夕食は絶対に食べるべし
先回お送りした紺碧ザ・ヴィラオールスイートのお部屋編ですが、今回はレントラン編。このヴィラはパブリックな施設としてレストランしか持ちません。しかし、1つしかないレストラン「エタデスプリ」での夕食が紺碧ザ・ヴィラオールスイートの最大の特徴かも知れません。夕食は一択で15,000円のフレンチのみ。そのフレンチを食べずしてここは語れないと思います。
今回はGotoクーポンがありましたので、夕朝食付きとはせず、朝食付きとして6,000円分のクーポンで夕食を追加しました。それが最もお得な使い方かと思います。
レストランの前はプール風、遠くに見える海となんちゃってインフィニティー感が得られます。水がある風景って美しいですよね。
夕食は18時か19時かの選択制。18時に予約して、17時50分前に行ったら準備ができていなかったようで、フロント前のソファーに座って待ってました。時間通りに行かないとスタッフの皆さんにプレッシャーを与えちゃうなと反省しました。
僕の席は階段を上ってすぐのところ。
手前に水辺があり、ヴィラの屋根の向こうに海が広がって、リゾート感満点な景色。
風変わりなソフトドリンク
まずはドリンクから注文します。お酒が飲めないので、その旨伝えると、こんな風にソフトリンクを用意してくれました。ボトルごと持って来てくれるので選びやすいですよね。
こちらノンアルコールシリーズ。左からラズベリー&カモミール、洋ナシ&昆布?、シナモン&柚子、ビート&山椒というすごいセレクションでした。
ソフトドリンクからこだわり感
という印象でした。普通こういうフレンチでは、お酒が飲めないと一気に劣勢に回っちゃうわけですが、ここでは一切そんなことはありません。ソフトドリンクだけでも十分に選ぶ価値があります。しかも風変わりなヤツばかりなので選ぶのが楽しいです。
で、悩んだ挙句、どんな味か全く想像ができない「ビート&山椒」にしてみました。(1,100円)
ちなみにお水はガスなしミネラルウォーターにしました。(1,100円)
そのビート&山椒のソフトドリンク、なんか色がすごくいいです。味も名前の割に主張し過ぎないツウの味という感じでした。でもやはり「これは何の味だ?」という予想通りの感覚もありましたけど…。
どうせ飲むなら、わかりやすいヤツよりも、人生で1度も経験したことのない、そしてこれからもないであろうヤツを選ぶようにしています。
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何なんだこのメニューは?
机の上に置かれていた紙。「メニューってどこに載ってんだ?」と一瞬戸惑いました。2ページ目にこんなのが載ってるわけですけど、これがディナーのコースメニューなんです。
オトーリ
パパイヤ
豆腐餻(とうふよう)
孔雀
CHAMPLE@qui.chefarmer
#オーパンマイ
イラブチャー
空想の鹿
クレームダンジュ
オリオンビール
月桃
メールみたいな「@」とかあるし、ハッシュタグとかあるし…。
なんじゃこりゃ?
って思いませんか?
そもそもいきなり「オトーリ」からわかりませんし、「孔雀」とかいきなり鳥の名前だけが出てくるし、「空想の鹿」とかまた想像力を掻き立てるものが出てくるわけですよ。しかも最後の方の「オリオンビール」とか飲めませんし。
普通、フレンチと言ったらこんなメニューなわけですよ。
(ハウステンボス、エリタージュにて)
フレンチというのはこういう長ったらしい名前で主張してくるわけですけど、紺碧のフレンチはほとんどが単語一つ。そんな常識を逸脱するメニューの時点から、
ただならぬ想定外感
を感じていたわけです。
そしたら運ばれてきたのがこれ。
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
まじかよー!!!
ウミヘビ!!!
