イケてる航空総合研究所

ビジネスクラス搭乗記、弾丸旅行のノウハウ、マイルの使い方、貯め方、航空事故の真相などなど。

天皇陛下の即位礼で羽田に飛来した各国政府の特別機を撮影するならここがおススメ。 

特別機を追いかける

2019年10月22日、天皇陛下が内外に正式に即位を宣する即位礼正殿の義が行われ、その前日となる21日、羽田空港には各国要人を乗せた特別機(VIP機)が続々と飛来しました。特別機は21日だけではなく、19日にも20日にも訪れていましたが、21日に来日のピークを迎えるとあって、羽田空港には滅多に見られない各国の特別機を見ようと多くの航空ファンたちが詰めかけました。

特別機は成田空港にも飛来したようですが、都心に近く警備もしやすい羽田空港の方が多くの機体が訪れたようで、21日の羽田空港に賭けたファンたちは、一生に一度しか見られないような激レアな機体をカメラに収めることができました。

21日がピークだったということですが、それはあくまでも来日のピーク。当然、22日の儀式が終わった後は帰国するわけですから、23日から数日間かけて再び羽田空港は特別機の帰国ラッシュが始まるわけです。

各国機体の解説はまた次回以降に持ち越しとして、今回は羽田空港初心者の僕が、特別機を撮影するためにどう動いたのか、どこで撮るのがベストなのかをお伝えしたいと思います。初心者ですので、メジャーな場所しかお伝え出来ませんが、今回の特別機を含め、今後何らかの機会に特別機が羽田に飛来するチャンスはたくさんかと思いますので、その際の参考になれば嬉しいです。

機内から撮影する

まずは「機内から撮影する」という上級テクから。でもこれ、実は東京以外の地方に住んでいる人からすれば初級テクです。飛行機で羽田入りした時に誰もが必ず通る道なのですから。


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この日僕はセントレアから羽田行きのANA86便に乗って羽田入りをしました。


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羽田空港に着陸。この日、この時間は北風運用のためA滑走路(RWY34L)に着陸しました。この着陸滑走路が重要になりますので、機内から特別機を狙いたい場合は羽田の滑走路運用には精通しておく必要があります。

過去の傾向から99%A滑走路に着陸すると思っていたので右側の窓側を取りました(Flight Radar24で地上滑走経路まで見ることができます)。ここでANA便がA滑走路に到着した際の地上滑走経路を見てみましょう。


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VIP機は基本的にV1、V2スポットを利用します。即位礼の際には、V1、V2スポットでは足りないので隣のサテライトターミナルも利用していました。

この絵からわかる通り、A滑走路に着陸した場合はターミナル2に到着しないと機内から特別機を撮影することはできません。つまりターミナル2に到着するANA系を利用する必要があるということです。

そしてA滑走路に着陸した際には右側のみチャンスがあります。何故なら、着陸機は右折のみでターミナル2に到着するからです。左側ではダメなんですね。

もちろんターミナル1を利用するエアライン(主にJAL)はVIPターミナルまで行きませんので注意して下さい。

なお、南風運用の場合はまた少し難しいです。


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右窓側を指定したおかげで、見事にウクライナの機体をゲット。かなり近い距離から撮れます。この時、事前に何がVIPエリアにいるか全く知りませんでしたが、何かはいるだろうと思っていましたので、読み通りという感じで非常に嬉しかったです。


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ちなみにこちらがVIPターミナルと呼ばれる特別機専用のターミナルビル。日本の国旗がこんなに掲げられているのは珍しいと思います。

このVIPターミナル前を通り過ぎるのは一瞬。そして揺れる機内から撮影することになるので、なかなか難しいと思いますが、他ではないアングルで撮影が可能となりますので、地方在住者の特権として使える権利は乱用しちゃいましょう(笑)。

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王道のP3駐車場屋上

VIP機を撮影したい場合はここが王道かと思います。僕は知りませんでしたが、調べるとP3で撮られている方がたくさんいらっしゃいます。


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堂々のP3駐車場。ANA側の第2ターミナルからアクセスすることができます。


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第2ターミナル出発ロビーのAエリア(北側のエリア)からエスカレータで1つ上の階に上がります。


