居眠り操縦28分応答なし
このニュース、非常に興味深いので記事にします。Batik Air A320 pilots slept for 28min on flight to Jakarta | News | Flight Global
問題を起こしたのはインドネシアのバティックエア。
パイロットが両方ともフライト中に居眠りしてしまい、28分間無線の応答をせず、コースを外れて飛んでいたという話です。
まぁ普通ならば「けしからん!」という話なんですが、パイロットにも個人的な事情があって一方的に責めるわけにもいかないなぁと思わされる案件ですね。
簡単に何が起きたかを書くと、
- このクルー2人はジャカルタ=ケンダリ(スラウェシ島)(2時間半くらいの路線)に往復で乗務しており、往路は午前2時55分発の便だった。
- 復路の便でキャプテンが「少しウトウトしていいか?」とコパイに頼み、操縦をコパイが代わった。
- しかしコパイも眠ってしまった。管制や他機からの応答にも応じず、無線機のトラブルだったと報告した。(無線交信用のヘッドセットを両者とも外したとも。いつ付け直したかは不明。)
- 実はコパイは最近父親になったばかり。1ヵ月になる双子の世話でまともに睡眠を取っていなかった。
深夜便は危ない?
タイトルだけ見ると「けしからん!」なんですが、事情を知ると「そりゃ眠くもなるよね」と同情したくもなります。まともに眠っていない状態で、深夜便への乗務で1時頃にショーアップさせられ、キャプテンにも気を遣って頑張って起きていたが、耐えられず自分もウトウトしてしまったと。
ヘッドセットを取っていたのが多分いけないんですが、ウトウトしてしまう気持ちは分かります。
ここで思うことは、LCCって結構強硬なスケジュールの便が多いじゃないですか。あれって労働環境悪いよなぁと。だから安全上もよろしくないんじゃないかなぁと。(実はバティックエアはLCCじゃないですが、親会社がライオンエアというLCCなのでバティックエアも十分にLCCのような文化を持っていると思われます。)
ピーチとかでも深夜・早朝に台北を往復するとかありますよね。もちろんフルサービスキャリアの東南アジア線だって深夜の強硬便がありますが、さすがに時間が長いので往復乗務することはありません。でも近距離アジアの便はLCCなら往復乗務ですよね?そりゃ乗務員はキツいですよ。
と考えると、こういうことって日常的にあるんだろうなぁと思います。キャプテン、コパイ両方眠ってしまって、管制からの問いかけで起きる、みたいな。
僕は深夜の強硬便は嫌いなので乗らないですが、若い人達には時間を有効に使えるとか、安いとかで、人気があるんでしょうかね?よくわかりませんが、そんな変な時間に飛ぶ便は結構危ない便ですよね?パイロットがもしかしたら寝てるかも、、、なんて。
同情するも同乗したくなく便です…。
航空事故は基本的に当事者を責めないので、普通なら「乗務中に居眠りなんてけしからん」と叩かれて終わりなんですが、航空事故だと事故の背景が浮かび上がってきて、なるほどなぁと非常に考えさせられます。
きっと航空会社って安全を謳う割に労働環境が悪いと思うので、その辺りの改善を願うばかりです。