お盆は旅行も帰省もダメ
お盆は毎年旅行や帰省のシーズン。しかし独自の緊急事態宣言の影響で、旅行客も帰省客もまばらだという報道が盛んになされています。(2020年7月14日、新千歳空港のANAチェックインカウンター)
どうしてこんなことになっちゃったのか?なんて今さら嘆いても仕方がないんですけど、航空会社や鉄道会社、その他観光業の方々は本当に大変ですよね。最も稼げる時期に需要が干上がってしまっちゃったんですから。
今年は旅行も帰省もできない前代未聞のお盆休みと言うことで、ふと思ったことを記事にしてみました。
飛行機が一番安全なのに…
社会の風潮として何故かダメとされているのが長距離移動。長距離移動の方法として、飛行機以外に新幹線もあります。もちろん自家用車や長距離バスもありますが、よく似たものとして飛行機と新幹線の2つを比較します。あらゆる交通手段の中で最も安全なのが飛行機だと僕は思うんですよ。それは何故かというと
- 一番苦しい業界だからこそ
- 安全に最もシビアな企業だからこそ
- 世界をリードする企業だからこそ
社会的責任やブランドイメージを大切にしているからだと思います。
(福岡空港ANAプレミアムカウンター入口)
空港到着から搭乗まで徹底した感染防止対策がとられ、機内は換気が十分であり、着席を義務付けられる時間が多く、出発/到着の動線も分かりやすく一方通行。到着後の移動手段も、人となるべく接触しないレンタカーを始めとして幅広く用意されています。
(2020年8月平日朝7時過ぎの名古屋駅新幹線のりば)
同格の新幹線はどうかと言うと、飛行機みたいに消毒液が置いてあるわけでもなく(消毒液にどれだけの効果があるかという議論はさておき)、体温をサーモグラフィーで測られるわけでもなく、乗車後の移動は基本的に自由です。乗客が移動する先と言えばトイレくらいしかありませんが、新幹線では使用可能な時間が制限されない分、他の乗客との接触頻度は増えます。
駅も雑然としており、人の流れは複雑でプライベートな交通手段はタクシーくらいしかありません。
飛行機も新幹線も機内、車内の消毒など裏方系はちゃんとやっているようですので、同レベルなところもあれば違うところもあるというのが実際ですが、乗客が見える部分では完全に飛行機の方がちゃんとしている印象です。
以下の記事にも書きましたが、ラウンジなんて、飲食物のエリアに入るところに係員がいて、手指を消毒しないと中に入れないくらいですから…。
というように、飛行機と新幹線を比べると圧倒的に飛行機の方が感染症対策には厳しいのですが、それでも新幹線よりもダントツ利用率が高くなるなんてことはありません。
このお盆の前半の新幹線の乗車率は最大50%くらい、一方10%以下の乗車率の列車もあるという話です。一方、飛行機のお盆の搭乗率は平均30%程度のとのこと。飛行機も新幹線も利用率に大差はないようです。
新幹線と飛行機でこんなにも違うのに、飛行機だけが人気という状態にはなっていないようです。
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原因は長距離移動を悪とするムード
と言うことはですよ、、、人々が飛行機にも新幹線にも乗らないのは新型コロナ対策が云々と言う話じゃなく、長距離移動を悪とするムード強いからなんです。(ということは、航空会社も空港も過剰な対策をしなくてもいいってことなんですけどね…。)
その長距離移動を悪とするムードが僕には全く理解できません。国境封鎖ならばまだわかります。個人的には、感染者が少ない国との国境なら開けてもいいとは思っていますが、基準や考え方の違う国との往来を復活させるのは少し勇気がいるでしょう。しかし同じ国民性、文化圏の国内なんだから国内ならそこまで厳しくしなくてもいいのにと思います。
あちこちで県内のクラスターが発生している中、今さら都道府県境をまたぐ移動自粛にどれだけの感染拡大防止の意味があるのか(以降、県境など全て県と表現)。初期段階では、都市部から地方への県内での感染拡大防止として、県境移動禁止は意味があったのかも知れませんが、県内で感染が広がる今となってはもう関係がないんじゃないでしょうか?