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P3への空中通路。


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エレベータで最上階の7階(屋上)へ上がります。


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P3最上階のマップ。この絵で行くと撮影場所は一番右端になります。


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混雑しているかと思ったら意外と混んでいませんでした。これが10月21日の朝9時半過ぎの状態です。ちなみにここ、屋上とは言え屋根がありますので雨の日でも安心です。


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さすがに駐車場の端とあって手すりは高いです。


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ここから見える景色としては速報版でもお伝えしたこんな絵。


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ちょっと遠目で引いて見るとこんな風に見えます。ここからはVIPスポットが丸見えです。

P3駐車場6階もおススメ

このとき、一旦P3駐車場を後にしてターミナル2の中に向かいました。そしてUAEが来るタイミングで再度戻ったんです。


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戻ったのは屋上ではなく1つ下の6階。どうせ屋上は混んでいるだろうと、1つ下に降りてみたというわけです。


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屋上とは違って手すりが低く上にモノを置けるのが特徴。


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何やら周りが騒々しくなってきたところでUAE(アラブ首長国連邦)の特別機が来ました。

来ることは全く知らなかったんですが、絶好のタイミングでした。そしてP3駐車場からはA滑走路に着陸した機体がVIPスポットに回り込んでくる様子が見えるので心の準備ができます。ちなみにC滑走路に降りると突然来るのでビビります。


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そしてV1スポットに斜めにスポットイン。V1だけ斜めにも入れるようになっており、大体V1を使う機体は斜めに入ります。ここの難点は照明用の高い柱があること。これが機体に刺さってしまうんですよ。そこは我慢するしかありません。


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ただ、ここから見ていると、ドアが開く瞬間も見えますので600㎜くらいの超望遠レンズがあれば誰が出てきたのかもわかってしまいますね。その点は素晴らしいスポットです。


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この時は後ろからも続々と人が降りてきていました。というところまで丸見えなのがP3駐車場です。外からVIPスポットを撮影するならここが一番いいかと思います。

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展望デッキは出発機向けか

続いてターミナル2の展望デッキ。ここは王道中の王道で、誰もがまず最初に足を運ぶところです。


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屋内のゾーンにはさすがにあまり人がいませんでした。ガラス越しになるのはちょっと避けたいですもんね。


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こちら側は海に向かって左側のゾーン。航空ファンの方々で埋め尽くされている感があります。これで10月21日の10時過ぎです。


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こちらは右側。左側と同じくですが、若干の隙間があるのでなんとか潜り込めそうな感じですね。

実はここでは撮影していません。たまたま何も降りてこなかったからです。北風運用時の羽田では、A滑走路を着陸専用にして、C滑走路は離着陸兼用にしていますので、C滑走路に降りる確率は相対的に低いんですよ。

VIP機を撮影するにあたっては、ターミナル2の展望デッキは出発機向けと言えるでしょう。北風運用時、VIPターミナルから出発する機体は必ずターミナル2の前を通るからです。

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お店から撮ってしまえ

ところで、この日僕が心配していたのがお昼ご飯。昼どきのレストランはきっと混雑しますので、思い切って10時半にお昼ご飯を食べました。そして、どうせ食べるなら滑走路が見えるところじゃないと意味がないと思い、滑走路が見えるレストランを探しました。


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僕が入ったのが展望デッキから1つ降りたところ(4階)のグリル&バールというお店。ここで約1時間を過ごしました。


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お店からはガラス越しにこんな景色が見られます。このお店のいいところはC滑走路に面したカウンター席があること。そして11時オープンの店が多い中、8時からオープンしていることです。11時くらいまでは空いていますので、プレッシャーを感じずに撮影できます。

昼時に近付いたら混雑してきますが、なるべくゆっくりご飯を食べて、食後にコーヒーを注文すれば1時間くらいは平気でしょう。さすがに僕はプレッシャーに負けて途中で出てしまいましたが、デザートやら何やら注文すれば何時間でも居座ることができます。


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ちなみにグリル&バールから撮影したのがこの737-700(T7-PAL)と、


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こちらのスイス籍のA319(HB-JJJ)です。タイミングよく前を通り過ぎてくれました。

