イケてる航空総合研究所

ビジネスクラス搭乗記、弾丸旅行のノウハウ、マイルの使い方、貯め方、航空事故の真相などなど。

あいち航空ミュージアムの見どころを徹底紹介します【随時更新中】

2017年11月30日、待望のオープン

県営名古屋空港に航空博物館がオープンしました。名前は「あいち航空ミュージアム」。中部地方としては各務原航空博物館に次ぐ航空博物館のオープンになります。2017年は名古屋が本当に熱いですね。名古屋港(金城ふ頭)にはレゴランドが、名駅にはゲートタワーが、今度は名古屋空港に航空博物館がオープン。いやはや名古屋在住の航空ファンとしては嬉しいことです。


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というわけで、本記事では「あいち航空ミュージアム」の全てを紹介したいと思います。世界で最も詳しい情報サイトとしてご活用下さい。行く度に情報量を増やしておりますので、随分と長い記事になっておりますが、必要なところだけお読みいただければ幸いです。なお、これまで3回訪問しています。

あいち航空ミュージアムの利用案内

初めに公式WEBサイトを紹介しておきます。

aichi-mof.com

行く前に公式サイトをチェックしてみて下さい。期間限定で色々なイベントも開催されていますので、イベント情報だけは公式サイトでチェックしてから行って下さいね。

ミュージアムの開館時間、休館日、観覧料は以下の通りとなっております。

  • 開館時間:午前10時~午後7時(入館は午後6時30分まで)
  • 休館日:毎週火曜日(祝日の場合は翌日)
  • 観覧料:以下の表の通り

  大人:1,000円
  高大学生:800円
  小中学生:500円
  未就学児:無料
  障害者:無料

あいち航空ミュージアムへの行き方

まず交通アクセスについて解説をしておきます。

車はエアポートウォークの駐車場に停める

お車でお越しの方は県営名古屋空港を目指し、名古屋空港の駐車場に停めて下さい。ということに「公式には」なっていますが、どう考えてもエアポートウォーク(隣接するショッピングモール)の駐車場の方が近いです。僕も迷わずエアポートウォークの駐車場に停めています。エアポートウォークは名古屋空港の旧国際線ターミナルを改装したショッピングモール。空港の建物そのものを利用した大型の施設ですので、駐車場も充実しています。もちろん無料です。(名古屋空港駐車場は1時間無料、以降1時間ごとに100円/混雑期は200円)

名古屋駅からはあおい交通のバスに乗る

続いて名古屋駅から公共交通機関でお越しの方は、あおい交通の直通バスが早いです(20分)


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(あおい交通のバス)

名鉄バスセンターからもバスが出ていますが、栄経由のため、あおい交通の2倍の時間が掛かります(40分)。ちなみに名古屋駅から出る両社のバスは名古屋空港止まりだったのが、ミュージアムまで延伸したので非常に便利になりました。名古屋空港を通り過ぎて終点のミュージアムまで乗って下さい(勝川駅前行き除く)。運賃は両社とも700円です。

また、名鉄西春駅からも名古屋空港行きの名鉄バス(路線バス)が出ています。西春駅からは20分程度です(渋滞がない場合)。ミュージアムに隣接するエアポートウォークで降りて下さい。運賃は340円です。

その他、JR勝川駅、名鉄味美(あじよし)駅近く、名古屋栄、愛知県庁前からもバスに乗って名古屋空港まで行くことができます。

FDAに乗って来る

最後に飛行機でお越しの方は県営名古屋空港まで飛んで来て下さい。FDA(フジ・ドリーム・エアライン)が日本各地から飛んでいます。ミュージアムは空港ターミナルから歩いて10分~15分です。ターミナルからは路線バスの延長として100円でミュージアムまで乗れますのでそれに乗るのが楽ですね。

MRJミュージアムとは違うのか?