新型コロナが蔓延する最初の頃、国境封鎖により感染者数が抑えられた国もありましたが、結局その後、どの国も国内だけで感染が広がっています。それと全く同じですよね。
こうした意味のない移動抑制ムードが、交通系、特に長距離を移動する航空、高速鉄道の需要の大幅な減少を招いているんですよ。
移動制限を課すのは医療体制等の制限の関係だと僕は思っていますが、県外からの訪問者がどれだけその県内の医療体制を壊すのか、具体的には不明なままです。ここまで来ると、半ば知事たちの責任逃れ、感染者増を部外者のせいにしたい心理のように思えてならないのです。
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移動に関する人々の意識
このお盆は特に旅行や帰省の是非が話題になっていますが、出張、旅行、帰省(親族訪問)の中で最も他者との接触が小さいのが旅行だと思います。次が出張、そして最も接触が大きいのが帰省なんじゃないかと思います。出張は場合によっては多数の関係者と接すること、帰省はマスクなしで他者と接する可能性が非常に高いからです。一方、旅行の場合は基本的に同行者しか濃厚接触者はいないです。居酒屋で知らない人達とどんちゃん騒ぎとかなら話は別でしょうけど。
ただ、その帰省ですら僕はそこまで不安に感じる必要はないんじゃないかと思います。だって自分が無症状の感染者かどうかなんてわかりませんか?もし自分が無症状なら、自分の周辺の誰かが感染しているはずですよね?「もしかしておれ(わたし)?持ってるかも?」ってなりませんか?
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例えば、普段、両親と家族で一緒に暮らしている20代の人がいたとしたら、家族に感染して誰か一人は症状が出ているんじゃないかと思うんですよ。(若者は無症状が多いという通説に従っています。)
にも関わらず、「おじいちゃんやおばあちゃんに感染させてしまったら」なんて言う若者たちはどう考えても心配しすぎなんですよ。だから僕は帰省も全然OKだと思っています。確かに旅行よりも帰省はリスクは高いとは思います。ですが、取るに足りない心配だと思います。
もう一つ気になるのは、仕事の出張はやむを得ず、帰省も葬式や法事などのネガティブ系なら許されるといった風潮です。これを感じているのが僕だけならいいですが、テレビで見る限り、長距離移動している人々の釈明として多いのは、「仕事ですからねぇ」というものと、「葬式には出られなかったからせめて法要でも」という内容のもの。皆さん「やむを得ない感」をかもし出します。
裏には「こんな時期に楽しむヤツらは許せない」というムード。まぁさすがにそこまで行かないにせよ、「お隣さんが行かないからウチもやめとく」という同調圧力があるような気がしてなりません。このムード、空気が飛行機や新幹線を使った長距離移動を抑制させる元凶なんですよ。
昭和天皇が死んだときと同じ空気を感じます。
国民全員で我慢比べして、魔女狩りやって、何が面白いんでしょうかね?
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自分の頭で考えて欲しい
本来、旅行や帰省は楽しいもの。そしてそれを実現させてくれるのが飛行機であり新幹線であるわけです。しかし、それらの乗り物は利用率の低迷に苦しんでいます。意味のない「越境自粛」や「近所で遊ぼうムード」が蔓延るために長距離移動をする人が非常に少なくなっています。そろそろ自分の頭で考えた方がいいんじゃないですかね?メディアの言いなりになるのではなく、「これはダメ」、「あれはいい」と自分で判断するんです。
本当に長距離移動はダメなのか、旅行はダメなのか、帰省はダメなのかって。特に僕は飛行機推しなのでこういうことを言うわけですが、感染が心配ならばなおさら安全な飛行機を使った移動はヨシとされるべきなんですよ。でも皆が利用しないから自分も利用しない。全くバカげたことだと思います。
最後に嘆き
最近、いやコロナが始まって以来、こういう意見を書いても毎回ウケが悪いです。PVの伸びの悪さを感じる度に、世の中、自粛派が根強いと感じています。それでも僕が言い続けているのは、やはり航空業界を盛り上げたいから、そして応援したいから。少しでも僕の思いが伝わればいいと思って毎度毎度同じような内容を書いているわけです(泣)。もっと有名なブロガーだったら良かったなぁ。
もっとフォロワー数が多かったら良かったなぁ。
と嘆く日々です。
というわけで僕が言ったところで何も変わりませんので、ブログで愚痴るのもこれくらいにして、「ホントは世の中のニーズに合わせた記事を書くのがセオリーなんだよね」と思いながらも意地を張りつつ、今日もお布団に入りたいと思います。
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