イケてる航空総合研究所

ビジネスクラス搭乗記、弾丸旅行のノウハウ、マイルの使い方、貯め方、航空事故の真相などなど。

ANA上級会員の優先搭乗のメリットを考える【なぜデキる男とモテる女はゲート前に並ぶのか?】

ゲート前の行列がすごい

羽田からの最終レグは伊丹行き。関空行きの前便変更を行って、伊丹行きにしちゃいました。羽田から大阪へは、伊丹、関空、神戸と選べるのがいいですよね。

搭乗時刻が5分遅れていました。


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この秩序立った行列、なんすか???

この行列は優先搭乗の行列です。写真からはわかりませんが、この写真の左側の列がダイヤモンドメンバーの行列。そして見えている右側の行列がプラチナ、SFCなどの行列です。

ハッキリ言って優先搭乗の意味がないです。ダイヤモンドメンバーならば多少は意味があるかも知れませんが、ダイヤモンドメンバーですら何十人といますので、後ろの方に並んでしまうと、ダイヤモンドですら随分と優先搭乗の意味が薄れますよ。その他のステータス保持者の人はほとんど優先搭乗の意味がありません。

優先搭乗の意味を考えてみる

なぜ人々はこんなにまでして優先搭乗をしたいのでしょうか?なぜデキる男とモテる女はゲート前に並ぶのでしょうか?


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(本記事のタイトルは、パラダイス山元著「なぜデキる男とモテる女は飛行機に乗るのか」から拝借しました。)

ここで、優先搭乗の意味を真剣に考えてみたいと思います。

1.優越感に浸りたい

素人の方が思うのはまずはこれ。「オマエら優先搭乗で優越感に浸りたいだけじゃないのか?」ってヤツです。

「まず初めにダイヤモンドメンバーのお客様から、、、」というアナウンス、それに呼応して颯爽と乗り込んで行くスーツ姿のビジネスマンにはとてつもないジェラシーを感じます。自信に満ちた表情でちらりと飛行機に目をやるその姿、頂点に立った者だけが見える景色がある気がしてなりません。同じ人間なのにアイツの方が先に乗り込めるなんて…。若造のくせに生意気だ…。なんて思ってらっしゃるオジサマ方も多いのではないかとお察しします。

ジェラシーを感じる側ではなく、感じられる側になれたらどんなに幸せか、と思いながら修行をされている修行僧の方もたくさんいらっしゃるんじゃないでしょうか?あの優越感を味わいたい。その気持ちとてもよくわかります。

ただ、優先搭乗って優越感だけでやっているわけではないんですよ。ちゃんと実用的な意味があるんです。

2.混雑に巻き込まれたくない

優先搭乗する一番の理由は、ボーディングブリッジや機内での混雑に巻き込まれたくないからです。後の方で乗り込むと、どうしても通路で詰まってしまい、前に進めなくなりますよね。あれをなるべく避けたいんですよ。スイスイ乗り込める最初の方に乗ってしまえばあとは座席で待つだけ。これが快適なんです。優先搭乗の意味はまずここにあります。

ただし、優先搭乗を済ませて座席で待つだけの人は窓側を指定した人のみです。通路側を指定してしまうと、先に座っていても、窓側や中央の人が後から来れば結局、立たなければいけません。それでも通路で立って待たされるよりはマシなんでしょうね。それに次に書く理由があるのかも知れません。

3.手荷物を入れるところを確保したい

これ、荷物が多い時に非常に重要です。小さなビジネスバッグ一つなら前の座席の下に入れてしまえばいいんですが、大きなカバンやお土産の袋を持っていたりすると、優先搭乗をしないとかなり不利になります。

何故なら、後の方に乗ってしまうと頭上の物入れが確保できないことがあるからです。皆さんの中にも、自分の席の上の物入れが一杯で荷物が入られない経験をしたことがある人がいると思います。あれ、ホントに困りますよね。空いている物入れを求めて、自分の席から遠く離れた物入れに入れないといけなくなります。遠くに入れてしまうと、飛行機を降りるときにも下ろすのが大変になります。

優先搭乗をすればそんな心配はありません。確実に自席の上の物入れに荷物を入れることができます。そもそも優先搭乗できる人は荷物も優先的に出てくるので、荷物が多い場合は預けちゃいますけどね…。

4.機内の写真が撮りたい

これは激レアな理由です。

もしかしたら僕だけかも知れません。僕の優先搭乗の目的はほとんどこれです。誰も乗客のいない機内の写真を撮りたいからです。

ただし、この理由による優先搭乗は、他の理由による優先搭乗の中でも格段に難易度が高いです。優先搭乗の中でもトップバッター(1番)として機内に入らないといけないからです。(僕は)ANAの国内線では無理ですね。何故なら僕はSFCなので、その上のダイヤモンドの方々より早くは機内に入れないからです。一方で国際線ならばビジネスクラスに乗れば一番に機内に入ることが可能です。それでも小さい子連れや搭乗の援助が必要な人達よりは順位が下がりますので、そこは潔く諦める必要があります。

という、珍しい優先搭乗の活用の仕方もあります。

それでも修行しますか?

ということで、優先搭乗は結構実用的なんですが、羽田を中心とする幹線(新千歳、大阪、福岡、沖縄)、いわゆる日本の大動脈的な路線に乗ると、ダイヤモンドですら優先搭乗の意味って薄れてしまうんですよね。もちろん上級会員のメリットは優先搭乗だけではないので、その他のサービスで満足できればそれはそれでいいんですが、最近はラウンジも混雑しちゃったりして、あらゆる面で上級会員のメリットがだいぶ薄れてきていると思います。

修行されている方は、ホントにその意味を考えた方がいいです。ダイヤモンド会員が100人とかいて、その後に乗るSFCとかの優先搭乗って、ホント全く意味ないですよ。むしろ一番最後に乗った方が快適かも知れません。

最近では上級会員がインフレしちゃって、価値がなくなりつつあります。インフレしてるくせに10年前と同じくらいの費用が掛かるので、ますます価値がなくなっているような気がしてなりません。SFCになるために何十万もお金使う価値がホントにあるんですかね?これから修行する方は、毎年ダイヤを維持するくらいの気概じゃないと、そのメリットを生かしきれない気がします。

まぁ僕も不満がありつつも無駄に年会費を払っている人間なので、悪くは言えませんが、明らかに10年前よりも修行する意味はなくなっています。ANAやJALがSFC、JGCを乱発しすぎたツケですね。

ステータスを持っていても上手に使えなくてむしろイライラするだけ。無駄な修行費用とSFCの維持費で家計を圧迫するなら、LCCを使って安くそしてたくさん旅行に行った方がマシな時代が来ているのかも知れません。

それでもアナタは修行しますか?

という疑問を投げかけて、本記事を終わりたいと思います。


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