イケてる航空総合研究所

ビジネスクラス搭乗記、弾丸旅行のノウハウ、マイルの使い方、貯め方、航空事故の真相などなど。

中国東方航空A320ビジネスクラス搭乗記【名古屋中部-上海浦東】

やむなく日帰り上海

これから僕はセントレア発MU292便に乗って上海へ向かいます。目的は既に先行記事に書いた通り、吉祥航空のビジネスクラスに乗ることです。

今回の旅行は日帰りです。本当は前日飛ぶはずだったんですが、どうしても都合がつかなくなり、日帰りになってしまいました。泣く泣く前日のフライトをキャンセル。当日はデルタ航空のマイルを使用して中国東方航空のフライトを選びました。

上海に到着してから吉祥航空便の出発まで時刻表上で1時間55分しかありません。何とかなったことは吉祥航空の搭乗記が証明していますが、出発前は「ちゃんと帰って来れるかな?」とやきもきしていました。

さて、セントレアにやってきました。

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エコノミークラスのカウンターは大混雑。そんな混雑を尻目にビジネスクラスでチェックインします。

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やっぱりビジネスクラスのカウンターは空いてますね。ものの数分でチェックインが完了しました。

日帰り以外にも前日深夜のピーチの関西-上海という選択肢や、日帰りでも春秋航空の中部-上海という選択肢があったんですが、迷っているうちに両便とも満席になってしまい、ギリギリ折り返せる中国東方航空を取らざるを得なくなりました。

しかも特典航空券のエコノミークラスは満席で仕方なくビジネスクラスを取りました。片道で30,000マイルを支払っています。片道1区間で30,000マイルはちょっともったいない使い方ですよね。中国ならば、例えば中部-北京-上海と2区間飛んでも同じ30,000マイルですから。

お金を払ってアップグレードするのが安過ぎる

チェックインカウンターにはこんな案内が…。

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MU292便(上海経由西安行き)およびMU2692便(上海経由武漢行き)は、プラス15,000円でビジネスクラスにアップグレードできるようです。ただしブッキングクラスX以外。ブッキングクラスXというのは特典航空券ですので、お金を払いさえすればどんな安い航空券でもアップグレードできるということですね。本当にどんな運賃でもアップグレードできるかどうかは確認していませんが、いいことを知りました。


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ちなみにもう一つ。MU744便(北京行き)、MU530便(上海行き)、MU720(上海行き)プラス10,000円でアップグレードできます。次から有償でエコノミーを取ってアップグレードを狙ってみましょう。


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さて、出国しましょう。僕の乗りたかった春秋航空の上海行きは間もなく出発。泣く泣くフルサービスキャリアの中国東方航空に乗るのは悲しすぎます。

中国東方航空はセントレアグローバルラウンジにアサイン

とりあえずラウンジでコーヒーでも飲みましょう。コーヒーを飲むとトイレに行きたくなりますが、チェックインカウンターで聞いたところ「隣は来ません」とのことでしたので、安心して通路に出られます。よってコーヒーが飲めるということです。


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中国東方航空はセントレアグローバルラウンジを使えます。


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セントレアグローバルラウンジはデルタ航空の出発時刻間際になると非常に混雑してきますが、この時間は空いてますね。


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いけてる名物、お砂糖たっぷりコーヒーです。うちのばぁちゃんなんか、コーヒー牛乳にさらに砂糖を入れて飲んでましたよ。甘いコーヒー好きは100%遺伝だと考えています。

飛騨の家具が置いてあります

あまり時間がないのでラウンジではコーヒーだけを飲んですぐに失礼しました。

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セントレアの朝の光景ですね。ヒコーキがいっぱいです。

ゲートに向かう途中にこんなのを発見しました。

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飛騨の家具。そう言えばこの日の少し前に、セントレアに飛騨の家具のコーナーができたとニュースでやっていたのを目にしていました。このスペースは19番ゲートと20番ゲートの間にあります。