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ターミナル2北ピア52番前

恐らくこの場所が最強です。しかし残念なことに制限エリア内ということで、当日の出発便に乗る人しか入れません。僕は同日の中部行きに乗ったので良かったですが、羽田ベースの人は諦めるしかないかと思います。

到着時に撮影できることと言い、制限エリア内に入れることと言い、羽田の特別機を狙うなら地方から飛行機で日帰りするのが一番いいんですよ。


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目指すはターミナル2の北ピアです。保安検査場を入って左に歩いて行くと北ピアに行けます。


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北ピアはなんとVIPスポットの目の前。特に51番から52番の間は完全な真正面ということもあり、絶好の撮影環境です。


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ちなみに10月21日はサテライトターミナルは閉鎖。今回は飛来する機体数がハンパないということで、サテライトターミナルをVIPターミナルとして使っていました。


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そして嬉しいことに、即位礼の際には51番ゲートと52番ゲートは終始使われなかったため、視界を遮られるものが全くありませんでした。


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ほら、この人のいなさ加減、ハンパないでしょ。


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別にサボってるわけではありませんが、警察官もVIP機を見ていました。この辺りには僕くらいしか不審者がいなかったので警察官も警備する必要がないんですよ。それくらい空いていたと言うことです。


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UAEとカタールの2機並びがこんな風に撮れます。


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機首のドアップだってお手のもの。ここ、本当に最高です。夜にならない限り特にガラスの反射も気になりませんので、屋外とほぼ同等のクリア度で撮影することができます。


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スポッター向きの真横写真だってほら。こんな風に撮影できます。


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VIPターミナルの状況も手に取るようにわかります。人が出てきてザワザワし始めると何かが来る前兆です。慣れてくると「もうすぐ来るな」と分かります。

ただし、サテライトターミナルに到着する場合は全くわかりません。VIPターミナルのザワつきで、来る、来ないが判断できるのはV1、V2スポットに到着する場合のみです。


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警察車両、黒塗りの送迎車みたいなのも動きが出てきます。


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サテライトターミナルに到着したドイツ機は完全に不意打ちでしたね。ちょっとパソコンに目を落として作業をしていると見逃してしまうので注意して下さい。


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カタールとインドと新旧747の共演。これはアツ過ぎました。


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後ろからピンクの服を着た人が出てきました。ってなところまでわかってしまうのが北ピアなんですよ。


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そしてもう一つ注意点。夕方にサウディアのA340が来たんですが、来たことにすぐ気付いたものの、51番と52番の間ではどうにも対応できず、この旋回の角度を撮影するのが精一杯でした。つまりサテライトターミナルに入る機体をちゃんと撮りたかったら52番と53番の間に行かないとダメだということです。

この時はカバンとノートPCを置いて隣のスポットに走る勇気がありませんでした。サウジアラビア、ちゃんと撮りたかったなぁ…。

まとめ

羽田で滅多に撮影しない僕が、「どこがベスト」かと脳をフル稼働させて朝の9時半から夕方16時半頃までVIP機の撮影に励んだんですが、やはり良かったのはターミナル2の制限エリア内でした。なんて言っちゃうと羽田ベースの方々から反発されそうですが、これ以上の撮影スポットは多分どこを探してもありません。

ということで、羽田でVIP機を撮るならば地方から日帰りで行くのが一番いいですね。地方の皆さん、羽田ベースの方々に負けないように頑張りましょう。そして到着時から出発時まで出発エリアで楽しんじゃいましょう。

もちろん、王道のP3駐車場もよいかと思いますが、何となく地元の人ばかりな感じで心細かったのを思い出します。結構、連れ立って来ている方も多いですし、友達のいない僕には若干不向きだった気もします。

今回の即位礼の帰国便に間に合わわせるべく、頑張ってガイドを書いてみました。こんなチャンスは滅多にないと思いますので、東京近郊に在住の皆さん以外でも是非とも羽田に行って頂きたいと思います。

初心者の目線でVIP特別機撮影スポットガイドを書いてみましたが、お役に立てれば嬉しいです。どうか素晴らしい写真が撮れますように。

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