違います。「あいち航空ミュージアム」と「MRJミュージアム」は全く別物です。「MRJミュージアム」は「あいち航空ミュージアム」とはやや離れた場所にあります。「MRJミュージアム」はいつでも誰でも入れると言うわけではありません。完全予約制でのツアー形式を取っており、アテンダントとともに回るミュージアムになっています。

公式サイトはこちら。

www.mhi.co.jp

見学の申し込みは「見学日の2か月前の同一日00時00分から」。枠の埋まり方は予想以上に早いです。土日の午前中などのいい時間帯はなかなか競争率が高いですね。2ヶ月前からの予約をお勧めします。

なお、MRJミュージアムにお越しの方もあいち航空ミュージアムで受付をしてから団体で向かいます。直接MRJミュージアムには行かず、あいち航空ミュージアムに集合して下さい。案内のお姉さんが「MRJミュージアムへお越しのお客様~」と常に声を掛けているので迷うことはありません。

エアポートウォークから接続、2階が入口に

あいち航空ミュージアムは2階建て&屋上付きという構造です。入口は2階にあります。エアポートウォーク(ショッピングセンター)に駐車したならば、エアポートウォークからの連絡通路がありますので、2階の連絡通路からお入り下さい。


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エアポートウォークからの連絡通路。一瞬だけ屋外に出ますが屋根がありますので雨の心配は不要です。


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ミュージアムの入口には黒澤明塗装の旧JASのMD-90が飾られています。名古屋空港でもよく見掛けた機体ですので懐かしさを感じます。


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2018/1/8、朝10時5分(オープン5分後)の様子です。3連休の最終日、天気が雨とあって屋内型のミュージアムは混雑していました。


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体験型プログラムの予約状況がチケットを買う前に分かるようになっています。開館5分後でこの状態。休日に体験型プログラムを狙うなら、開館と同時または開館前に並ぶ必要がありそうです。(休日の特性によって異なる)


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2階からの景観です。広角レンズの効果で広く見えますがそんなに大きい博物館ではありません。


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反対側から見るとこんな風になっています。

1階はいわゆる三菱重工ミュージアムです

それでは1階から紹介していきますね。

いきなり厳しいことを言ってしまいますが、ここは「あいち航空ミュージアム」と言う一般的な名前を付けても、所詮、三菱重工のテリトリーなんですよ。名古屋空港に隣接する三菱重工小牧南工場。そこに隣接するミュージアムはやはり三菱色しか出ないわけなんですよね。

ん~、いっそのこと「三菱重工」って名前にした方がしっくりきちゃいます。何故そう思ってしまうのか、展示機を見て行きましょう。

YS-11

ついこの前まで航空自衛隊の美保基地(米子空港)に所属していた航空自衛隊YS-11P(52-1152)


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民間エアラインからはとっくの昔に引退してしまいましたが、航空自衛隊にはまだ残っています。このYS-11は美保基地でラストフライトを行い、美保基地から飛んで来てそのまま格納庫入りした機体です。


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YS-11は名古屋空港で念願の初飛行を果たしました。三菱重工が単独で製造したわけではなく、日本の航空機メーカーが日本航空機製造という合弁会社を作って製造したわけですが、最終組み立てが小牧南工場で行われ、分担比率も三菱重工が半分以上と最も高かったことから、三菱重工製と言っても過言ではありません。


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このYS-11、普段は中には入れませんが、大型の連休中などのイベントとして中に入れる機会を設けてくれます。中にはVIP仕様になっている部分があるため、貴重な見学の機会になりそうです。


MU-2


こちらはビジネスジェットとして活躍していた飛行機です。


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見慣れませんがアメリカでは結構売れた機体で、採算性が悪かったのはともかくとしても、800機近くも売れた機体なんですよ。結構すごいですよね。


MU-300(ホーカー400)

MU-2に続いて、三菱重工が造ったビジネスジェットMU-300です。


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日本ブランドの飛行機は当時、三菱重工だけで売るのは結構困難だったようで、事業を米ビーチクラフト社に売り払い、さらにビーチクラフトはレイセオンに買収され、その後はよく売れ行きを伸ばしました。今ではホーカー400と呼ばれています。自衛隊でもT-400という練習機として使用されています。