販売しているというわけではなく、旅行者たちに使ってもらって知名度アップ、そして販売促進を図るコーナーです。


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なかなかお洒落な椅子が並んでいます。

飛騨の家具、実は僕の家にもありまして、結構気に入って使っています。高山のアウトレットまで行って買いました。どうしても欲しいモデルがあって、近所の家具屋さんに行ったら高くて買えず…。「これじゃ手が出ないなぁ」と思い、アウトレットに行ったら同じものがあったんです。値段はほぼ半額。安く手に入れたとニンマリです。

テンション下がりまくりのA320

さて、今回の機材はA320。

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これです。ナローボディーには毎回テンションが下がりますね。


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これから乗るのは8時55分発の上海(浦東)行きMU292便です。今回の往路は特に目玉はありません。上海に定刻で着ければそれでいいんです。冒頭にも書きましたが、旅行の目的は復路の吉祥航空に乗ることですから…。

さぁ機内に入りましょう。

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こんな感じです。これが噂のA320激狭ビジネスクラスです。これで30,000マイルは詐欺じゃないっすか?


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一番前の席も狭いですが、2列目も同じく狭いです。でも仕方ありません、これしか選択肢がないんですから。

多分マニアな男性クルー

ビジネスクラスの人間模様って結構面白いです。前の座席の人、同行する女性に「会長」と呼ばれていたので恐らく中小企業のオーナーだと思われます。そしてその女性は普通の社員か秘書。

会長は隣にいたチャイナエアの尾翼の花を「桜」だと思って「あの会社は何?」って中国人クルーに聞いたんですけど、中国人クルーは日本語を理解できず、慌てて日本人クルーを呼んでいました。

そしたら男性クルーがやってきて「あれはチャイナエアと言いまして、台湾の航空会社です。梅の花ですね。」と見事に解説。素晴らしく的確な応答をしていたのが印象的でした。彼は恐らくマニアです。

そのマニアな彼は、僕にもとても優しく接してくれました。基本的に航空会社に勤める男性クルーはナヨっとしていてお姉系。その物腰柔らかな感じが素敵なんです。独自の統計学的にはお姉系の男性の方がサービスがいい傾向にあります。

会長が虹に気付いて感動

MU292便は10分遅れでプッシュバック、既に間に合わない可能性もあって本気で焦りました。僕の旅行は常に「時間」との闘いです。もっと余裕持った計画組めよって自分でも思いますが、実際のところ、こうするしかないんです。弾丸旅行しか選択肢がないんですよ!


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この日は朝から暖かな日でしたが北風が吹いており、RWY36からの離陸となりました。


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知多半島を右手に見ながらみるみる上昇して行きます。


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木曽三川の河口が綺麗に見えました。


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前の会長が「おい、虹が出てるぞ」と言ったので、僕も虹に気が付きました。60をゆうに過ぎていると思われるじぃさんですが、窓の外を眺めて自然現象に感動している姿は、微笑ましくもありました。意外とピュアですね。

そんな言い方したらメシがまずくなるだろ

離陸前に食事をどうするか聞かれました。「ポークライス、オア、フィッシュライス?」。「メインは豚肉か魚からお選び下さい」って言われてるんですけど、そんな言い方をされたら全然美味しそうじゃありません。

ビジネスクラスなのですから、ちゃんとブックレットを用意して「こちらからお選び下さい」とやって欲しいものです。一応、中国大手の東方航空なんですから。


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ドリンクはいつものようプライトです。


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お食事が出てきました。いやー朝から豪華ですね。これでブレックファーストですよ。メインの他にはパンやフルーツが付きます。


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そして食後にはコーヒーをもらいました。お味の方は、、、あまり美味しくありませんでした。粉のコーヒーを溶いているだけですもんね多分。

