成都から上海経由で名古屋(中部)まで飛ぶにあたり、上海でのトランジット時間はなんと6時間25分。本当はもっと接続のいい便を取りたかったのですが、デルタ航空のマイルで取ったので、全ての便が予約可能とはいかず、接続のいい便が取れませんでした。
長い乗り継ぎ時間を利用して街に出ようとも考えましたが、実は少し頭が痛かったのでどこかで休みたいと思っていました。「どうせならベッドのあるところがいいなぁ」と思い、ホテルにでも行こうかと思いました。
大衆空港賓館のマッサージ付き休憩プラン
上海浦東空港には大衆空港賓館という名前のトランジットホテルがあります。ここで休めるかもと思い、とりあえず行ってみました。エレベータへの入り口にはオバちゃんが一人ポツン。何だか怪しい感じでしたが、勇気を出して聞いてみました。「ちょっと休みたいんですけど、いくらですか?」と。
そしたら返ってきた答えは「マッサージ付きで3時間300元(4,500円)」。
出た~!!!マッサージ付き!
海外でマッサージとか言われると、何だかすごく胡散臭い感じがします。普通の値段でもなんかぼったくられてる感があります。
「僕は部屋にベッドとデスクとチェアがあればそれでいいんです」と言ったんですが、「部屋だけ見せてあげるからついておいで」と言うので、エレベータに乗ってついて行きました。
大衆空港賓館は全然怪しいホテルなんかじゃないです。普通のトランジットホテルです。と思っているだけかも知れませんが、空港の中にあるホテルですので僕は信用しています。
オバちゃんに連れて行かれたところは、ロビーの片隅にあるカラオケボックスを並べたような部屋のエリアでした。早速部屋を見せてもらいましたが、いわゆる「スパルーム」といった雰囲気の、顔のところに穴がある高いベッドとリラックス用のソファを配した3畳程度の個室でした。
「イメージと違う」、「あんな高いベッドじゃ寝られない」、「しかもデスクがない」。そうオバちゃんに言ってやめることにしました。オバちゃんはガッカリしていました。オバちゃんからすれば、「やっと客を捕まえてきたのに」ってな感じですよね。
大衆空港賓館の料金を調べてみるとデイユース料金はなく、デイユースとして使っても1泊分の料金が必要な様子でした。最近は日本のホテルでも1泊の半分くらいの料金でデイユース料金を設けているところが多いですが、海外のホテルではなかなかありません。
仁川空港のトランジットホテルのように、制限エリア内にあるホテルであれば「6時間からいくら」という料金設定になっている場合が多いですが、一歩空港の外に出ると1泊いくらという設定しかない場合が多いです。割高なのでよっぽどでない限りデイユースする気にはなりませんよね。
そんなわけで3時間300元マッサージ付きは受け入れられず、オバちゃんの説得を振り切ってホテルを後にしました。
中国東方航空のラウンジが見つからない
結局、ホテルのデイユースは諦めて中国東方航空のラウンジに行くことにしました。ラウンジに行けば、横にはなれないにせよリラックスチェアみたいなもんがあるだろうと信じていました。実は過去の経験から「そんなものはないんじゃないか」と疑ってはいましたが、この時は若干しんどかったこともあり、希望的な観測から「きっとあるはずだ」と逆に言い聞かせました。ラウンジを探して歩きました。中国東方航空のラウンジは非常に分かりにくいところにあります。普通の感覚ではたどり着けないところにあるんです。どこかと言うと、搭乗ゲートを通過して階段を下りたところです。
普通、搭乗が始まらないと越えられないゲートが開いてるんですよ。そこを通って一階下に降りるとラウンジがあります。搭乗ゲートを突破するのって結構勇気が要りません?しかしラウンジに行くためにはそこを突破していく必要があります。
ラウンジの案内標識はところどころにあるんですが、肝心のラウンジはどこにも見当たりません。途中、ゲートのお姉さんに聞いても「私、中国東方航空のスタッフじゃないから知らない。」と言われるだけです。ホントは知ってるのにですよ。今となっては「そこを降りるだけやんか」って言ってやりたいくらいです。
諦めかけた頃、5月に行った国内線のラウンジのことを思い出し、「そう言えばラウンジって一階下にあるんだったよね」と、搭乗ゲートを突破すればよいことに気が付きました。
