間くらい掛かってしまうこともあるので注意して下さい。空港には出発の2時間前、なんて悠長なことを言っていたら乗り遅れてしまうかも知れません。


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ラウンジが酷かったので、そそくさとE16ゲートにやってきました。

ラウンジEXITの記事はこちら↓

flyfromrjgg.hatenablog.com


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定刻より少し遅れて搭乗予定の機体がやってきました。金ピカのエティハド新塗装がまぶしいです。ただならぬ高級感をかもし出していますね。


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787のお顔をズームアップして見ましょう。往路に乗ったA350が「たぬき顔」とすれば、787は「タカ」とか「ワシ」とかそういう猛獣系の鳥の顔です。


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そしてボーディングブリッジが付けられ、カーゴドアが開けられます。ここで北京までの乗客は降ろされ、名古屋(中部)まで乗っていく乗客は機内に残ります。


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ナンバー2ドアにボーディングブリッジが付けられました。

前向き後ろ向き混在の787キャビン

いよいよ搭乗の時、心を躍らせながらキャビンに入りました。


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エティハド航空787のキャビンを後ろから。


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キャビンを前から。

何かおかしくないですか???

どちらが前かかよくわからない気がしません???

そうなんです。エティハド航空の787のキャビンは、前向き座席と後ろ向き座席のスタッガード(互い違いの配置)になっているんですよ。だから前から見ても後ろから見ても、雰囲気がほぼ同じなんです。


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窓側の席は前向き。


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通路側の席は後ろ向きになっています。


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真ん中は通路側に接して離れている座席は後ろ向き。


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真ん中が隣同士になっている席は前向きに配置されています。

しかしこの高級感、なんなんでしょう?流行りの言葉で言えばインスタ映えする機内。僕自身インスタグラムはやっていませんが、写真映えするのは確実です。間接照明があるからでしょうか?ホテルの一室のような薄明るい感じが、このシートの高級感に一役買っているんだと思います。


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通路を後ろから見てみると、後ろ向きシートが見えます。


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通路前から見てみると前向きのシートは窓側に隠れているので見えません。何となく対称なイメージを持ってしまいますが、厳密に言うと前後の対称性はありません。


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最初僕の席は9Hだったんですが、この席だけ窓がないので、一番前の通路側に変えてもらいました。


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一番前の座席は後ろ向き。僕は後ろ向きで座りたかったんですよ。後ろ向きの離着陸がどんなものか確かめてみたかったんです。


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この座席は前後で互い違いになっているので、隣の席の人の顔が見えてしまわないよう、スライド式のシェードが付けられています。これで鼻くそをほじって食べても見えませんね。

これ、考えましたよね。スタッガードって全部前向きにするよりも、前向きと後ろ向きで交互に配置した方が、スペースが平等になるんです。同じ形のものを反対向きに入れられるので、窓側と通路側の差別感がなくなります。


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シートのコントローラは非常にシンプル。絵もわかり易いです。


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通路側の座席には窓が1つだけ割り当てられており、窓へ遠いというのもあってあまり外は見えません。

40分遅れで出発、反対向きの離陸

使用機の到着が遅れたせいで、9時50分出発のところが10時ちょうどにボーディングが始まりました。プッシュバックを開始したのは10時半。

プッシュバック時に前向きに進むことにいきなり違和感を覚えましたが、すぐに慣れてタキシー中には特に違和感はなくなりました。


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そして離陸。離陸を反対向きで体験するのってどんなだろう?って思いましたが、意外と体は前に落ちて行きませんね。足で踏ん張ることすら不要で、普通に座っているだけで全然持ちこたえられます。ジャンプシートに座ったCAさんが全然へっちゃらなのがよくわかりました。


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メッカの方が時々刻々と変化して表示されます。これって前向き後向きをちゃんと計算してやってるんですよね?全て前向き用の設定のままだと、180度反対になるような気がして、妙に心配になってしまいました。

食事の時間が楽しみ過ぎる

エティハド航空はさすが中東御三家と呼ばれるだけあって、食事も豪華、そして美味しいです。今回も機内食をとても楽しみにしていました。


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食事のメニューはこちら。前菜からエビのマリネとトマトスープから選べます。そしてメインは3種類、長い名前がついていますが、「フライドチキン」、「マチュブース」、「リゾット」からのチョイスとなります。

この3種類の中からならば、当然「マチュブース」を選びます。だって「本格湾岸ラム肉の」なんて枕詞が付いてるんですよ。ご当地モノに目がない僕にはこれしか選択肢がありませんでした。


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ドリンクのメニューはこちら。たくさん種類があります。


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今回はスプライトをやめてジンジャーエール。ナッツはちゃんとお皿に入っています。ナッツリターン事件のおかげで、最近はお皿で提供されるようになったんでしょうか?