クルーとの雑談がビジネスクラスの密かな楽しみ

ご飯が終わって少し経つと、クルーが僕のところに来て「到着時刻はTen to Eleven (10時50分)です」って教えてくれました。その時に到着するターミナルを聞いてみたところ「ターミナル1です」と言われました。僕の次のフライトはターミナル2です。

時間がないことをクルーに話すと、「えっ!すぐに名古屋に戻るんですか?」と驚かれ、「何故?」みたいな話になり、「実は吉祥航空のレポートを書く必要があって…」と事情を話す必要に迫れられ、やっとのことで理解してもらえました。

最後に「ちなみに中国東方航空はどうですか?」と中国東方航空の感想を聞かれたので、「いつもビジネスクラスに乗ってるのでエコノミークラスはわからないんですけど、クルーは親切だし笑顔だし、食事は美味しいし、とても好きですよ中国東方航空」ってリップサービスもしておきました。

僕はこういうビジネスクラスのどうってことのない会話って好きなんですよね。エコノミーだとクルーはすごく忙しそうですし、しかも愛想がない。

でもビジネスクラスの場合は、向こうから親しげに話し掛けてくれるので雑談がとてもしやすいんです。クルーと飛行機の雑談ができるというのが、実はビジネスクラスの密かな魅力です。

中国が開発中の国産旅客機C919を見た!

上海までの3時間はあっという間でした。狭いビジネスクラスとは言え、やはりエコノミークラスよりはうんと快適です。


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航路上は概ねこんな天気。九州を過ぎると東シナ海となるので景色は全く気にしません。


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PM2.5の影響なのか、ひどくもやがかかった浦東空港へファイナルアプローチします。


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なんか見たことあるような、見慣れないような飛行機がいるなと思ったらARJに引き続き中国が開発中のA320クラスの旅客機C919でした。初めて見ました。

アンチコリジョンライト(衝突防止灯)が点いていたので、まさに試験中だと思われます。まだこの時点では初飛行していませんので、まだ地上試験中です。ARJに引き続き、就航したら中国まで乗りに行かねばなりません。

C919でタイムリーな話題なんですけど、こちらの記事、前日(2月7日)に出た記事です。何かおかしくないですか?

jp.reuters.com

中国初の国産旅客機って、ウソです。大ウソです。

じゃあARJ21は何なんですか?ARJ21は中国初の国産旅客機じゃないんですか?確かにMD‐90をパクってますけど、ARJはちゃんと中国が自分たちで作った旅客機なんですよ。

ロイターさんもちょっと飛ばし過ぎましたね。ちゃんとした記事にしたかったら、事実関係を確認してから書いた方がいいです。(それは僕にも言えることですが…(汗)。)

着陸してから時間が掛かり過ぎ

さて。話は戻って。

長い長い滑走を経て到着しました。とにかく地上走行が長すぎました。ターミナルとは反対の滑走路に降りたのでなおさらです。浦東空港はところどころでエプロンの工事を行っており、それも地上走行の妨げとなりました。交互通行みたいなところもあったりするんですよ。いちいち停まって再び走り出す。中国の大空港はどこもそんな感じです。


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本来10時45分着のところ、結局到着したのは11時15分。この時点での乗り継ぎ時間は1時間25分。しかもバスでの移動のためさらに時間を費やします。


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こんな風に優雅に写真を撮っている時間はないのですが、ま、写真1枚撮ったところで何も変わらないので撮りました。

助かったのはビジネスクラス客はバスが別であること。ビジネスクラスに座っていた5人だけを乗せて出発してくれたのは時間短縮につながりました。

さあ、これから中国に入国し、ターミナル間を移動し、すぐに出国します。これほどまでに厳しい乗り継ぎスケジュールが過去にあったでしょうか?

ありません。

前代未聞の上海での折り返し、果たしてうまくいったのか。もちろん上手くいったんですけど、結構しんどかったです。

次回は入国、そして出国までのドキュメントをお送りします。


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