イケてる航空総合研究所

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リニアは和製英語だから、世界で通じるようになるまでは正しい言い方を覚えておけ!

上海市内へはリニアが最速

春秋航空に乗って上海に到着しました。これからどうするかと言うと、

1回目(5/1):次の乗り継ぎまで6時間あるので一旦街に出る。
2回目(8/16):上海虹橋空港へ行く。

という感じです。両日とも、とにかく上海の街に出るということですね。

上海浦東空港から上海市内までの交通手段は、地下鉄、バス、タクシー、リニアモーターカーという4種類の方法があります。上海市内の目的地や予算によってこの4種類を選ぶことになるわけですが、一つだけ注意すべき点は、リニアモーターカーはだけでは中途半端な龍陽路という駅までしか行けないことです。上海の中心部を目指すならば、龍陽路からさらにタクシーまたは地下鉄に乗らないといけません。

地下鉄は安いですが時間が掛かるのでやめることにしました。タクシーは高いですし、運ちゃん以外の人間観察が全くできないので面白くありません。バスはレベルが高いですし路線がよく分かりません。やっぱリニアでしょ。ということで「リニア+タクシー」で目的地に向かうことにしました。あれこれ理由述べてますけど、初めから決まってたんです。リニアに乗るって。

全く説得力のないことを言っていますが、上海の市内(中心部)に最も早く着きたい場合はリニアが一番早いです。何せ最高時速430kmでぶっ飛ばして上海市内まで行けちゃうんですから。とにかくリニアで龍陽路に出て、そこから地下鉄かタクシーかバスかを考えるんです。ワープしてる感じですかね?まずワープが先決。時間を節約したいなら、問答無用にリニアに乗りましょう。

衝撃の和製英語

さぁ、リニアモーターカー乗り場に向かいます。分からない場合はインフォメーションにいる不愛想なお姉さんに“Where can I get a リニアモーターカー?と格好良く英語で聞いて下さい。すぐに教えてくれます。と言うのは大間違いです。

知ってました?「リニアモーターカー」は和製英語だって。「リニアモーターカー」なんて日本以外で誰にも通じませんよ。「線形運動をするモーターを使った車」でクイズ出して「リニア」をイメージできるのかという問題です。その言い方をされると日本人でも「リニア」と答えるのは無理だと思います。日本人は「リニア、リニア」って言いますけど、意味も分からず使って、あの浮上する乗り物をよくイメージできますよね。日本人は凄いです(←まるで意味不明)。

じゃあ何と言うのか。

英語では「Maglev(マグレブ)」と言います。

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ほら案内板にも「磁浮Maglev」って書いてあります(真ん中辺り)。マグレブとは「磁気浮上」を意味する「magnetic levitation」の略。そう言われると、「なるほど」って思いますよね。

12年前の苦い経験

12年前、上海リニアが開通してすぐに上海に遊びに行ったことがあります。その時リニアの乗り場が全然分からなくて、案内のお兄さんに「Linear Motor Car」という英語を使ったら全く通じないという経験をしました。ちゃんと「リニアモーターカー」って言ってるのに「オマエ、何だそれ?」みたいな顔をされて、お兄さん不機嫌になっちゃったんです。「オレ、何か間違ったこと言ってるか?」と非常に心細くなりました。最終的には、ガイドブックを見てかすかに頭に残っていた「磁浮」と紙に書いて理解してもらえたんですが、あの時の経験は、恥ずかしいというか何と言うか、思い出したくない苦い経験です。

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そんな経験もあって「リニアモーターカーはマグレブって言うんだ!」と強烈に記憶に残ったのを覚えています。

日本では普通に「リニア、リニア」というので、大多数の人はそれが正しい英語だと思い込んでいるのですが、実は和製英語だったんです。上海に行って「リニア」とか「リニアモーターカー」を連発すると、僕が犯した失敗みたいに「オマエ、何だそれ?」状態になるので、どうか注意して下さい。

そもそもリニアってどういう意味なの?

先にも少し書いちゃいましたが、そもそも「リニア(Linear)」と言うのは「線形」という意味で、1次方程式のような直線を意味します。そしてリニアモーターとは「線形モーター」の意味。回転せずに直線運動をするモーターを指します。その直線運動をするモーターを使用した技術がリニアモーターカーに使われているわけです。リニアモーターカーという言葉は乗り物というより、乗り物を動かすための技術に近い言葉なわけですね。

しかし誰もそんな技術的な事情を知るはずがないので、「リニアモーターカー」じゃ通じないわけです。日本人の技術者が作った言葉らしいんですが、もう少し考えて欲しかったですね。そんな和製英語を作っしまったおかげで、昨日も今日も明日も海外で「ワッカリマセーン」となっていることを想像すると嘆かわしくも思います。何度も言いますが、通じるのは「マグレブ」ですので注意して下さい。

中国やっぱ凄いんじゃねぇ?

まともなリニアモーターカーはまだ中国でしか走っていません。愛知県の長久手にも、愛・地球博に合わせて造られた「リニモ」という正真正銘のリニアモーターカーがありますが、あれと上海のリニアモーターカー(マグレブ)を比べたら上海の人は怒るでしょうね。やはり上海のリニアが一番リニアっぽいです。そういう意味で中国は凄いなぁと思うわけです。

そのうち日本がもっと長いリニアを走らせますので、そのころには日本の方が凄いことになるわけですが、15年も前から空港からのアクセス鉄道としてリニアを走らせていたと思うと、なんだか中国に負けてる思いがします。

リニアが世界語になる日は来るのか

ところで、日本で現在建設中のリニアってやっぱり「リニア」って呼ぶんでしょうか?「マグレブ」とは呼ばないんでしょうかね?でも何となく「リニア」呼んで欲しい気もします。「リニア」が和製英語として世界に羽ばたいて欲しいんです。「トーフ」や「スシ」と同じように「リニア」が世界語になったら嬉しいですよね。「昔マグレブって呼んでたけど、あれってリニアのことでしょ」みたいになって欲しいと思っています。ただし、日本のリニア開業までは「マグレブ」を使用した方が良さそうです。今の段階では「リニアモーターカー」は日本だけでしか通じませんので…。


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