初めてのA330neo
これからお送りするのはデルタ航空A330-900neoで飛ぶ成田=シアトル線の搭乗記。2020年夏スケジュールからデルタ航空は全て羽田に移動してしまいますが、機材は変わらずA330neoのようなので、今後も羽田から同じような感じで飛ぶんだろうなぁと想像できます。25番ゲートに翼を休めるA330-900neo。A320neoと同じく、これまでのA330とほとんど変わりませんが、コックピット風防が黒縁になっているところで区別できます。
ちなみにneo(ネオ)とはNew Engine Optionの略でA330のエンジンをより効率のいいものに取り換えたバージョンと思って頂くのが一番理解が早いです。ちなみにエンジンを取り換えることをリエンジンと言います。簡単に言えば燃費のいいA330ってことですね。
デルタは第1ターミナル第2サテライトに集結しています。25番の10の位の2が第2サテライトを意味します。
実は名古屋(中部)からの乗り継ぎがやたらとタイトになってしまい、優先搭乗枠で乗り損ねました。
乗ったときには後の祭り。ほとんどの人が着席していたため、プレミアムセレクトのゾーンは撮れませんでした。というわけで座席としてはこれだけ。プレミアムセレクトのシートの詳細は、復路の搭乗記で詳細はお送りしますのでお楽しみに。
今回僕が座ったのは最前列席の窓側20J。いいところが空いているもんです。ガラガラの便ではなかったのにも関わらず、たまたま最前列窓側が空いていました。ラッキー!
成田空港はRWY34Lからの離陸。右手にターミナル群を見ながら離陸上昇して行きます。エンジンが明るく照らされていたので、こんな流れる絵が撮れて満足。New Engine Optionならではパワフルな離陸でした。
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プレエコのお楽しみ機内食
デルタ航空プレミアムセレクトの搭乗記はこれまで2度ほどお送りしていますが、やはり一番の特徴はプレミアムセレクトだけの機内食。エコノミークラスのレベルをはるかに超える、見た目も中身も豪華な機内食です。近距離国際線ビジネスクラスに匹敵する質の食事を提供してくれます。メニューブックも映える色合いでテンションが上がりますね。
プレミアムセレクトのチョイスは洋食2つに和食1つ。何度もこのっブログでは言っていますが、デルタは和食がとても美味しいです。と言う時点で、僕にとっては和食しか選択肢がありませんが、一応洋食も見ておくと、チキンとパスタからのセレクトでした。
ドリンクメニューも豊富。スターバックスのコーヒーがあるのがデルタの売りです。
ドリンクはジンジャーエルを選びました。
和食のメインは「牛肉の醤油煮込み」。このメニューを見て和食を選ばない日本人っているんでしょうか?と言うくらいの魅力的なメニューとなっています。
見た目通りの美味しいお肉でした。最前列では絶対に欠品がないのが嬉しいですね。絶対に和食が食べられます。これが後ろの方に行くと売れ切れ続出ですので、どうしても和食が食べたい人は前方席を選びましょう。
メインディッシュの上には小鉢が4つ。珍味系と漬物で、箸休めには最適です。
デザートとしては和菓子が付いてきます。ゆずが香るわらび餅でした。
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IFEにトラブル続出
今回期待して乗ったA330neoでしたが、一つ非常に不満な点がありました。IFE(Inflight Entertainment System:機内エンタメ)の調子が悪すぎるのです。いきなり画面がフリーズしてクルーを呼びました。すると10ミニッツ(10分)と言ってリセットしてくれるんですが、リセットを行っても、今度は映画の数がやたらと少ない(つまり自端末に100%ダウンロードできていない)事象が発生して再度クルーを呼びました。
ご飯を食べ終わるまで、航路表示すらできず非常に退屈な時間を過ごしました。
実は搭乗時の放送で「機内エンタメの調子が悪い方はご遠慮なく客室乗務員にお申し付け下さい」と放送が入っていましたので、初めから何らかの不具合が出ていることは確実でした。
ここでデルタの客室は一大決心。「機内エンターテイメントシステムの不具合が非常に多くのお客様に発生しております。これより一旦、システムをリセットし再起動を行います。15分から20分のお時間の間、操作できなくなりますのでどうかご了承下さい」と。