偏桃体がアラート発出
というわけでウミヘビを見ながらスープを飲まされました。非常にグロい感覚です。
いやはや、想像を絶する夕食の幕開けでしたね。急に心拍数が上がってどうなることかと思いました。
つづいてウミヘビからのギャップがすごい可愛いヤツが出てきてまた驚き。グロいシリーズで攻め続けるドSフレンチなのかと思ってましたから。
パパイヤの乗ったメレンゲの中にパテが入っているんですけど。甘辛な感じが絶妙。さっきのウミヘビとのギャップがすごいです。
もう、このレストラン何?
って感じです。
続いて豆腐餻。最初箱が運ばれてきたので、「なんかプレゼントでもくれるのか?」と思ったんですが、箱を開けると「これチョコですか?」って感じ。そうチョコなんですよチョコ。
はい、もう意味不明です。
そして箱とともに運ばれてきたのが貝。赤いリーフをどけると貝があります。何貝だったかな?忘れてしまいましたが、こちらも豆腐餻なんだったかすらも忘れてしまい、、、。とにかく「こりゃ次もすごいのが来るぞ」と身構えてしまう僕なのでした。
続いてこちらが運ばれてきます。
孔雀の羽根とお手紙ですか…?
確かに孔雀。メニュー通りの孔雀。
またグロいの来るか?
と身構えます。
手紙を読み終わると孔雀の器。確かに孔雀だな…と。
中身はなんと、
素麺でした!
こんな風にこちらの期待を気持ちよく外してくれるわけですよ。
このワクワクがどんどん楽しくなってきます。
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今度は何が出てきたか。
なんでしょうかね?これ。
実はパンなんです。つけるヤツはナッツ系とレモングラス系。まぁここでは普通オリーブオイルとかバターとかが出てくるわけですけど、そんなの普通過ぎて面白くありませんよね。
と、もう完全にあちらのペース。
こちらが@が付いていたヤツ。いわいゆる野菜サラダなわけですけど、実に美しい。よく見て下さい。鹿が2匹いませんか?あ、牛だっけな。そんな小技に男子の僕でもキュンとしちゃうわけです。
アメとムチ?の使い方が上手いですよホント。
続いて、すごいペンキ塗った感のあるカツオのたたきが出てきました。ここまでくると料理というよりも美術作品の領域ですね。
こちらオーパンマイ。どうやら調理が難しい熱帯魚らしいんですが、それを上手にアレンジしているみたいです。食べる直前にスープを注いでくれるんですが、それが真っ黒なんです。何故真っ黒なのかは、食べるときに聞いて下さい。
続いて鹿の角。ウミヘビ、孔雀に続く、本物の動物シリーズ。
グロい系に警戒です。
再びアラート出てます。
普通に鹿のお肉と言えばお肉なんですが、殺めた直後のように血がしたたっている感じに見えませんか?そう、血なんです。
この料理、上段下段という構成になっていて、下のヤツはマジで謎な感じです。何故これが「空想の鹿」かについては現地でお聞き下さい。
以上でおかずは終了。
これからデザートに入って行くわけですが、こんなのが出てきます。特にこれを食べるわけではありませんが、ちゃんと説明を聞いて下さいね。
こちらクレームダンジュ。左が泡盛味、右がチーズ味です。実に美味しいデザートでした。
で、手前のは何かと言うと。(実は写真を撮る前に食べてしまい、隠すためにこれを置いた。)
スプーンとして使う貝殻です。「これで食べるんですか?」と聞くと「意外と使いやすいですよ」とクールに返されました。
おっしゃる通り、すごく食べやすかったです。昔の人達は貝殻をスプーンにしてたんだろうなぁと想像しながら食べるわけです。
続いて「オリオンビール」という名のデザート2品目。
すごいリゾート感!
