イケてる航空総合研究所

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突然新幹線が止まった8/29、僕は東京にいた。緊迫のドキュメントと得た教訓。

先日の2024年8月29日、僕は出張で東京にいた。16時半頃、用事が終わり「さあ帰ろう」と新幹線の予約をしようとしたところ、新幹線が止まっていることを知った。結局その日、新幹線は動かず、僕は現地で一泊を余儀なくされたのだが、その時僕がどう行動したかをここに書き記しておきたい。

やはり混乱の渦中にいると、なかなか理想的な判断ができない。それを知らしめられた一件だった。


(写真は新幹線部分運休のイメージ。翌日名古屋駅のもの。)

当日、僕は羽田空港の近くにいた。新幹線が止まっていることを知った時、僕は品川駅ではなく羽田空港に向かった。混乱中の駅に行くより、少し離れた空港にいた方が冷静に対応できると思ったからだ。もう一つは空路で帰る可能性を見出していたから。

羽田空港ではまずカフェを探した。ゆっくり座ってPCを開き、その後の対応を考えるためだ。スマホ検索だけじゃ頭を整理できないと思った。

ただ、当初はまさか一泊することになろうとは思っていなかった。「空路もあるし」と思いつつ、新幹線が動き始めるのを確認してから自分も動こうと思った。「まずは空港でゆっくり新幹線が動くのを待とう」それくらいの心意気だった。

だから当日のANAとJALの羽田=中部の予約はしなかった。今考えれば、万が一の備えとして、当日のANAまたはJALの羽田=中部を取っておけば良かったと思っている。そうすれば何の苦もなく当日中に帰って来られたからだ。予約するだけなら料金は掛からないし。しかし、「新幹線はそのうち動く」と信じ込んでいる僕にはそんな単純なことすらできなかった。

少し阻害要因になったのは出張旅費のこと。新幹線で名古屋まで1万円のところ、飛行機だと片道運賃で2万6千円も掛かる。「そんな高額な交通費が認められるわけがない」と思ってしまったのが最良の選択を逃した原因である。

しかしよくよく考えてみると、予約をするだけなら料金は掛からないし、もし新幹線が夜まで動かなければ宿泊費だって掛かる。それを考えると2万6千円は決して高くないはずである。だからすぐに当日の飛行機を取れば良かった。でもできなかった。

そうこうしているうちに、当日のANAの羽田=中部は満席になった。少し遅いJAL便も満席になった。その後すぐに、翌日の三島=名古屋間は終日運休という情報を知った。すると翌日の羽田=中部もANA、JALともに満席になった。新幹線が運休するという情報が伝わった瞬間から一気に状況が動いた感じだった。

翌日、三島=名古屋が運休することをもっと早く知っていれば、少しは自分の動き方が変わっていたかも知れない。しかし、僕がそのことを知ったのは、羽田空港に着いて数十分後 (何時何分に発表されたかは不明)。僕はずっと当日中に新幹線が動くと信じており、ヤバいと思いつつも、あまり焦ってはいなかった。

羽田=中部が満席になったので、翌日の成田=中部をすぐに押さえた。午前のJAL便を取った。成田(1030)-中部(1140)のJAL3083便だ。翌日の午後に絶対に外せないアポが入っていたから、午前中の便は必須だった。(ANA便だと夕方になってしまうのでやむなくJAL)

僕はこの時点ですら、当日に新幹線で帰れると思っていた。羽田空港のカフェで雨雲レーダー画面を見ていた。呑気なものだ。

そしてほどなく当日の新幹線の終日運休が決まり、保険としてかけておいた翌日の成田=中部便が現実のものとなった。成田のホテルを予約し、僕は羽田空港から成田空港に向かった。既にこの時、翌日の成田=中部は満席。ほんの十数分前に保険として取っておいて本当に良かったと胸を撫で下ろした。

というのが当日の僕のとった行動だ。後から外野として振り返ると、あーすれば良かった、こうすれば良かったと色々と思えるのだが、やはりその場にいて情報が錯そうしている時というのは、なかなか冷静な判断は下せないし、そもそも新幹線が動くと信じている状態では、適切な判断が下せなかった。

結果的に成田=中部を保険として取っていたから良かったものの、すぐに成田=中部も満席になったことを考えるとタイミング的にはギリギリだったんだろうなと思う。とにかく危い状況だった。

仮に翌日の成田=中部が取れていなかったら、翌日伊丹に飛ぶとか、新千歳経由にするとか、北陸新幹線経由とか、方法はあるものの、成田から中部にダイレクトに飛ぶよりもかなりしんどい旅程を強いられていたと思う。

ここで得た教訓。

飛行機はお金を払わなくても予約ができるのだから、「新幹線が止まったらとにかく空路の予約を入れろ」ということ。予約を入れておくことで損をすることは一切ないので、とにかく予約を入れておいて、後から考えれば全然良い。

もちろん乗らないと決めた時点でキャンセルすることは非常に重要であるが…。他の誰かが一人助かるのだから。

ということで、皆様にもこれが教訓となればよいと思います。

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