「自分だけの不具合じゃなかったんだ」と安心するとともに、再起動で復活するのを待ちました。長時間のフライトではIFEは必須。LCCなどでIFEを搭載していないのならば、何の期待もしませんが、デルタはれっきとしたフルサービスキャリア。IFEを期待して乗っている分、IFEの不具合は致命的なんですよね。
アナウンス通り20分くらいで復活しました。やっと映画を観られる状態になりました。この「AD ASTRA」を見たんですが、なかなか緊迫する場面が多くて面白い話でした。
「一時は8時間ずっと(IFEなしで)我慢か」と覚悟をしたんですが、ちゃんと復活して良かったです。
A330neoはIFEのトラブルが多いんでしょうか?A330neoにお乗りになる方はちょっとだけ覚悟をしておいた方がよいかも知れません。
ザ・ミッドフライト
IFEの調子も良くなり、最前列で悠々と過ごしていたつもりなんですが、最前列って意外と不便です。何が不便かってポケットが遠いし画面まで手が届かないんです。テーブルを出してしまうと、かなり変な姿勢を強いられます。前が広い分文句を言ってはいけないんですが、あまり最前列には乗らないもので、最前列はメリットばかりではないと気付かされました。
さて、ここでプレミアムセレクトのアメニティキットを見てみましょう。
デルタと言えばTUMIですよね。少し前までは紺色だったのがグレーになりました。
これだけのものが入っておりかなり充実。ANAだと好きなものだけお取り下さいというバスケットが出てきておしまいです。もちろんポーチもありません。デルタの方が完全に優位です。
そしてミッドフライトのお楽しみはアイスクリーム。
ハーゲンダッツのバニラが出てきます。
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朝食とともに夜明けの絶景を楽しむ
現地到着は日本時間の午前2時。ギリギリ活動時間帯のため、眠れません。日本時間の0時を過ぎる頃から、2度目の食事が出されるため、「眠ろうかな?」と思ったところにリフレッシュさせられてしまうのです。2度目の食事でも和食をセレクト。「鶏肉の水炊き風」です。ちなみに洋食は「スペイン風の卵料理」と言うことで、どう考えても和食でしょう。
ご飯を食べていると、外が徐々に明るくなり始めました。
すごく不思議な夜明けでした。雲が薄くかかっていたため、雲の下に太陽が見えるのです。
徐々にピンク色の空に変わり始めました。実に美しい光景でした。
日が昇りエンジンインレットがオレンジに染まります。
まもなく米大陸というところです。
完全に日が昇り、朝の風景から日中の風景に。ふとエンジンナセルに目をやると、胴体が反射していました。
ここまでの美しい光景も最前列だから見られること。最前列の窓側が空いていなければ、僕は絶対に通路側を指定するからです。
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シアトル近郊の山々がすぐそこに
この後も右の窓から見える絶景に目を奪われます。とても低い位置にうろこ雲が見られます。すごく高いところを飛んでいるんだと実感します。
降下を始めたところ、シアトル近郊のオリンピック山脈が右手に見えました。雪をかぶった急峻な山々になんだか神聖なるものを感じてしまいました。
オリンピック山脈の北側を降下して行くため、山の高さとほぼ同じくらいの高度になるんです。すごく近くに感じられて感動的な風景でした。そう言えば日本の北アルプスによく似ているような…。
この時はシアトルタコマ空港へは北からの進入だったため、少し遠くにマウントレーニアを望みます。南からの進入の場合もう少し近くに見えるはずです。
名所を眼下にアプローチ
雲の隙間から下が見えたときはもうシアトルダウンタウンでした。観光名所であるガスワークスパークスが見えました。ガスワークスパークは地上から見るとこんなところです。
いわゆる昔の工場の廃墟です。
海辺に造られており、シアトルの街並みを一望できるところにあります。水上飛行機の離陸が目の前で見られるところとしても人気があるようです(僕は見てませんが…)。
続いて雲の隙間からスペースニードルも。
隣り合うスタジアムが2つ。T-mobileパークはイチローのいた旧セーフコフィールド。シアトルマリナーズの本拠地です。隣のセンチュリーリンクフィールドはアメフト場?サッカー場?です。
というシアトルの名所を眼下に見つつ、雲に突っ込むDL166便。まもなく着陸です。
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