エアインディア787の墜落事故は両エンジン停止説が濃厚か。
ちょっと時間ができたので、先日のエアインディアの事件の話をしたい。憶測だけでものを言うのはいけないのだが、あの事故の原因は色々な報道やYoutubeコメントを見るに、両エンジン停止の線が強い。

Youtubeの動画で言及されていたのが、両エンジンが停止している理由として以下の点。出回っている画像 (家のベランダみたいなところから撮った動画と空港の定点カメラみたいな動画) だけで「ここまでわかるのか」と驚きでもある。
・RATが出ているように見える。
・RATの音がする(ジェット機にはない高いプロップ音)
・主脚のチルト角が通常時と逆。
・メーデーコールをしている。
僕が見た動画はこれ。(1週間前のものだから随分と早い段階で両エンジン停止を断定している。)
これらの証拠から両エンジン停止がほぼ確定的と言っているわけだ。
RATが出るのは「確かにそうだ」とある程度の知識がある人ならわかるが、音に注目した点がすごいと思う。他のRATが出ている787の動画を持ってきて、「ほら、同じ音がする」と言っていたのにはとても説得力があった。(RATはRam Air Turbineの略で、エンジンが停止すると自動で展開される小さなプロペラ。最低限の電力と油圧を供給する。)
また、主脚のチルト角が通常と逆であることについては「よくも気が付いたな」というところだ。主脚の前方が下がるというチルト状態は、主脚格納時の過渡的な状態であり、つまるところ脚上げ操作が行われた証拠だと言う。初期の報道では「何故離陸したのにも関わらず脚上げをしていないのか」という指摘があったが、「パイロットは脚上げ操作をしたが、エンジンン両停止により油圧がなくなったので脚上げできなかった」というわけだ。非常に納得の行く説明であった。
メーデーコールをしているのも、両エンジン停止の証拠としてとても納得が行く。パイロットならば離陸時の両エンジン停止がどれだけヤバい事かがちゃんとわかっている。両エンジン停止で「絶望」したからこそ、メーデーコールをしたのである。仮にエンジンがちゃんと動いてたとすればメーデーコールはせず、何とか頑張るだろうから。
当初、原因ではないかと疑われていた、「離陸滑走距離が足りないのに機首を上げてしまったから失速した」説はどうも違和感があったので、両エンジン停止説が有力になってきたことで僕としては納得である。
だって、離陸の瞬間は普通の離陸に見えるのに、「滑走距離が足りない」だなんて何かおかしいから。仮に滑走距離が短かったとしたら(ローテーション速度に到達する前に引き起こしたとしたら)、もっとお尻を引きずりながら離陸するだろうし、さらに重重量ならあんな角度では上昇しないだろうし、すぐに失速して落ちると思うから。(飛行機はローテーション速度に達しなくても一応浮揚することはできる。安全ではないが。)
けど、なんであんな離陸直後のタイミングで両エンジンが停止するかが本当に謎。バードストライク?燃料系統?(しかも両方同時)そこは全くわからない。
両エンジン停止はほぼ起こらない事象と言われつつ、ハドソン川の奇跡や先日のチェジュエアの事故や今回のエアインディアの事故など、すぐに何件か言えることを考えると、ほぼ起こらない事象でもない。まぁまぁ起こっている気がする。しかし今回の事故も、何となく「バードストライクであって欲しい」と願ってしまうのは、「それは自然相手だからしゃーないよね」と思いたいからかも知れない。
原因が早く特定されることを願う。