久々にエバー航空に乗りたくて
この旅行を計画したのは、「どこでもいいから飛びたい」という意味不明な動機からですが、色々と路線検索をしていくうちに、「エバー航空に乗りたい!」という思いが強くなってきて、いつの間にか「台北経由でうまく繋がるところがないかなぁ」と検索していました。エバー航空に乗ったのはかれこれ7~8年前。台北経由でパリに行って以来です。当時はセントレアからエバー航空の台北行きが飛んでいたので、すごく便利でした。
現在、エバー航空は成田や関空、福岡など、主要な空港には飛んでいますが、名古屋(中部)には飛んでいません。うんと前にセントレアから撤退してしまったんです。
エバー航空はスターアライアンス加盟航空会社なので、スタアラゴールドの身としては、名古屋から飛んでいてくれれば非常に便利なんですけどね~。台北はソウル並に乗り継ぎが便利な空港ですからね。
そんなこんなで、セントレアに飛んでいないエバー航空に久々に乗ってやる!と、発券期限96時間前にギリギリで見つけたのが、仁川=台北=新千歳というルートでした。一旦南に下がって北に上がるというこの豪華ルートは、日本、韓国、台湾(中国)を含む東アジア地域でエバー航空に乗った場合、最も距離を稼げるルートなんじゃないでしょうか?
ということで1レグ目は仁川発のBR149便を選びました。朝7時10分発の早朝便です。でも空港内のトランジットホテルに泊まっているので、5時半起床で十分に間に合いました。
エバー航空は緑色がコーポレートカラー。ちょうど今は新塗装と旧塗装との過渡期にあたるため、両方のカラーリングが見られます。この機体は旧塗装です。機材はA330-300。
一番に並び損ねたので前の人と交渉する
かなり余裕を持ってゲート前に来たのですが、セントレアからスルーでチェックインをしているため、航空券の交換が行われ、航空券を見せろだの、パスポートをコピーさせろだの、あれこれゲート前でやらされました。おかげで、一番に並び損ねてしまったんです。このままだと久々のエバー航空なのに機内前からの誰もいないショットが撮れないかも知れません。前にはアメリカ人風の2人が並んでいます。絶体絶命の大ピンチです。しかし今回ばかりはチャンスだと思いました。韓国人や台湾人ではなく英語を話すアメリカ人だったからです。この時点で僕には勝算がありました。相手がアメリカ人ならば交渉が可能だと思ったんです。(韓国語、中国語での交渉は不可能)
エクスキューズミー。二人の会話が途切れた瞬間を狙いました。「順番変わってくんない?誰もいない機内の写真を撮りたくて、、、(カメラの写真を見せながら)、ほら、こんな風に飛行機の写真撮ってて、そんでブログとかやってて…。」
ノー!
アメリカ人はもの凄い剣幕で僕を拒絶しました。「やっぱり駄目だったか、図々しいよな、日本は敗戦国だもんな、交渉なんかしても無駄だよな~。」なんて思って凹んでいたら、「何言ってんだ、嘘だよ~、全然OKだ。代わってやるよ。」とコロッと態度を変えました。「ノー!」はいわゆるジョークだったんですねぇ。日本人はそういうブラックジョークに慣れていないので、一瞬たじろいでしまいましたが、とりえずすんなり交渉成立。僕は一番先頭に並ぶことができました。
「おれたち、Walk Slowlyしてやるから安心しな。時間はたっぷりあるぜ。」なんて言いつつ、係員がゲートを開けたら、「ほら、今だ!ゴーゴー!」なんて肩を押してみたり。陽気なアメリカ人の冗談に付き合うのも大変でしたが、その人達のおかげで何とか一番に機内に入ることができました。
メタリックがまぶしい大人な雰囲気
さぁ久々にエバー航空に乗り込みます。いつも最高にワクワクするのがこの瞬間ですね。こちらがA330のビジネスクラスです。2-2-2でペアのシートが並んでいます。
このビジネスクラスはエバー航空では「プレミアムローレルクラス」と呼んでいます。また777-300ERに装備されているヘリンボーンタイプのビジネスクラスは「ロイヤルローレルクラス」と呼んでいます。しかしこのブログでは便宜的に一般名称であるビジネスクラスと呼ぶことにします。
7~8年前に乗ったエバー航空からは想像できないようなシックで大人っぽい雰囲気のキャビンでした。一昔前はライフラットの超ダサいシートでしたから、その時から比べると随分と洗練された感じです。
後ろから見るとちょっと暗めで大人な雰囲気ですね。
僕の席は例によって一番後ろ。やはりここが一番落ち着きます。
このタイプの座席は隣同士であっても若干内向きに角度がついていて、肩の部分があまり近付かないようになっています。
リラックスポジション。
離陸前なのに早速ベッドにしてみました。例のアメリカ人はここでも「もう寝るのかい?」と冗談をかましてきます。ジョークをジョークで返す英語力もないので、「いやいや、写真撮るだけだよ」と真顔で返さざるを得ないのが悲しすぎました。外国人のジョークをさらりとかわせるようになりたいです。
こうやってまじまじと見てみると、コーポレートカラーのグリーンはダークグリーンとなってヘッドレストの部分やひじ掛け、シートベルトにあるのみ。巨視的に見ると濃いグレーが主体となっています。そしてグレーに同調するように全体的にメタリックな印象です。
なんとまぁお洒落な!
