搭乗口までの変化
今回はやっと自分の目で見て体験できた、最新の搭乗事情をお送りしたいと思います。突然襲ったコロナ禍の中、暗中模索で始まった搭乗のスタイルは、現在のスタイルがやっと根付いてきたところです。ANAではCare Promiseと呼ばれる新たな搭乗方法が確立しています。僕も今年の2月中旬以降飛行機に乗っておらず、随分と「現場」から離れていたため、コロナ禍の中で一体どのような対策がとられているのか、聞いてはいたものの未体験ゾーンでありました。
今回はやっと自分の目で見て体験できた、最新の搭乗事情をお送りしたいと思います。
ビニールカーテンで覆われたチェックインカウンター。今やどこのお店でもこれが当たり前になりました。何だか工事現場的な改修中の感じを受けてしまう光景、これが一つの常識なんですよね。航空会社スタッフ、空港スタッフのマスク姿に違和感すら覚えなくなった昨今ですが、急激に変わっていく姿には未だ驚きを隠せません。正直頭がついて行きませんね。
なんでこんなことに…。
と未だ受け入れられない自分がいたりします。
保安検査場前には消毒液が置いてあります。
サーモグラフィーで体温も見られています。
保安検査場内のベンチはソーシャルディスタンス対応。「ちゃんと対策しています」というパフォーマンスは下手に叩かれないために必要なことなんですよね。ちょっと悲しくなります。飛行機の座席は隣同士座ってもいいのに、なぜベンチは隣同士で座ってはいけないのか、疑問だらけです。
飛騨の家具も当然ソーシャルディスタンス対応になっています。
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搭乗スタイルも変わった
搭乗ゲートから機内へまでの流れも随分と変わりました。搭乗順は6段階に細分化されています。後方が先、前方が後というのが大きな流れで、それぞれの中に、窓側→中間→通路側という順序が付けられています。
これはソーシャルディスタンス対応なのですが、同じANAグループのピーチは窓側から先に搭乗するというスタイルを昔からやっていました。非常にいい方法だと思います。
ステータス保持者の優先搭乗はどこに行った?という所なんですが、同じグループならばステータスがある人が優先ということになっています。ただ、搭乗人数が少な過ぎて機能していませんでした。737の5割くらいの搭乗率(80人程度)の場合はあまり意味がないと感じました。
行きはプレミアムクラスなのにグループ4。このご時世なので仕方がありません。
帰りは後方窓側を指定したのでグループ1です。
そしてゲート前もソーシャルディスタンス対応しまくりです。
床には立ち位置が示されていますが、皆さん全然守っていない感じでした。
ここでこれまでとの違いを発見。ゲートにスマホをピッとすると、ピンク色の紙が出てくるじゃないですか、あれは自分で取る方式になっていました。係員のお姉さんは取ってくれません。
またイヤホンはゲート前で自分で取ります。手と手が触れないよう、何でも自分でやる時代になりました。
機材は737-800。後ろに恐らく減便になって駐機されている中のANA、JALの同型機が見えます。何かの折に欠航した際には予備機にもなり得るのかな?という想像も働きますね。セントレアに小型機を駐機しておく理由も理解できる気がします。
ボーディングブリッジ前には再び消毒液が。飛行機に乗るまでに何回消毒液させるつもりなのか、、、あまりに消毒し過ぎたため、帰ってきたら手が荒れてました(笑)。
ボーディングブリッジ内もソーシャルディスタンスが推奨されており、パフォーマンスに必死な様子が伺えて、ちょっと悲しくなりました。
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プレミアムクラスでの対応
先日の新千歳行きではプレミアムクラスに乗ったんですが、機内サービスも若干変わっていました。プレミアムクラスは国際線で言えばビジネススクラスなので、元々シートピッチや横幅が広く、さらに簡易的な間仕切りがあったりと元々感染症には強い仕様になっています。この便のプレミアムクラス乗客は僕だけだったので、特に隣席に対して感染の恐怖やその他の何かを感じることはありませんでしたが…。
シートポケットは少々寂しくなっていました。機内誌はありません。使い回しは基本NGなのです。機内誌は欲しい人はもらえると聞いていましたが、特に配布はありませんでした。(たまたま)見逃しただけかも知れません。(機内誌の扱いはエアラインによって異なります。)
そしてプレミアムクラスにあるはずのメニューブックがありませんでした。実は「おや?」とも思わず、「お飲み物は何になさいますか?」と聞かれた時に初めて気づいて、「あれ?(ない)何がありましたっけ?」と聞いたら、なんとオーバーヘッドストウェッジからメニューを取り出して、結構遠くで見せてくれるんです。
見えんちゅーねん!
