航空・旅行需要は戻ったのか
7/22、GoToトラベル事業が始まりました。国としては夏休みに何とか間に合ったという感じですが、報道では連日の過去最大の感染者数の報告、東京発着はGoToトラベルの対象外、東京都では4連休の自粛要請。世論は「こんな時に旅行なんて」という空気が漂っています。果たしてこの夏、航空・旅行業界は復活できるんでしょうか?そして、GoToトラベルが始まったこの4連休。各地からは混雑している、閑散としている、両方の報道が上がってきています。一体どっちなんでしょうね?もちろん混雑している場所もあれば、閑散とした場所もあるというのが本当のところなんでしょうけど、今回は報道の特性・特徴について、自分自身が報道の立場になったつもりで語ってみたいと思います。
先日行ってきた弾丸札幌旅行の際のセントレアが舞台です。
需要は戻っている編
セントレアを利用したのはGoToトラベルがまだ始まらない7/14。とは言え、5月、6月と比べたら7月は増便をしています。緊急事態宣言も解除され、企業の出張自粛も解除されつつある中、セントレアには乗客の姿が戻ってきているんでしょうかね?セントレアにミュースカイが到着。降りてくる乗客達ですが、予想以上の混雑ぶりでした。
この時雨が降っていたので、屋根のある所からの撮影になりますが、国内線側(南北に伸びるコンコース)には朝の出発ラッシュが戻ってきていました。
海に向けて突き出すコンコース。ANA、ANA、JALと並んでいます。スポット満タンって、なんだかとても安心できますね。
午前中だけでこれだけの国内線出発便があります。
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スタバも普通に開いていますし、
フードコートも開いています。朝なのでお客さんは少ないですが…。
保安検査場内も出張に向かうと思われるビジネスマンの姿が目立ちます。
驚いたのがラウンジが混雑していること。こちらもビジネスマンを中心に乗客が戻ってきているようです。
どうでしょう?まだまだコロナ前の賑わいを取り戻したとは言い難いですが、セントレアは夏休み前の平日であってもこれだけの乗客が戻ってきています。中部地方の航空需要もいい方向に向かっているようですね。
ちょっと安心しました。
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続いて同じ日のセントレアですが、上に書いたこととは反対向きの報告をしてみたいと思います。
需要は戻っていない編
5月、6月から増便したとは言え、7月半ばのセントレアの様子はどうなのか。こちらは国際線側ですけれども、ほぼ全便が運休しているとあって、人っ子一人いません。
一方の国内線側はというと、こちらもかなり人が少なめです。
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4階に上って行く人は誰もいません。
イベントプラザもイベントをやめて、真ん中にイスやテーブルを配していますが、ここにも誰もいません。
4階から3階を望むとこの状態。航空需要の戻りの悪さを実感してしまいます。
フードコート内はほとんどが閉まっています。
臨時休業の張り紙をしたお店も…。
こちらのレストランも臨時休業。
風の湯も休業中。
ヤバいです。セントレア…。
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演出にはコツがある
どうでしょう、2つの方向性で書いてみましたが、どっちが本当かわからなくなりませんか?僕の個人的な印象では混雑もしていないし閑散ともしてないという感じでした。混雑している様子はどんな風に撮ればよいかというと、まず冒頭のミュースカイの到着時のように望遠レンズで圧縮すれば良いんですよ。品川駅が混雑している様子をよくテレビで見ると思うんですが、あれはかなりの望遠レンズを使っています。「人がたくさんいる」様子は望遠レンズ一本で何とかなります。
またラウンジが混雑しているのは、ラウンジに入れるランクの人達は元々出張が多い人達なので、いち早くその人達から需要が戻ると言うことを表してるだけです。ですが、ラウンジだけを見るとかなり需要が戻ったように感じます。
一方で閑散とした様子を演出するにはどうすればいいかいうと、早朝に撮ればいいんです。僕がこの日にセントレアに到着したのは6時58分。
イベントプラザの写真を見て頂ければわかると思いますが、右端にある時計ではまだ短針も長針も見えていません。つまり7時前か、7時台だったとしても早い時間帯です(正解は7時8分です)。さすがにその時間のイベントプラザは、コロナ前であっても人は少なかったはずです。早朝はまだお店が開いていないですし、イベントをやっていないので集客ができないんですよ。
また、運休している国際線側を撮ることによって暗いイメージを演出できます。しかも実は露出補正で暗くしています。実際はもっと明るいです。
そして中央の階段がある部分は国際線ゾーンなので人がいないのは今の時期としては当然です。
知っている人は、「これ国際線側じゃん、人いなくて当たり前じゃね?」となるんですが、素人的には閑散とした空港に見えてしまうんですよ。
報道は結論ありきだ
というように結論を先に決めることによって如何様にも報道できてしまうということなんですよ。報道は常に正しいと信じている人は、ホントに注意した方がいいです。GoToキャンペーン失敗を演出したければ、閑散とした観光地を選んで写せばいい。コロナが地方に拡散する懸念を伝えたければ、混雑している観光地を選んで写せばいいだけです。
特にテレビの街頭インタビューなんて本当に恣意的ですので、一歩引いた目で見た方がいいです。彼らは欲しいコメントが得られるまでひたすら声を掛け続けますからね。
感染者数が減ってきて、少し明るい雰囲気を演出したければ、ポジティブなコメントを多めにを放送しますし、今みたいに患者が急増している状態では、ネガティブなコメントを多めに放送します。
街頭インタビューで放送に採用して欲しければ、あらかじめ意図を聞いて、その通りにコメントすればいいんです。
NHKスペシャルなんかはもっと恣意的で、コロナ感染が落ち着いているときには、人出が少なくて困っている人達を特集し、感染が拡大すれば、コロナの重篤患者の特集をします。見ていると裏の意図が透けて見えて面白いです。
もう何を信じていいのかわからなくなりますよね。しかも信憑性のわからない報道によって自分の行動を変えてしまうんですから、非常に恐ろしいことです。我々は完全に操られています。
これはもう自分の目で確かめるしかありません。空港の様子は飛行機に乗ればわかります。報道に惑わされることなく自分の目で確かめることが重要だとつくづく感じます。
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