一気にエバ―航空ラブになってしまいました。いや、前からエバー航空はラブだったんですが、すごく久しぶりに乗ってみてますますラブになってしまいました。
このペアシートは家族連れて旅行するときにはとても都合がいいんですよね。スタッガードやヘリンボーンだと家族がバラバラになってしまいますが、このシートならば隣同士に座れるからです。一人客にとっては隣が来ると快適度が落ちますが、逆に隣が来なければスタッガードやヘリンボーンよりも占有面積を広く取れるので、それはそれで快適です。もちろん、この便では隣は来ませんでした。
このシートの弱点は足元が狭いこと。でもそんな背が高くない人ならば特に気になりません。
スクリーンは15.4インチで、座席後ろの目いっぱいの面積を確保したような感じです。
ウェルカムドリンクはオレンジジュース。
ちなみに写真に写っていますが、エバー航空の制服が11月で変更されるようです。ビデオでも紹介されていましたが、もう少しスリムな感じになるみたいです。それを知っていれば11月に乗ったのに…。今頃、制服は変わっているんでしょうかね?
座席には後ろに物入れがあります。
コントローラは肘掛け横、イヤホンのプラグとUSBもひじ掛けについています。
早朝の仁川を出発
この便の出発は7時10分。機内には朝の眠~い雰囲気が漂っていました。7時10分の便に間に合わせるために、皆さん何時に空港に来てるんでしょうか?僕はトランジットホテルに泊まっていたのでいいですが、ソウル市内から来ようと思ったら相当大変なはずです。タキシーを開始すると韓国キャリア2社のA380が見えました。アシアナのA380には乗ったことがありますが、大韓航空のA380には乗ったことがありません。しかも大韓航空にはA380の他に747-8があるんですよね。どちらもまだ乗ったことがない機材なので近々乗ってみたいと思っています。
朝の光を浴びる仁川空港を離陸。憧れの大韓航空A380と747-8がいますね。
朝陽がまぶしいです。
エバー航空の朝食
さぁ、朝から前日に買ったコーラしか飲んでいない僕は腹ペコ。ベルトサインが消えるとすぐに朝食の時間です。メニューが配られました。
英語メニューで見ます。ウェスタンスタイルとコリアンスタイルからのチョイスです。
漢字表記でお勉強をしましょう。まず水果はFruit、優格はヨーグルトです。そして何とか黄瓜みたいなのは、そのままキュウリの漬物です。何となくわかりますよね。
メインに目を移すと、ウェスタンの方はよくわかりませんが、倍根ってのがまさかベーコン?コリアンの方は、何となく銀杏のお粥だってことがわかります。
英語がわかりにくかったら中国語を見ると何となく分かる。日本人は漢字が使えるので、こういうときにホント便利ですね。
ソフトドリンクも充実。パンナップルジュースがあることに今気づきました。さすが台湾キャリアですね。オーダーすれば良かったです。僕、パインジュースが大好きなんです。
コーヒーとお茶も充実しています。文化が近いだけあって日本人にとっては魅力的なメニューになっています。
テーブルクロスが掛けられました。柄がすんごく可愛いですねー。思わず写真を撮ってしまいました。
フルーツとパンが出てきました。朝ご飯はこれだけで十分な気がしますが、この後にメインが来るのでお腹が大変なことになりそうな予感がします。
お粥が来ました。ホタテと銀杏が入ったお粥。これ、薄味でホント美味しかったです。
食後のコーヒーです。エバー航空のコーヒーの特徴はこの黒砂糖の付いたスティックです。これでかき混ぜて甘さを調節します。これ、お洒落で素敵なんですけど、溶けるのに時間が掛かりますし、この量だけじゃ足りないので、「ホワイトシュガーないですかね?」と聞いたら、「あら?ブラウンシュガーはお嫌い?」と聞かれてしまい。「いや、これじゃ足りなくて…、時間も掛かるし…。」なんて恥ずかしい言い訳をせざるを得なくなりました。
甘ったるいコーヒーが好きなんじゃ!