はて?テーブルはどこにあるのか?この方式は初でした。


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テーブルは壁の中に埋まっているのです。ちょっと引き出した状態が上の写真です。


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引き出してパタンと倒すとテーブルになります。


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アペタイザーはエビのマリネをチョイス。


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出てきました。マチュブース!

ってかマチュブースって何???

なんとなく往路で食べたビリヤニに似ています。

さっそく、Food & Beverage Managerに聞いてみました。「この前、名古屋-北京の機内でビリヤニを食べたんですけど、マチュブースとの違いって何なんですか?すごくよく似ていると思うんですけど…」と。そしたらF&Bマネージャーは即答でした。「ビリヤニはご飯とスパイスと具を混ぜて炒めるんです。マチュブースはご飯と具は別々に調理します」と。

なるほどー。そういうわけだったんです。今回食べたマチュブースは、ラム肉が煮物風になっていて、確かに別々に作った感じです。頼れるF&Bマネージャー、機内食で知りたいことがあったら迷わず質問しちゃいましょう。機内食に関して、答えられない質問はないと思います。


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デザートはチョコレートバナナケーキで決まり!ココナッツゼリーが添えられていて、ちょっとしたリゾート感が味わえます。


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食後はコーヒーではなく紅茶をもらいました。何となくバナナケーキに合うかなと思い、アールグレイをオーダー。もちろんF&Bマネージャーが持って来てくれました。

これはいい夢が見られそうだ

食事の後は少し休みましょう。北京から名古屋は時刻表上3時間あるので意外と寛ぐ時間があります。


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フラットにしてみました。


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クッションがお洒落です。


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せっかくなので自分の席じゃなくて、隣の奥まったベッドの方で寝てみましょうか。最近、図々しくなってきて平気で2席使うなんてことができるようになっちゃいました。このように隣との間にセパレータを立てることができて、プライベート空間にすることができます。


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こんな感じです。


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特に奥まったシートは、プライベート感が非常に高いことがわかります。

極上ビジネスクラスでの旅も終盤戦

北京からの3時間はあっという間。気が付くと日本の上空に差し掛かっていました。


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通路側に座っていたので、外の景色はほとんど見えず。ほとんどが洋上だったので特に悲しむこともありません。


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木曽三川を右手に見ながらセントレアRWY18にアプローチします。


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セントレアでのエティハドの定位置、15番スポットに到着しました。

ビジネスクラス最高峰だと思う

いやーエティハド787のビジネスクラスは良かったですねー。


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スタッガードはスタッガード何ですが、前向き後ろ向きの座席を互い違いに配置することによって、差別感なく広さを保っている気がします。787の胴体径が広いからなのかどうかわかりませんが、一人当たりのスペースがとても広いんです。これまで乗ったビジネスクラスで一番良かったと思います。文句なしの1位です。

例えばSQのA380も座席は非常に横に広くて占有面積は大きいんですが、それよりもうんと快適でした。SQのビジネスクラスは横幅が広いだけで、寝る時には結構面倒な操作が必要になるんですよね。しかも意外と寝心地が悪い。ビジネスクラスの快適性は占有面積では測れないということがわかりました。

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間接照明などの脇役も重要です。エティハド航空の787はなんとなく雰囲気勝ちなところもあります。照明がお洒落、シートやクッションの配色がいい、など、インスタ映えするインテリアで勝負しているところも大きいです。また、F&Bマネージャーの存在も他のエアラインにはあまりない特別感があっていいです。

広さと快適さと見た目の美しさを兼ね備えたのがエティハド航空787のビジネスクラスですね。何度でも乗りたくなるビジネスクラスでした。夜遅い出発時間は会社帰りでも行けるという利便性があります。翌朝、北京発のどんな便にも乗ることができます。復路は9時50分発なので、北京に早朝に到着する便と接続できます。北京は混雑の酷さから敬遠すべき経由地ですが、エティハド航空の787に乗れるなら、北京経由もアリかも知れませんね。

エティハド航空の名古屋(中部)=北京線は、上手に使えば北京経由の旅行に大きなアドバンテージを与えてくれる選択肢だと思いました。是非とも一度エティハド航空787の最新ビジネスクラスキャビンをお試しください。

絶対にハマりますから。

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