でもどこがオリオンビールなんでしょうね?でも、ほんとオリオンビールなんですよ。
デザートは3つ出てきてこれまた驚きで、デザートまで存分に楽しませてくれるのかと僕は嬉しくて仕方なかったんですが、最後は月桃(げっとう)と言うのが出てきました。飲み物はレモングラスティーです。
右下の小さなやつが月桃なんですが、後から調べてみると月桃の実って種みたいなヤツなんですよね?だったら僕が食べたヤツは何だったんだろう?と説明を思い出せないでいます。
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全てにストーリ―がある
以上でフレンチ終了です。度肝を抜かれた
と言うのが正直な感想で、
これがフレンチか
という印象でした。でも本当に素晴らしかったです。味はもちろんのこと、その演出全てが。
何も書いてませんが、実はそれぞれ一品一品にストーリーがあるんですよ。単に食材の説明とかじゃなくて、そこにちゃんとした物語がある。しかも時々すごい演出もある。そのストーリや演出はここには書きませんが、すごく興味深いんですよ。だから食事が2倍も3倍も美味しく、そして貴重なものになる。考えながら食べる感じですかね?
なんかこれまで食べていたフレンチって見た目と味だけだったような気がするんですよね。もちろん食べ物である以上見た目や味が一番大事なんですけど、見た目以上にそこにあるストーリーが大事なんじゃないか?って思いました。そのストーリがあるからこそ、その食事を美味しく頂けるんじゃないかと。そんな思いをとても強くするフレンチでした。
多くは語りません。かなり語っているようにも見えますが、あの場で起きた出来事の半分も語っていないです。現地に行ってそのストーリー展開を楽しんでもらいたいと思います。
なので書けるのはここまで。
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夕食とは裏腹のやさしい朝食
最後に朝食を紹介しておきたいと思います。夕食が荒れ模様だったので、朝食はどんな荒れ方をするんだろう?と期待しましたが、さすがに朝からウミヘビはないですし、朝は穏やかにということで、非常に上品な朝食でした。こちら朝ご飯のメニュー。夕食の意味不明な感じとは裏腹に何となく分かりますよね。パパイヤイリチ―、ジーマーミー豆腐、ミミガーのポン酢和えなんかはとても沖縄らしくていいです。
まずはお水で落ち着きましょう。
一品目はアセロラ、パプリカ、ブドウ、チアシード(種)の入った少量のドリンク。部屋でコーヒーなんかのまずに空きっ腹で来ればよかったと思いました。実に優しい飲み物でした。
かまど炊きごはんは嬉しいですね。
ちゃんと茶碗によそってくれます。
こちらが全てセットになった琉球王朝の宮廷料理を模したという朝定食(だったはず)。
いやー美しいですね。
そして最後はお茶漬け。手前がかつおだしスープです。
かけるとこんな風。絶品でした。
最後はポーポーという宮古のデザートで締めます。コーヒー、紅茶、黒豆茶と選べますが、ここはやはり黒豆茶ですよね。
ヴィラ以上に食事が絶品
紺碧ザ・ヴィラオールスイートに泊まって感じたことは、独立したヴィラでリゾート感とプライベート感に浸るだけじゃないということ。食事も含めて紺碧ザ・ヴィラオールスイートのステイなんだと言うことです。しかも夕食と朝食を両方食べてこそ真価がわかります。
それがフロントに置いてあったアワードの証明なんじゃないかと思います。人気なのもすごく納得。
時々ブログを読んで「行った気になった」という方もいらっしゃいますが(嫌味なじゃないです、スミマセン)、それは本当に「行った気になった」だけ。ホント、多分、紺碧のことを書いてあるブログをどれだけ読んでも、ここの本当の素晴らしさはわかりません。行って体験すると言葉では言い表せない感動があるんですよ。
ほんと、ここ、すごいんで、まじですごいんで、このブログを読んで「行きたい」と思ったら迷わず行った方がいいです。「ブログで種明かししちゃってるじゃん」なんて思わないで下さいね。全然種明かししていないですから。書いていないことがまだまだたくさんありますから…。
では。
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