777エンジントラブルが発端
若干タイミングを逸してしまいましたが、今回はトリプルセブンの話題。少し前になりますが2021年2月20日に起こったユナイテッド航空777-200ERのエンジントラブルは衝撃でしたね。こんな風にエンジンナセル(エンジンを覆う部分)がインテーク(入口部分)とともに吹っ飛んでしまったという、目を疑うような事故でした。実は同じ種類の事故は過去にも起きています。2018年に同じユナイテッド航空の777が、ここまで悲惨な破壊状態ではないものの、同様の事故でホノルル空港に緊急着陸をしています。
そして記憶に新しいのが2020年12月4日に那覇空港に緊急着陸したJALの777-200。那覇空港に行った際、MRO JAPANのハンガー前に修理途中の機体を発見しました。
トラブルに見舞われたのは全てプラット&ホイットニー製PW4000というエンジンを搭載した777です。
このように立て続けに事故が起きているため、日本をはじめ各国では同エンジンを搭載した777の運航を停止しました。日本ではANA/JAL合わせて32機の777が地上待機させられています。ただ、幸か不幸か、コロナで需要が激減しているため、飛べなくてもそこまで大きな影響はないんですけれどね。
というPW4000エンジンのトラブルが今回の話題の発端となります。
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777-300ERが国内線に
そのPW4000を搭載した777の運航停止の影響を受け、別のタイプの777が代わりに投入されるという幸運が生まれています。別タイプとは国際線用の777、特に777-300ERというタイプです。このタイプはエンジンがPW4000ではないため、同じ777でも例のエンジントラブルの影響を受けずに飛べるんです。こちらがその777-300ER。国内線仕様ならば500席以上の座席数になりますが、国際線仕様だとその半分の250席程度。どれだけゆったりしているかが数字だけからもお分かり頂けるかと思います。
機内の前方から中央にかけスタッガードタイプと呼ばれるビジネスクラスが並んでいます。互い違いのソロシートで、半分個室のよう感覚のシートです。所要時間1~2時間の国内線でこんな機体がアサインされたら、飛び跳ねて喜んじゃいませんか?
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羽田=新千歳線に投入
この777-300ERがどの路線に入っているかというのが気になるところですが、NH79 羽田(2000)-新千歳(2135)
NH50 新千歳(0730)→羽田(0910)
の2便です(運航期間については不明)。羽田を夜飛び立ち、新千歳で停泊して翌朝羽田に戻る運航パターンになっています。
これらの便を予約してみると、明らかにスタッガードのビジネスクラス付き国際線機材であることがわかります。しかもこの席、
普通席扱いなんです!
つまり、
追加料金はゼロ
憧れのビジネスクラスに追加料金なしで乗れてしまうんですよ。(ファーストクラスがプレミアムクラスとなっており、そちらは追加料金が必要です。)
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仕事帰りに札幌に行けない
それで、この羽田=新千歳を往復する777-300ERに乗りに行こうと勇んで予約をしてみたんですが、な、な、な、なんと、どう頑張っても1日のお休みじゃ乗りに行けないんですよ。僕は名古屋在住なので、考えられるパターンは、夕方名古屋から東京に向かい、20時発の羽田=新千歳に乗るパターン、もう一つは前日に新千歳入りして朝7時半発の新千歳=羽田に乗るパターンです。両方とも翌日に1日お休みを取る想定です。
まず前者の仕事帰りに羽田空港に向かうパターン。細かい事情はお話しできませんが、僕の場合、羽田発20時に間に合わせることは不可能です。
では、夜セントレアから新千歳に向かい新千歳で1泊して翌朝乗るパターン。これならば全然OKだと思っていて高をくくっていたんですけど、以下の中部=新千歳の予約画面を見て下さい。
夕方以降の中部=新千歳は2便が欠航中なんですよ。15時台発が最終ってどういうことですか?
他のエアラインの中部発時刻を調べると、ピーチの17時25分発が新千歳行き最終便です。さすがに仕事帰りに17時台の便には乗れません。
他の選択肢、例えば関西とか伊丹とか神戸とかも調べてみたんですが、軒並み夜の便が欠航しており、中部発よりも状況は悪かったです。ということで、仕事帰りに名古屋から新千歳に入るのは絶対に無理なんですよ。
減便に次ぐ減便で、ホント航空業界はおかしなことになっちゃいましたね。利便性が著しく損なわれている由々しき事態だと思います。
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もう弾丸トラベルはできないのか
すごく簡単に思えたANAの国際線機材777-300ERへの搭乗ですが、この状況だと諦めざるを得ません。国際線や海外の国内線ならばまだわかりますよ。ダイヤ的にどうしても乗れない場合は有り得ます。しかし今回は国内幹線である羽田=新千歳という世界的に見てもメジャーな路線。そこにエントリーできないなんて、昔では考えられないことです。
コロナのせいで海外弾丸トラベルができなくて悔しい思いをしていましたが、ここまで便数が限られると国内弾丸トラベルもままならないわけですよ。特に仕事が終わった後に乗れる便がことごとくないというのは弾丸トラベルをこよなく愛する身としては致命的です。国内旅行にコロナは関係ないと思っていた僕ですが、この777-300ERに乗れない件で、コロナの悪影響を大いに思い知りました。
いつになったら本当の意味で自由に、そして便利に旅ができるのか。今年中に元に戻すのはやっぱり無理ですかねぇ?
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