イケてる航空総合研究所

ビジネスクラス搭乗記、弾丸旅行のノウハウ、マイルの使い方、貯め方、航空事故の真相などなど。

夏休み期間中の航空券の払い戻し無料措置はないと思うから旅行をやめるなら今のうちに【推測です】 

※2020年7月9日、JALの取消手数料無料キャンペーンの詳細がわかったため記事内容を変更しました。

コロナ再燃で東京がヤバい

5月25日に緊急事態宣言が解除され、1ヶ月以上が経ったわけですが、当然の帰結とは言え、新型コロナ感染者が東京を中心として徐々に増えてきています。


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(日経新聞より)

検査件数が上がったということもあり、このまま行けば4月中旬に記録したピーク件は軽く超えそうな勢いです。

これから夏休みシーズンになるにあたって、この増加はさすがに無視できませんよね。なんとかこの夏だけは乗り切って秋冬の再拡大に備えようという雰囲気があったのに、この夏ですらもうダメな空気が漂い始めています。既に東京都では都外への移動自粛要請が出されています。

これから移動自粛がさらに声高に叫ばれるようになれば、夏休みの空の旅はかなり厳しいものになると想像され、今夏だけでも需要を復活させたいエアラインにとっては、かなりの痛手になることは間違いありません。

という現状を踏まえ、今回は、夏休み期間中の航空券について、過去に買った航空券にさかのぼって払い戻し無料の措置が取られる可能性はあるのかということを考えてみたいと思います。

「過去にさかのぼって」=「航空券の購入日に関わらず」という意味です。

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ANAは今後購入分が変更可に

東京で感染者が急増しているのはここ1週間くらいですが、それを予見したようにANAからはこのようなキャンペーンが打ち出されています。


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その名も「あんしん変更キャンペーン」。6/26以降購入分の9月までの航空券は無料で変更が可能というものです。もちろん変更時の差額は必要ですが、変更が効くとなれば気持ち的には少し楽ですよね。

■キャンペーン概要
2020年6月26日以降に2020年7月1日から9月30日搭乗分の対象運賃を新規でご購入いただくと、最大355日先の便への変更(区間変更を含む)を、変更に伴う手数料(取消手数料・払戻手数料)無料で承ります。

■対象のお客様
2020年7月1日から2020年9月30日搭乗分の対象運賃の航空券を、2020年6月26日以降に新規でご購入いただいたお客様

■変更手続き対象期間
2020年6月26日9:00から2020年9月30日

■対象運賃
ANA VALUE PREMIUM 3
ANA SUPER VALUE PREMIUM 28
ANA VALUE 1/3
ANA SUPER VALUE 21/28/45/55/75/SALE
ANA VALUE TRANSIT
ANA VALUE TRANSIT 7/28


このキャンペーンはほぼ1年先への変更が可能なんですが、実質10月後半からの冬スケジュールの運賃は発売前のため、冬スケジュール以降の旅程に変更するのは現実的ではないと思われます。

しかも既に6/26より前に買ってしまった運賃は無料で変更ができないため、対象者はごく限られた人数になるのではないでしょうか?今の状況では、夏休みに飛行機を使った遠出をこれから計画する人は少ないと思われますし…。

そう考えると、このキャンペーンの真の目的はとにかく航空券のキャンセル(払い戻し)を出さないことだと考えられます。INするキャッシュをOUTさせないためのキャンペーンであるということです。

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JALはさらに安心

このあんしん変更キャンペーン、JALではもっと安心なキャンペーンが始まっています。ANAが変更無料なのに対し、JALは取消無料。コロナ対策では「中央席を空ける」とか「ポイント2倍キャンペーン」とか色々と対応が分かれる大手2社ですが、この無料変更のキャンペーンについても両社で方針が異なっています。


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このキャンペーンです。


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キャンペーン名は、、、よくわかりません。

新型コロナウイルス感染症拡大の先行きが見通せない中、これからご旅行を計画されるお客さまに安心してご予約いただけるように、以下のとおり一部運賃の取消手数料を無料といたします。

これによりご購入後ご都合が悪くなった場合も、取消手数料をいただかず、払戻手数料のみで予約の取消がいただけます。
ご旅程の変更をご希望の場合は、払い戻しのうえ、あらたなご旅程で新規にご購入ください。
※新規ご予約時に空席、設定のある運賃でのご購入となります。


■対象のお客さま
2020年7月4日~10月24日搭乗分の対象運賃を、2020年7月3日9:30~9月30日までに新規でご購入いただいたお客さま


■対象路線
JALグループ国内線全路線
※FDA/AMXコードシェア運航便を含む


■対象運賃
ウルトラ先得、スーパー先得、先得割引タイプA・B、特便割引1・3・7・21、乗継割引7・28


これなら本当に安心して予約ができます。通常、キャンセルすると取消手数料が取れる運賃でも、440円の払い戻し手数料のみでキャンセルできるんですから。

航空会社にとっての稼ぎ時である夏休みを逃すと、本当に死活問題になってしまいますので、JALのこのキャンペーンはある意味捨て身とも言えますが、もしかしたらこちらの方が買うための勇気がいらない分、「せっかく買ったなら乗ろうか」と搭乗率が良くなるかも知れません。