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MU-300は艶めかしい光とともに中が少しだけ見えますね。ガルフストリームやボンバルディアのチャレンジャーシリーズみたいに売れないところが日本の航空機メーカーの弱み。作るのは得意だが、マーケティングに弱い、認証に弱い、そしてカスタマーサポートに弱い。製品が良くてもなかなか売れない理由はそこにあります。

個人的には今のMRJのつまづきがMU-300事業売却のデジャブのような気がしてならないのですが、日本の航空機産業の威信を賭けて、そして三菱重工の未来を賭けて、そうはならないことを祈りたいです。

MH2000

続いてヘリコプター。


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こちらは三菱重工が製造した多用途ヘリMH2000です。


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MH2000はもう一機置かれており、こちらはちょっとだけ分解した形になっています。中がどうなっているのか分かるようにするためです。完全なる完成機だけではなく、少し機体の構造や内装が見られると、「あのダクトは何なんだ」とか、「あの黒い箱は何なんだ」とか、急に興味が湧いてきますね。

零戦

ミュージアムの実機展示の中で、これだけが何故か小部屋の中に隠されています。


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「飛行機の工房」という部屋の名前になっています。一瞬何の部屋かわかりません。


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中には零戦(零式艦上戦闘機)が展示されています。零戦(ゼロせん)は1万機以上を生産した三菱重工が誇る第二次大戦の伝説のファイターです。

この零戦の展示については、どうやら豊山町の前町長が「若い子に興味を持たせたくない」という理由で展示そのものに難色を示していたそうで、それを理由に「飛行機の工房」とし、展示のメインからは外したというストーリーが想像できます。

派生型がたくさんあり過ぎて、どれがどれだか僕には全く区別がつきませんが、これは「五十二型 甲」という型だそうです。

こんな風に展示機が並んでいますが、どう考えても「あいち航空ミュージアム」じゃなくて「三菱重工ミュージアム」だよな~って思っちゃうんですがいかがでしょうか???

名市高フライヤー

もう一つ、こんな飛行機も展示されています。


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名市工フライヤーと呼ばれる人力飛行機です。名古屋市立工業高校の生徒が制作して、今年1月に有人飛行に成功したものです。高校生が飛行機を作っちゃうなんてすごいですね。

並べられた部品類

MH2000と反対側の壁に並べられたのは、航空機のコンポーネントたち。


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風防(コックピットの窓)、ピトー管などのセンサー類、そしてアンテナなど、飛行機についている突起物を集めたものです。窓はともかくとして、ツルツルに見える飛行機には色々なトゲトゲが付いています。簡単な解説を付けると良いのかも知れませんね。


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こちらはコックピット内にあるパネル類を集めたもの、これも解説が欲しいです。


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これ、昔のJALのビジネスクラスシート(だと思います。)


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最後が747のメインギア。大きいですねー。

2階展示エリアの見どころは名機100選

続いて2階を紹介しましょう。


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2階ではレオナルドダビンチのヘリ模型が迎えてくれます。


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2階の見どころはやはりこれです。名機100選。その名の通り世界の航空史を代表する100機のミニチュアが並んでいます。


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これらの模型は縮尺が全て1/25で同じです。適当に異なる縮尺の飛行機を並べているという感覚ではなく、飛行機の歴史を大きさの違いを含めて感じて欲しいという情熱が感じられ、非常に価値が高い展示だと思います。


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真ん中の銀色をしたやつ、DC-3は美しい機体ですね。


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モヒカンのYS-11なんかは最高です。


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ANAのB6はさすがに大きいです。大きさの比較ができるのは非常によいと思います。


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その他大型機の部類では川崎C-1なんかもありました。


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ケースの外にはJALのDC-10が!中も見えてゾクゾクしちゃいますね。


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DC-10の隣にはANAの787も。


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全体的に俯瞰するとこんな感じです。

最も古い航空機から最新の航空機への変遷が見られるという点で、名機100選はこのミュージアムの隠れたメイン展示です。


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名機100選の横には航空機の歴史がわかるパネルがあります。これを全部読んで行ったら間違いなく航空博士になれます。