一階下はこんな風になっていて、エスカレータを降りたところがラウンジ階です。ラウンジは出発階と同じ階か1階上にある場合が多いですので、1階下にあるというのはなかなか発想ができませんよね。
たらい回しの刑に遭う
中国東方航空のラウンジは21番のボーディングブリッジの前、22番のボーディングブリッジの前といったように、一定の間隔で存在しており、どうやら乗る便ごとラウンジが割り当てられているようです。最初、19Bに行ったら「アナタは21よ」と言われ、21に行ったら「アナタは22よ」と言われ、早速たらい回しの刑に遭いました。最終的に入った22は激混みで、座るところすらなく、リラックスチェアどころの騒ぎじゃありませんでした。しかもデスクが欲しいのにデスクすらないラウンジでした。
こちらが21番ゲート前のラウンジ。
こちらが22番ゲート前のラウンジ。
ラウンジくらい統合して広くしてよって感じです。
22番に入ったものの、混雑し過ぎていたこともあってラウンジを移ろうと思いました。「デスクがあるラウンジはありますか?」と聞くと「19Bにある」と言われたので、結局最初に行った19Bに戻ろうと決心しました。ベッドがあるかも聞いてみましたが、ない様子でした。
再び19Bに行ったら当然のように「アナタは22よ」と言われましたが、「いや、デスクを使いたいんですがダメですか?」と聞くと、何とかOKしてくれました。ベッドについては言われた通り、19B、21、22ともに基本的にソファーのみで、リラックスチェアなるものはありませんでした。ラウンジの広さといい、設備といい、国際線のラウンジとは思えない設備のショボさにマジで凹みます。
実に悔やまれますねぇ。300元払ってマッサージをやってもらった方が断然良かったです。こんなリラックスできないラウンジで6時間も待つかと思うとゾッとしました。
諦めてご飯を食べてブログ記事を書く
最終的に落ち着いたのは19Bのラウンジです。人もあまりいないことですので、ご飯でも食べることにしました。朝ご飯を機内で食べたきりですのでお腹が空いていました。
目に留まったのはカップラーメン。ときどきこういう体に悪いものが食べたくなります。
お湯を注いで出来上がり。まぁまぁ美味しかったです。
ご飯を食べた後は少しソファーで休み、その後はひたすらPCでARJのブログ記事を書いていました。寝るのは諦めました。頭痛は頭痛薬を飲んで鎮めました。
旅行に行っても仕事みたいにガツガツやっている僕ですが、ダラダラ過ごすよりちゃんと成果を出した方が楽しいんですよね。旅行に行ってブログ記事を書くと、何だか凄く達成感があります。旅行に行ってブログ記事を書かないと、モヤモヤしたものが残って旅行を完結できていないような気がしてきます。
まぁそんな話はいいとして…。
搭乗時刻が近づいたので本来僕がアサインされていた22番の前のラウンジに戻りました。戻っておかないと「名古屋(中部)行きのお客様~」って呼んでくれないからです。指定されたラウンジにいないのならば、その後のリスクについては自己責任です。
当初の大混雑からは少し客が引いていました。
MU2691便、名古屋行きが行き先ボードに登場しました。まもなく搭乗です。
上海は中国東方航空のハブなのに
ラウンジでは本気で疲れました。やはりソファーだけのラウンジに6時間いるのはしんどいですね。一応ここは上海ですよ。中国東方航空のハブ空港ですよ。なのにラウンジは細かく分断されていて窮屈ですし、変な場所にあって分かりにくいですし、少し休むためのリラックスソファーすらありません。それでいいのか!中国東方航空!って感じです。
何度も言いますけど、こんなことなら4,500円払ってオバちゃんのマッサージ受けておけばよかったです。ちょっと高いですが、体は随分と楽だったと思います。実は僕、腰痛持ちなんですよね。頭痛は頭痛薬で鎮まりますが、腰痛は鎮まらないんですよ。ずっと座っていると腰が痛くてたまらなくなるんです。むしろ立っていた方が楽なくらいです。
真のラウンジとは、6時間いても体が楽で、しかも愉快になっちゃうラウンジです。じゃあどんなラウンジかって言われると難しいんですが、少なくとも中国東方航空のラウンジは全くそれには該当しません。不愉快になっちゃいます。
中国東方航空さん、こんなラウンジを提供していたら世界に置いて行かれますよ。お願いですから改善して下さい!頼みます!