ただし、7/3以前に買ってしまった航空券は対象外。あくまでもこれから買う人が対象です。だから早く計画してしまった人は無料でキャンセルできないんですよ。

今回のポイントは過去に買った航空券にさかのぼって払い戻しが無料になることがあるのか、という点を議論していますので、このキャンペーンは実はあまり意味がありません。

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欠航してくれた方がマシ

以前、夏休みの旅行に関してこんな記事を書きました。7月の夏休み期間に中部=女満別を予約していたんですが、欠航になってしまってキャンセルをせざるを得なくなったという話です。


flyfromrjgg.hatenablog.com

この件、今となってはラッキーだったのかも知れません。今の状況を鑑みると家族旅行はこの時期厳しいと思い始めています。僕一人だけならバリバリの感染予防対策パフォーマンスをして出掛けるとは思うんですが、さすがに家族を連れて行くとなると気が引けます。

上記の旅行の航空券は今回のあんしん変更キャンペーンの対象とはならない購入日(1月下旬に購入)ですので、もし欠航していなければ高い取消手数料を払ってキャンセルせねばなりませんでした。

ANA、JALともに1月下旬に早期購入割引を買ってしまった人にとっては、夏休み前の感染拡大はちょっとした悪夢ですよね。今となっては「欠航してくれた方がマシだった」と思っている方は多いのではないかと思います。特に東京の人は厳しいですよね。旅行先の人達が「東京からの客」を何となく歓迎していないような被害妄想を抱えながら旅行をしないといけない気がしてしまいます。

緊急事態宣言の再発動はない

ここで「再び緊急事態宣言の発動はあるのか?」ということなんですが、恐らくないと思います。

なぜなら出しても意味がないからです。いや、それなりに意味はありますよ。緊急事態宣言中、見る見るうちに新規感染者が減って行きました。効果はてきめんでした。しかし解除して1ヶ月ほどしたらこのありさまです。感染者を低く抑え続けるには緊急事態宣言を何か月も継続するしかないんです。下手したら1年くらいの期間が必要かも知れません。

そんなに長く緊急事態宣言を続けることはできません。経済がメタメタになって人々の生活はボロボロになってしまうからです。だからいつか解除しないといけない緊急事態宣言の再発動はないと思うわけです。

あったとしても県外移動自粛くらいに留まるんじゃないんでしょうか?「県外移動はなるべく避けてね」くらいのお願いです。

もう今は経済との両立を図るしかない時期です。言い方は悪いですが1人、2人の命よりもみんなの生活が大事というのが国の方針なのでしょう。

「Go Toトラベルキャンペーン」がある(と言われている)のも、緊急事態宣言を出せない大きな理由にもなります。(僕はこの夏のキャンペーン開始には懐疑的ですが…。)

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払い戻し無料措置はない

さて、最後に本題の、今後、感染者が急増した場合、過去にさかのぼって無料の払い戻し措置を始める可能性についてですが、可能性はほぼないと思っています。

ANAもJALも、これから買う航空券に対しての無料キャンペーンをやり始めていますので、払い戻し無料措置をやり始めると非常に面倒なことになります。キャンペーン対象外の期間に購入して、既に払い戻ししてしまった人達をどうするかという問題が発生するからです(ちゃんと把握できるようになっているとは思いますが)。


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航空会社としては過去に買った航空券の払い戻しは絶対にしたくないと思います。せっかく稼いだキャッシュが消えるからです。もちろん国が緊急事態宣言を出せば話は別かも知れませんが、逆に国が強権的な動きをしない限り、払い戻し無料の姿勢を自ら航空会社が打ち出すことはないはずです。

今、無料での払い戻し措置をやり始めたら、少ない予約で何とか踏ん張ろうとしていた夏が終わってしまいます。夏が終わると言うことは1年が終わると言うことです。

1年の中で最も需要が多いのが夏、冬にかけ徐々に需要は減り、また春から夏にかけて増えていくという循環が起こります。日本の場合は年末年始、中国の場合は春節があり、地域によって微妙に例外期もありますが大体夏に盛り上がって冬に枯れるのが航空需要というものです。

夏スケ(3月下旬~10月下旬)は増便して、冬スケは減便するというのが航空界の常識ですよね。だからエアラインにとって夏を逃したらあと1年間稼ぎ時がないんですよ。この夏、GWのようなことになったら、ANAもJALも本当に潰れてしまいます。

ということで、今後、過去に買った航空券にさかのぼった払い戻し無料キャンペーンはやらないと思いますので、キャンセルを検討している方はキャンセル料が上がらぬうちに、つまり早目にキャンセルした方がいいと思います。

ただ、あくまでも僕の勝手な予想のため責任は負いかねます。最終的にはご自身のご判断でお願い致しますね。

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