イケてる航空総合研究所

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日航ジャンボ機墜落事故のJAL123便は時々僕らの前に現れて航空事故の悲惨さを思い出させてくれる。

JAL123便がFR24に現れた

ネットでJAL123便が復活したといって話題になっていたみたいです。欠番になっているはずのJAL123便がFlightRadar24に現れたというのです。そしてそのことをJALが「お騒がせした」と謝罪しました。

news.yahoo.co.jp

こちらの記事などが出ています。

それでフライトレーダーにはどんな風に出ているかと言うと、


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ほら、こんな風に。確かにJAL123便です。

この事件、整備中のJAL機(777-300ER:JA740J)のとある機械に当該便名を入力したために起こりました。詳細は不明ですが、整備手順の中に便名を入力するステップがあるのでしょう。そこでJL0123と入れたのだと思います。

便名は任意のため何でも良く、0123と入力したこと自体何も悪いことではありません。もちろん無許可で電波を出したとか、法律に違反したわけでもありません。

これがJAL1234便だったら騒がれなかったでしょうね。

何故そんなにJAL123便がマズいんでしょうか?

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日航ジャンボ機墜落事故とは

「JAL123便って何?」というはきっと若い方だと思います。40歳以上で、子供の頃から飛行機に興味のある方は、間違いなく覚えている便名だと思います。しかも聞いた話ではなくリアルな体験として。いや、飛行機に興味がなくても覚えている便名かも知れませんね。

そう、JAL123便は1985年(昭和60年)8月12日、御巣鷹山に墜落したあの日航ジャンボ機(JA8119)の便名です。羽田発伊丹行きでした。18時に羽田を出発、その後相模湾上空を上昇中に圧力隔壁が壊れ、それに伴って垂直尾翼の一部がなくなり、油圧配管が全て断絶されたことにより一切の操舵ができなくなり、最終的に群馬県の御巣鷹山の山中に墜落しました。520名が死亡するという単独の航空機事故としては史上最大の死亡者を出す事故となりました。

と言うのがJAL123便の経緯です。今でも僕は当時を思い出すことができ、父親と時代劇を見ていた時に、「JAL123便が消息不明」といった内容のニュース速報が流れたことを覚えています。

新聞には大きくJALの文字が描かれた主翼裏が掲載され、連日放送されていたテレビの映像は今でも目に焼き付いています。飛行機好きの小学生だった僕は、「飛行機乗るの怖い…」と言っていたのを思い出します。それほどインパクトがある事故でした。

ある一定の年齢以上の航空ファンにとって、JAL123便と聞いたらもう一生忘れられない便名なのです。そしてあの事故以来、JAL123便という便名は使われていません。

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時々JALの便名が気になる

JALに乗る時、特に羽田発伊丹行きに乗る時、(その路線には滅多に乗りませんが)、便名は何となく気になります。JAL123便に近いと必ず事故のことを思い出すんです。


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こんな近い便名が出てきたら、123便が存在しないとわかっていても「まさか復活してないよね?」と探してしまうほどです。

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8月12日は特別な日

実は、事故が起きた8月12日は航空事故の特異日、とまでは言いませんが、重大なインシデントが起きている日です。

僕の背筋が凍ったインシデントとして、2017年8月12日、ANAの777-200(JA703A)が、与圧系統にトラブルを起こし、酸素マスクが降りて緊急降下するという事態に陥りました。それだけなら「まあ偶然か」で済むんですが、なんとJAL123便と同じ羽田発伊丹行きで、しかも出発時刻まで同じだったという話。さらにトラブルを起こしたポイントも伊豆半島付近と言うことでほぼ同じでした。

オカルトは信じない僕ですが、偶然とは到底思えませんでした。「御巣鷹山が呼んだ」とか、「日航ジャンボ機墜落事故を忘れるなという警告だ」とか、色々と噂が飛び交いました。本当に背中がゾゾっとしたのを覚えています。

また、2005年8月12日には福岡空港から離陸したJALのホノルル行きDC-10のエンジンが火を噴き、海上での燃料投棄の後に福岡空港に引き返しました。この事故でタービンブレードが破断し地上にも被害をもたらしています。ホノルル行きは夕方発、墜落機と同じ時刻帯で、しかも御巣鷹山で慰霊祭が行われていたということもあり、こちらも「JAL123便を忘れるな」という警告だと騒がれました。

8月12日には何故だか不思議と事故が発生し、それらはJAL123便と関連しているような気がしてならないのです。

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事故の啓発で足りなかったもの

JALは御巣鷹山の事故を忘れまいと、羽田に安全啓発センターという施設を作り、航空安全の啓蒙の場所として公開しています。社員に対してもそれなりに教育は施していると思われます。

ただ、足りなかったのは便名の扱い。永久欠番になっているということを教えていなかったのかも知れません。日航ジャンボ機墜落事故は嫌というほど聞かされているが、「あれ?何便だったっけ?」というレベルなのかも知れません。

僕が整備士なら任意の便名を付けるとしてもさすがに123便だけは避けておこうと思います。車のナンバープレートに4949(死苦死苦)とか付けられないのと同じで、反射的に縁起が悪いと思ってしまうからです。

FMC(フライトマネジメントコンピュータ)のCALL SIGNの入力欄にJL0123と入力すると、ADS-Bと連携して便名がブロードキャスト(送信)されるだけの簡単な仕組みですが、もし123便がそれほど忌避される便名だということを知っていたら、それが外に出たら問題になるだろうなぁという意識も働くでしょう。

とは言え、知らないものは知らないですし、実際に事故を(報道を介してでも)見ていないと、あの事故の悲惨さは肌感覚ではわからないと思いますので、仮に若い人が担当して0123と入れてしまう心理はすごく分かります。数字の重なりを避けたいと考えたとしたら、0123が最も手っ取り早いですから。

520名の魂の叫び

完全な後知恵でオカルト的ですが、123便は偶然にでも思い出してもらうために123便という便名をまとっていたのかも知れません。こうして事故の日が近づく度に、あの事故を忘れまいとひょっこり違う顔をして現れるのです。今年はコロナだからさらなる航空需要減退を招く航空事故はやめておこう。その代わりFR24に出てこようって。520名の犠牲者の魂がそう言っている気がしてなりません。

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