パネルの一部を紹介します。


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ボーイング社の1号機は水上の複葉機だったとは。全然知りませんでした。


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こちらが世界初のジェット機。アメリカの飛行機じゃなくてドイツの飛行機だったとは。これも知りませんでした。


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最後の方にはドリームリフターやド787も。


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もちろんMRJも載ってますよ。


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蛇足ですが2階のトイレの「大」の部屋の内側にはYS-11のコックピットの絵が描かれていて、入るとビックリします。洋式なので大丈夫かとは思いますが、興奮して的を外さないようにしましょう。

体験プログラムを解説します

ミュージアムってのは展示機の充実度はもちろん重要なんですが、体験型の面白いプログラムがどれだけあるかが集客にとって重要になってくると思うんです。特に子供連れ客がいる場合には、ちょっとグレードの低いものがあったりすると助かります。もちろん大人向けのちょっと難しいものの両方があるのが理想的です。

フライングボックス

1階の「フライングボックス」は一番の目玉です。


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中部地方の空を疑似飛行するという映像型のプログラムです。


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このように中にはスクリーンがあり、土台は動きませんがイスが個別で動きます。映像とともに空を飛んでいるような気分になります。どんな映像を見せてくれるのかは入ってのお楽しみです(笑)。ちなみにうちの子供は「(イスが動くので)うわー、うわー」とか言いながらとても楽しそうに観ていました。時間が短いですので相当弱い方ではない限り酔ったりしません。定員は22名です。

1回の上映時間は7分なので、特に上映時間は「何時から」とか決まっていません。7分ごとに回っていきます。回転は早いです。

2017/12/17、オープン後18日目の土曜日の状況ですが、僕が行った13時頃にはほとんど人は並んでおらず、すぐに見ることができました。ただその次に14時半頃行ったら結構な列。2回分待ちました。そして終わったらさらに行列ができていました(3~4回待ちの人数)。午後になってくると人が増えるのかも知れません。2018/1/8に行った際はもう少し混雑していました。混雑が予想される週末には常に3~4回待ちは覚悟した方が良さそうです。

飛行の教室

続いて1階にあるのは「飛行の教室」


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こちらもボックス型のプログラム。


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中にはエンジンの形をしたスクリーンがありますね。こちらは特に上映時間は決まっておらず、フラッと入れます。人数がいなければ途中からでも入れます。


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内容は飛行機が飛ぶ仕組みをエンジン型のスクリーンで説明してくるというもの。推力、抗力、揚力、重力と飛行機に働く4つの力をわかり易く説明してくれました。堅苦しい説明ではなく、わかり易い映像を使った説明ですので、高学年になればちゃんと理解できるのではないでしょうか?うちの子供たちも意味は分かっていないでしょうが、最後までちゃんと見ていました。こちらも上映時間は7分です。

職業体験

そして隅っこの方にあるのが「職業体験」と呼ばれるコーナー。


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シミュレータが置いてあります。パイロットの仕事を体験させてくれます。


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この日(土曜日)のスケジュールと対象学年は次の通り。土日祝と特定の平日は全6回のうち5回が小学生以上、最後の1回が大人向けです。うちの上の子は小学生、下の子は幼稚園児ですので、上の子だけやらせてもらいました。入館時に受付で予約する必要があります。ちなみにうちの子の回は、小学1年から中学2年までバランスよく集まっていました。


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「職業体験」というだけあり、フライトシミュレータをやるだけではなく、講義と実習から成る50分のちゃんとしたプログラムです。まずは講義を受けます。

小学生以上の10人がお姉さんの講義を受けるわけですけれども、結構難しい内容を勉強するんです。例えば、VFR(有視界飛行方式)とIFR(計器飛行方式)の違いとか、フライトプランとかを学びます。小学生高学年でも難しいレベル、いや中学生でも本質を理解しようと思ったら難しいです。専門学校の入門レベルの内容だと思います。

