イケてる航空総合研究所

ビジネスクラス搭乗記、弾丸旅行のノウハウ、マイルの使い方、貯め方、航空事故の真相などなど。

787では天井からの水漏れに気を付けろ。カメラが濡れたけど壊れなくてマジで良かった。

東京~名古屋は飛行機で

コロナ禍で国際線のほとんどが運休し、その影響で当面運休している成田=中部線ですが、東京~名古屋間を移動するには当時(2020年1月)、飛行機がとても安かったです。早期購入割引(ANAで言えばSUPER VALUE)で乗れば6~7千円台で買える日もありました。大型連休でも日を選べば安く、新幹線に乗るよりも安く移動できました。

上野からスカイライナーに乗ってしまうと結局トントンになってしまうんですが、東京=成田間で1,000円バスを使えばまだまだ飛行機に軍配が上がります。僕的にはたとえ高く付いたとしても、飛行機に乗れる、特に成田路線は国際線機材に乗れるという時点で飛行機を積極的に選びますけれども…。(そもそも今は運航していませんが)


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今回アサインされたのは787-9(JA892A)、バリバリの国際線機材です。

しかーし、この機体、

大きな欠陥を抱えていました。

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天井から水が落ちる

飛行も中盤に差し掛かった頃、息子が「手が濡れる」と言い始めました。「自分の汗じゃないの?」なんて、子供からしたら「そんなわけないじゃん!」という返答をしていたんですが、今度は「ズボンが濡れる」と言い始め僕も何かを疑い始めました。

あ、こりゃ水漏れだな

と直感。

座っていたのは34Kです。エコノミークラスの後ろから2番目の列です。


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この通り、かなり後ろです。ちなみに窓側を見ると、


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こんなところです。一つ前の座席との間に窓がないのが特徴的な席です。

何故窓がないかと言うと、この部分は胴体の継ぎ目だからです。787はワンピースバレルと呼ばれる炭素繊維(複合材)の円筒を各サプライヤーが別々に製造し、ボーイングの工場で合体させるという作業をやっているため、継ぎ目の部分には窓がないということが起こります。

という胴体構造と水漏れとは全く関係がないですが、とにかく僕の座った位置は水漏れがしました。

そして、水漏れを甘く見ていた結果、なんと、

一眼レフが濡れる

という事態に発展してしまったのです。

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787は加湿されている

飛行機で水漏れと言うのはあまり聞いたことがありません。飛行機は気圧が低い上空でもちゃんと呼吸ができるように与圧をしているため、雨漏りするような穴が開いていることはあり得ません。仮に穴が空いていたら上空で空気が抜けてしまうからです。(雨漏りよりも空気漏れという別の重大事故が発生します)

じゃあ落ちてきた水は何か。

これは787の特徴でして、787では機内を加湿できるようになっています。一方、通常の航空機では加湿するという機能はあり得ません。胴体が金属製のため、腐食を発生させる湿気は命取りになってしまうからです。

元々エアコン用の空気は従来機ではエンジンから取っていて、それを冷却してキャビンに送り込み空調・与圧をしています。空気を冷却した時にできる水蒸気は除去してキャビンに送り込んでいるため、飛行機の中の湿度は5パーセント程度とカラカラです。

しかし787は炭素繊維(複合材)の胴体となり、腐食の心配がなくなりました。そこでキャビンを加湿できるようにしました。20%程度の湿度が保たれていると言われており、飛行機にしては革新的な湿度の高さを実現しています。(20%というと地上ではカラカラな方ですが…。)

WEBを探すと「787には加湿器が付いている」という記事も見受けられますけれども、家庭用の加湿器のような水蒸気を積極的に発生させる装置は付いておらず、「溜まった湿気を取り払って再循環させる仕組みが付いている」と読んだことがあります。

その湿度が悪さをすることがあるのが787という飛行機。取り払うことができなかった湿気が色々なところで結露して水になってしまうんですよ。それが天井のスキマから落ちてくるというわけです。

ここで本題に戻りましょう。水漏れが発生したのは、


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この辺りの


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どこかスキマが開いたところから落ちてきているんじゃないかと想像しています。

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これくらい濡れました

それで重大インシデントである一眼レフが濡れた事案ですが、どれくらい濡れたかと言うと、これくらいです。


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どうでしょう?結構濡れているでしょ。一滴二滴どころの騒ぎじゃないと思います。フードの内側が水で濡れていますが、カメラは上を向いていたわけではなく普通に前向き。外側(フード取り付け部)から内側へ侵入した水です。結構な量の水が落ちてきたのがわかります。

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残念な787の旅だった

濡れたのがレンズの先端だったため大丈夫だとは思いつつも、知らず知らずのうちに別のところにも水が入り込んでいて故障に発展したら困ると思い、降りるときに近くのCAさんにクレームしました。

「あのー、天井から水が垂れてきてカメラが濡れたんですけど、、、」「多分、壊れてはないと思うんですけど、もし壊れたらどうしたらいいですか?」と。

そしたら即チーフパーサーのところまで直行。そしてひたすら平謝りでした。そして名刺を差し出し「もし故障等されましたら、こちらにお電話下さい」という感じ。「壊れたら弁償してくれるのか?」という所が非常に疑問でしたが、まだ何も起こっていないので、とりあえずはその場を去りました。

結局カメラは故障しておらず、レンズの曇り等も発生していないため全然OKなんですが、その時はなんだか釈然としない気持ちでした。安物のカメラとは言え、その位置に座らなければ水濡れ事件は発生しなかったわけで…。その後少しの間「カメラ壊れてないよなぁ」と非常に不安でした。

実は僕の斜め前に座っていた真ん中列の通路側の外国人も降機時に天井を指さして、CAさんと会話をしていたので、「まさかこの人も上から水滴が?」と思っています。

787で水漏れが発生することは以前からわかっていることです。しかもあれだけの水が落ちてくるということは、恐らく直近の便でも同じような事象が発生している可能性が高いわけです。もしそうだとしたらその座席は使用禁止にする等の措置が必要だったと思っています。(前便でその報告があれば、きっと使用禁止にしていると思うので、報告はなかったんだとは思いますが…。)

もちろん真相はわかりませんが、何となくモヤモヤが募る787の旅でした。

皆さんも787に乗る際には天井からの水漏れ事件に気を付けて下さいね。

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