イケてる航空総合研究所

ビジネスクラス搭乗記、弾丸旅行のノウハウ、マイルの使い方、貯め方、航空事故の真相などなど。

9月4連休に起きた航空需要の急回復の裏で見落としている部分2つ。

報道されない羽田空港の実際

この9月の4連休(シルバーウィーク)はとにかく旅行が好調のようで、ニュースでもとにかくどこも人、人、人みたいな報道が目立ちました。

本日(9/22)、ちょっくら羽田空港に行ってきまして、その状況を見てきたんですが、なんかすごい違和感を覚えたんですよね。


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こちら羽田空港第2ターミナル(ANA側)の出発階の様子です。

結構空いてません?


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広角レンズを使ってるからだろ!というツッコミが来そうなので望遠で圧縮してみましたがそれでもこれくらいの混雑具合です。最終日の羽田発とは言え、何だか寂しくありませんか?羽田ってこんなものだっけ?みたいな…。

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送迎デッキに上がってみる

羽田に行ったなら送迎デッキに上がってみないと帰れませんので、とりあえず行ってみました。


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送迎デッキに繋がるベンチも人が全然おらず。


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送迎デッキもこの通り閑散と…。

あれ?なんか変。

もう少し人がいると思っていました。

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JAL側はもっと閑散

僕は今日、羽田から伊丹にJALで飛んだんですが、JAL側である第1ターミナルに行ってさらに驚きました。


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ANA側よりももっと人が少ないんですよ。


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こんなくらい。時間帯は10時くらいです。そんなに悪い時間帯じゃないですよね。


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保安検査場入口にも誰も並んでいませんでした。

東京へ来た人は少なかった

連休初日に混雑して、連休最終日に閑散とするというのは、要するに東京から出た人は多かったが、東京に来た人は少なかったってことなんじゃないかと。

そりゃそうですよね。東京はまだGotoキャンペーン開始前ですし、感染者数ではダントツの全国トップですし…。東京の人達は自粛に疲れて遠出したくもなりますけど、地方の人はわざわざ東京へ旅行しようとは思わないんじゃないかと思います。

もちろんコロナ前であっても連休初日と連休最終日の東京発は需要が全然違いますよ。初日の東京発の方が人出が多いに決まっています。でもこの極端な差というんですかね。さすがにここまで違わないだろうと思うわけです。

そして初日と最終日では東京発の便数も違いますしね。初日の9/19は沖縄などは便数を多めに設定していたはずです。臨時便も出ましたし。ただ、それは需要があるからこそ。結局、東京からのアウトバウンドがかなり強く、東京へのインバウンドがかなり弱いということです。

報道では「この4連休は人が多かったです」で終わっちゃうんですけど、実際羽田空港を見てみると、航空需要の完全な復活には東京行きの需要をもっと増やさないといけないことがわかってくるわけです。旅行だけではなく、学会・会議への参加とか、スポーツイベントとかそういうものを含めて。

というわけで、連休最終日の羽田空港ではアウトバウンドとインバウンドがバランスしないいびつな光景が見られるのでした。

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遊んでいる機体がまだまだいる

もう一つ、航空需要がまだまだ盛り上がっていないなと思うことがあります。それは言わずともわかる国際線需要。国内線需要の高まりに一瞬国際線のことを忘れてしまいそうになりますが、まだまだ全然復活できているとは思えません。一時期よりは幾分かマシになったとは思うものの、羽田空港に駐機される機体の多さからそれを物語っています。


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787や777-300ER、そして小型の機体までが羽田の奥の方で遊んでいます。


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こんな風に色々なところに駐機されているわけです。もちろんここから飛行機を持って来て使うこともあるので、完全に遊んでいるとは言い難いですが、そもそもこんなところにたくさん駐機されているということは、儲け損ねているどころか固定費を垂れ流しているだけなので、これは一刻も早く解消しなければいけないんです。

飛行機は空を飛んで稼ぐ乗り物なんですよ。LCCでは、ダイヤの乱れや欠航に対応するための予備機を持たないないエアラインだってあるわけですから。地上に寝かせているなんてエアラインの教科書的には有り得ない話なんです。


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羽田に着陸すると翼越しに色々なところに駐機してある機体が見つかります。


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ANA機はここにも。767が1機と787が2機、そして一番奥がA321ですかね?


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まだまだ2タミ側の南にも駐機された機体がたくさんいます。


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国際線ターミナルにはそれなりにANAやJALの機体がいて、国際線も少しずつ少しずつ週1便でも飛び始めているんだなというのを実感するんですが、この日外資系エアラインで見かけたのはアメリカン航空とガルーダインドネシア航空だけでした。

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需要回復へは道半ばを実感

報道を見ているだけでは、国内線の需要がかなり回復したような印象を受けますが、羽田空港に行って思ったことは、国内線でも東京発は良くても東京着がダメだということ。そして国際線は全然ダメということです。

もちろん急に回復させるのは無理な話なので、徐々にで構わないんですが、それでもなかなか厳しい状況が続くなぁということを改めて感じました。


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この4連休で満席便が続出したとは言え、欠航便があった上での満席便ということなので、実はそんなに戻っていないということでもあります。

また国内、国際を半々とすると「まだ半分も回復してはいないんだなぁ」ということ。国際線はまだ復活の目途すら立ちません。いつ自由に海外に行けるようになるのか全く見通しが立ちません。

というわけで、航空需要の素晴らしい回復を見たこの9月の4連休だったわけですが、実はまだまだ回復途上であることに気付いてしまった4連休でもありました。

やはり実際に現場に行って確かめると非常によくわかりますね。こういうのはリモートじゃなかなか気付けないです。足を運んでみることの重要性も改めて痛感したのでした。

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