何故かコーヒーを甘ったるくして飲む自分にコンプレックスを感じてます。
たまには外を見ないと、と思って写真撮ってみますが、基本的に洋上なので景色は単調でした。
飛行中の機内を後ろから…。
2時間45分では映画1本観られない
今回楽しみだったのは機内で観る映画。日本になじみの深いエアラインほど日本映画や日本語に対応した映画が入っています。果たして2時間の映画を実質飛行時間2時間半弱のフライトで観られるかって話なんですけど、これがかなり厳しいことがわかりました。この便の飛行時間は時刻表上で2時間45分なので、実質の2時間半弱となります。普通2時間あれば映画は観られるので、余裕かと思いきやそうじゃないんですよ。
それは後々説明するとして、、、
スクリーンのメニューはもちろん日本語対応。
映画の言語選択も日本語がありますので、日本映画、日本語対応映画の選択が簡単にできます。
日本語映画その1。
日本語映画その2。全部紹介するのはちょっとしんどいのでやめておきます。
それで、何故2時間45分のフライトで2時間の映画が観られないかというと、まず離陸する直前にならないと、エンターテイメントプログラムが始まらないこと。離陸前にはセーフティービデオの放映がありますので、それが終わらないことには、映画が始まらないんですよね。
そして一番の要因は放送が入る度に映画が中断されるからです。この中断時間がバカになりません。特に離陸後と着陸前はかなり頻繁に放送が入りますので、その度に中断されます。あと、トイレに立つ時間や、ちょっとクルーと話すときに一時停止をしたりするからです。この中断時間を合わせると15分は確実にロスします。
そして最後の要因は、国際線の場合は、時刻表上の時間よりも早く着くことが多いことです。空港の混雑などの余裕を見て時刻を決めているからだと思います。
だから時刻表上2時間45分の便でも、エンターテイメントプログラムの開始から終了まで2時間強くらいしかないことが多いです。
僕の場合、最悪なことにクライマックスの10分を残して台北に到着しちゃったんですよね。
あっという間の台北桃園
意外と距離があるかな?と思っていた仁川=台北線でしたが、映画を観ていたりするとかなり早く感じます。あと1/3くらいのところで一枚。こんなことをしているので映画が観られないのかも知れません。
海上を降下します。水蒸気が多そうな大気ですね。
飛行諸元が時々刻々と変わる着陸フェーズでは、HUD(ヘッドアップディスプレイ)表示がやっぱり面白いです。
間もなく着陸。747が写っていますが、747っていつの間にか貨物機ってイメージになっちゃいましたね。747旅客型が最近引退ラッシュ、でも貨物機としては当分生き残るような気がします。MD-11だって貨物機としてはまだ生き残っていますから…。
チャイナエアの隣に到着しました。台北ってターミナルごとにチャイナエアとエバー航空が分かれていると思っていましたけど、何だか入り乱れているみたいです。昔は分かれてなかったけ?って思いましたが、何か事情があるんでしょうか?
次の便への乗り継ぎ時間は約1時間。次のレグは台北=新千歳です。
トランジットが1時間というのは、ラウンジに寄るにはちょっと短いです。お土産を買ったり、先にゲートに行って写真を撮っていたりしたらラウンジに寄る時間が無くなってしまいました。一応中には入ったんですが、大したラウンジではなかったのですぐに出てきまいた。
はい、次回は台北から飛ぶ日本路線の中で最長の台北=新千歳線の様子をお送りします。お楽しみに。
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