うちの子は「全然わかんなかったー」と言っていました。小学1年からを対象とするならば、もう少し易しい解説とするべきでしょう。僕ら航空ファンの中でも飛行機の「運航」に興味のない方は初耳の内容かも知れません。


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講義が終わると実習に入ります。実習は展示されたYS-11を使った外部点検。本物のパイロットとお姉さんについていって、機体の点検をします。燃料漏れはないかとか、ピトー管にカバーが付いていないかとか、貨物扉がロックされているかとか、異物は混入していないかとか、結構本格的な内容を実習します。と言ってもついていくだけですけれど…。

親は基本的に参加できません。ただし兄弟で下の子が参加できない場合、特別に温情をかけてもらえると、外部点検に限り下の子と親の同伴が叶います。一緒にヘルメットをかぶってYS-11の下に潜り込めます。親の同伴がなくても所詮隣のYS-11ですので、子供の姿は見えますし、声も多少聞こえますのでご安心下さい。

最後はフライトシミュレータを体験します。5台しかないので2人ペアで交代でやります。低学年と高学年のペアを作ります。


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基本的に低学年が比較的簡単な離陸から巡航、高学年が巡航から着陸を担当します。うちの子は低学年のため離陸と巡航をやらせてもらいました。


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ちなみにもうすぐ、「整備士の職業体験」ということで、工具を使って写真の金属部材を外す実習を始めるそうです(2017/12/17時点の情報)。「親子ペアで競争する」なんて係員の方がおっしゃっていました。来る度に体験できるものが変わっていると何度も来たくなるなーと思いました。

オリエンテーションツアー

それでは2階に上がってみましょう。


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2階ではオリエンテーションツアーと呼ばれる部屋が。3Dで飛行機の歴史を紹介するプログラムです。


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前のスクリーンで中部地方の航空機の発展の歴史を学ぶビデオが上映されます。3D眼鏡をかけて観るのが特徴です。うちの子たちは3D眼鏡が初めてだったので、結構喜んで見ていました。毎時00分、15分、30分、45分と15分おきの上映スケジュールになっており、実質の上映時間は6分~7分でした。子供たちが飽きない時間設定になっているのが嬉しいですね。

サイエンスラボ(工作教室&航空教室)

その隣にある「サイエンスラボ」は、飛行機の仕組みを体験しながら学べる場所


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子供向けの体験型のプログラムです。サイエンスラボには2つのプログラムがあります。


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こちらが「工作教室」で、1日の中でも未就学児から小学2年生までのコースと3年生から6年生までのコースの2種類があります。


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こちらが「航空教室」。小学1年生から中学3年生までのコースになっています。

子供の年齢に合わせて選べるのが嬉しいですね。


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うちは未就学児と小学校2年生までの「工作教室」を体験しました。(2018/1/8)


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まずはA4サイズの紙にお絵描きをします。このA4の紙を折らずに半分にして翼型(しずく型)を作ります。


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飛行機のボディが配布されます。これにお絵描きした翼を両面テープで取り付けます。


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そして完成したら後ろから飛ばします。2人で並んで飛距離を競い合います。幼稚園児にはやや難しく、一方で小学生には簡単なプログラムです。基本的に親が同伴しますので、特に困ることはありませんでした。

予約が必要なプログラムは?

紹介してきたように色々なプログラムがあるわけですが、予約が必要なのは、「職業体験」と「サイエンスラボ」です。


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チケット売り場横のモニターとチケット売り場のカウンターで予約状況がわかりますので、希望の時間を予約して下さい。整理券がもらえます。

ちなみに2018/1/8に行った際には、午前中の未就学児~小学年生までの「工作教室」は、なんとちょうど僕のところで売り切れました。休日は朝イチで満員になるのを覚悟の上出掛けて下さい。