とは言ってませんが、触っちゃいけない雰囲気だったので、「もしかして、触ったらダメですか?」と聞いたら「あ、はい」と。
すごい面倒な時代になりましたね。メニューを触っちゃいけないって…。まぁ仕方がないのでジッーと目を近付けてドリンクメニューを見ました。
プレミアムクラスの食事は全て蓋つきで提供されます。元々箱に入ったミールなので違和感はありませんでした。
蓋を空ければ普通ですので安心。
食後にアイスコーヒー頼んだらストローで出てきました。これは揺れが予想されたからかも知れません。そしてレモン風味のチョコが添えられます。
レモンチョコは2粒入っているのみですが、非常に美味しいです。しかしプレミアムクラスのお菓子ってなんであんなに美味しいんでしょうね。選定している人のセンスが素晴らしいと思います。あ、それはコロナ対応とは関係がありませんけど…(笑)。
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機内の特別ビデオ
機内ではコロナ対策の特別ビデオが放映されます。これは大きく変わったところですね。ANAではCare Promise(ケアプロミス)と呼ばれています。
フェイスシールドを付けたグランドスタッフはさすがにいなかったですが、羽田とかにはいるんでしょうか?それともこれを付ける時代は終わったんでしょうか?また、機内のアナウンスでは「ゴーグルをつけてサービスすることがあります」という断りがありました。実際にゴーグルをしているCAさんはいませんでしたが、フェイスシールドやゴーグルなどは、個人の裁量に任せているんでしょうか?
平子社長に直々にお願いされる構成になっています。
換気についてはよく知られている通り、飛行機では2~3分で機内の空気が入れ換わるという内容。飛行機(787を除く)はエンジンから抽気と呼ばれる圧縮した空気を取り入れて与圧しているため、入ってくる分を捨てないといけないんですよね。
トイレのノブも消毒していますというアピール。
当然、客室乗務員もマスクをしますし、乗客の皆さんにも着用をお願いしますというお話です。
ただ、「酸素マスクが降りてきたら、マスクを取って酸素マスクを着けて下さい」とのことでした。当たり前っちゃ当たり前ですが、思わずマスクをしたまま酸素マスクをしてしまいそうですね。
ソーシャルディスタンスも至る所で取っていますと。
マスク着用とソーシャルディスタンスの確保は社長直々にお願いされます。
ビデオとは別ですが、東京の感染者数がニュースで報じられ恐怖感を煽られます(笑)。これも気を付けろという演出に違いありません。
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ラウンジの徹底ぶりに驚く
新千歳空港のラウンジに行って驚いたこと。それはドリンクゾーンに入る前に消毒をしないと入れないということ。しかもこの隣に係員が立っていて監視しているのです。なかなかの徹底ぶりだと思いました。
エアドゥは白い恋人を配布
新千歳からの帰りはエアドゥに乗ってきたんですが、基本的にはANAと同じです。機材は元ANAの737-700です。
ゲート前ではイヤホンが配られていると思いきや白い恋人でした。これは憎い演出。石屋製菓も安価で買い取ってもらわないと余って余って仕方がないということでしょうか?
もちろん搭乗前には手指の消毒を。
ちなみに機内誌は客室乗務員が配布する形でした。機内誌はあっても真剣に読む人は少ないと思われますので、発行部数が相当限られると思いますが。希望者に配布という今の方式の方が良いかも知れません。
実はそんなに変わっていない?
というように、コロナが流行り始めてからというもの搭乗のスタイルは随分と変わりました。消毒、距離、マスク、非接触というのが基本です。やや面倒になりましたが、変わっているとは言え、振り返ってみると自身が絶対にマスクをしないといけないという点以外はあまり面倒さを感じなかったところもあります(僕自身マスク嫌いなものでして)。消毒は一瞬ですし、ソーシャルディスタンスを取る/取らないも曖昧ですしね。
サービスが落ちたという意見もありますが、元々国内線の普通席では大したサービスをやっていませんし、プレミアムクラスでもご飯が出てくるだけですので、巷で言われているほどサービスの低下は感じなかったです。元々国内線のサービスに対してはラウンジなどの搭乗前のサービスやや機内サービスへの期待値は低いですしね。
そう考えると、変わったように見えるだけで、意外と変わっていないかも知れません。細かいルールは変わりましたが、例えば9.11のテロ後に保安検査がムチャクチャ面倒になったのとはレベルが違うと思います。
総合すると、色々と変わったけれど、手間が掛かるかどうかではあまり変わっておらず、これまでの延長線上に、細かな手順が増えたという感じです。基本的にはこれまでと同じ空があると思ってよいと思いました。
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