時間などの情報は随時変更になると思われますので、公式サイトで必ずチェックして下さいね。

aichi-mof.com

屋上からは県営名古屋空港が一望できる

ここのミュージアムは中の展示がすごいだけじゃないんですよ。


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屋上に上がってみましょう。


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屋上に上がると県営名古屋空港が一望できるんです。RWY34のタッチダウンゾーンが目の前にあります。(写真左側がランウェイ)


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こんな風にハンモックみたいな網もあって、ここに寝そべって飛行機を眺めることも可能です。


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県営名古屋空港のエプロンもここから一望できますよ。写真撮影のためだけに入場料1,000円を払ってもいいと思えてきます。

休憩スペースはあるのか

休憩スペースって大事ですよね。特に小さいお子さん連れの方にとっては休憩スペースの充実度は、そもそも「行く/行かない」の判断の材料になります。


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これ、面白いでしょ。至るところに飛行機の座席が置いてあるんです、ここに座って休憩することができるんです。いやー、航空ミュージアムっぽいですよねー。よく見るとすごく汚れているイスなんですが、たくさんの人々を運んだ証ですので、「オジサンのお尻の汗が染み込んだチョー汚いイス」とか思わず、現役時代に思いを馳せながら座ってみて下さい。


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何か食べたくなったらカフェもあります。2階の一番北側にあります。


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200円程度でパンが売られています。


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あんパンとメロンパンは美味しかったです。


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コーヒーも300円から400円くらい。


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そしてカフェの横には県営名古屋空港が一望できるテーブルとイスがあります。飲食スペースとしてはちょっと座席数が少ない気がします。お昼時は混雑します。しかし、一瞬引くタイミングがありますので、そのタイミングを狙って着席しましょう。


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こんな風にFDA機のタキシングが見られます。

お土産屋さんも充実

ミュージアムから出るとお土産屋さんがあるのが定番。子連れのお客さんにとっては「買わずには帰れなくなるからやめてくれ」って感じです(泣)。


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お店の名前はMuseum Shop Fan Blade(ミュージアムショップ・ファンブレード)。


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YS-11と零戦のプラモが山積みです。


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プラモはあいち航空ミュージアム限定らしいです。


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ボーイング機のステッカーなんか、個人的には好きですね。


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こちらはワッペンとか。


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ぬいぐるみ系。ブルーインパルスのものもあります。


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零戦のミニチュア。


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ぼくは航空管制官(ぼく管)などのゲームも売っています。


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面白いお土産を見つけました。飛行機のタイヤカス。最初見た時は「うげ~~~!なんじゃこれ~~~???」と思いましたが、よく見るとイカ墨で色を付けたさきいかです。なかなか素晴らしいアイデアですね。

と、充実の品揃えです。

行ってみた感想

というわけで、余すところなく「あいち航空ミュージアムを」紹介してきました。「三菱重工ミュージアム」だろ!というツッコミは置いておいて、率直な感想を述べると、

いいミュージアムですねー。

何度も行きたいです。

この博物館は「名古屋という航空産業の集積地で、航空産業の将来を担う人材育成に一役買う」というコンセプトを持っているのですが、その役割は十分に担っていると感じました。

ただ、少々辛口なことを言うと、純粋な「旅客機マニア」の方には「旅客機の展示が少ない」という不満が出そうな懸念は感じます。YS-11は航空自衛隊のものですし、その他の実機機体も、三菱の小さな機体ばかりだからです。

もう少し踏み込んだ航空マニアな方だと、2階にある名機100選は、航空機の歴史を学ぶのには格好の教材ですので非常に楽しめるかと思います。旅客機ファンにはこちらの方が楽しめます。そして子連れの方にはプログラムが非常に面白いと思います。

僕自身のかなり偏った視点で語ってきましたが、「あいち航空ミュージアム」、いかがでしょうか?飛行機が好きな方、そうでない方、お子さん連れの方、それぞれに楽しむ視点が違うと思いますが、飛行機のことがますます好きになること間違いなし。一日中、いや半日くらい楽しめる新しいレジャースポットだと思いますよー。お隣のMRJミュージアムと併せて、是非是非訪れてみて下さい。


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