A380じゃなくてA330が来た
A380に乗りたくて広州まで来たのに、突然の機材変更でA330に変身してしまいました。フラれたってことです。涙が出そうです!A330二階建てのアッパーデッキ(2階)に乗ろうと思っていたのに、一階建ての1階。しかもA330という至って普通の機材。A330なんて何の面白みもな~い!
なんて愚痴はほどほどにしておきましょうかね。
A129番スポットは9時発の北京行きCZ3099便の表示がありました。3099便と3999便は通常A380による運航のため、とても変則的な便名が付いています。この数字、二度と忘れない気がしてなりません。むしろ、恨みを込めて僕は一生忘れたくないです。
そんな悲痛な叫びはこちらをどうぞ。
ここにもしA380がいたら、「あののっぺりとしたお世辞にもカッコよくない顔をドアップで拝めるのになぁ」と思うと悔しくてたまりませんでした。A330じゃフツーの絵にしかならないんですよね。
ちなみにこのA330は300型。2種類あるうちの長胴タイプです。中国南方航空はA330は短胴タイプの200型も保有しています。A330は中国国内幹線の主力機材です。色んなところで見かけます。これから乗る中国南方航空以外の中国東方航空、中国国際航空でもA330は同じ国内線の主力機材としての扱いです。もちろんこのA330は近・中距離国際線にも使われます。
デルタの特典で中国国内線はビジネスクラスがお得
ビジネスクラスはこちらから。おおっと、中国国内線ではビジネスクラスではなくファーストクラスという扱いみたいです。ん?やっぱり違うぞ。1列目、2列目の人はこちらとなっているので、この表示はA380のためのものかもしれませんね。とくかくファーストクラスでもビジネスクラスでもこちらから入りましょう。
さぁ機内へ。
普通、例えばアメリカなどの国では国内線で飛ばすような機材には、国内線専用のファーストクラス席を設置して、かなりグレードを落とすのが通常なんですが、中国ではグレードのかなり高い国際線仕様の機材が、何のためいらいもなく国内線に割り当てられています。それもかなりたくさんの機材がです。中国国内線に乗る醍醐味はそこにあるのです。
デルタ航空スカイマイルの特典航空券を使えば、中国国内線のエコノミークラスが往復で25,000マイル(当時は30,000マイル)。ビジネスクラスは35,000マイルで乗ることができます(路線による)。エコノミークラスとビジネスクラスの差はたったの10,000マイル(当時は5,000マイル)。これは誰が見てもビジネスクラス席の方がお得ですよね。当時(2016年5月)はプラス5,000マイル(17%アップ)でビジネスクラスに乗れたのですから、乗らない理由はないですね。
中国南方航空A330ビジネスクラス
ひとつ前の座席から僕の乗る座席を見ます。普通の2席並びの席ですが、中・長距離国際線仕様の機材とあってシートピッチが半端なく広いです。
シートピッチの広さは横から見ると非常によくわかります。1つ前のレグ(武漢-広州)で乗ったB787とほぼ同じ仕様の座席を使っていることがわかります。
中国南方航空B787の座席はこちらを参照
ウェルカムドリンクはオレンジジュースをチョイス。実はちょっと飲んだ後に「あ、写真撮ってない!」と気付いて撮りました。満タン時の痕が付いているでしょ。
シートポケットにはこんなにたくさんの冊子が。しかしどれもあまり読む気がしませんでした。日本のエアラインの機内誌ですらあまり面白くないのに、海外エアラインの機内誌はもっと面白くないんです。
乗ってはいけない機材
ここで中国国内線を乗るためのポイント。同じ路線でも時間帯によって色々な機材が飛んでいます。通路1本のA320が飛んでいたり、通路2本のB777が飛んでいたりします。乗る時には必ず通路2本の大型機を選びましょう。小型機のビジネスクラスは狭くて快適ではありません。一方で大型機のビジネスクラスは上の写真にもある通り凄く広いです。小型機を選ぶと確実に損します。それでは以下に乗っては行けない機材、乗ってもよい機材を書いておきます。乗ってはいけない機材:A320(*1)、B737
乗ってもよい機材:B747、B777、B787、A330、A380
もちろん例えばA320しか選択肢がないとか、A320の便に乗らないと間に合わないとかそういうときは仕方がないですね。機材を選べるのはあくまでも時間に余裕がある時です。僕も仕方がない時はA320だってB737にだって乗ります。諦める潔さも大事です。
(*1) A320だけではなくA321やA319も同じです。A320ファミリーということでまとめました。
気を取り直して出発
いよいよプッシュバックを開始しました。隣にいるA380を見ると恨めしくて仕方がなかったですが、もうここまで来たらA330を楽しむしかないんです。A330は自分にとっては新しい機材であることには変わらないので、気分を変えていくことにしました。
中国南方航空のA330は予想以上に快適でした。ここで変更後の機材がA320とかだったら、キレてたろうな…。さすがに広州-北京という南北の大動脈でA320がA380の代わりとしてくることはないとは思いますけど…。
CZ3099便は広州の空に舞い上がりました。北京までは約3時間のフライトです。
写真ばかり撮ってるけどそれはアナタのレジャーか?
僕が写真ばかり撮っていたので、サービスに来たクルーが僕に聞いてきました。「さっきからアナタ写真ばかり撮ってるけど、それってアナタのレジャー?」と。僕「あー、そうなんです。僕、おたくのA380に乗りに来たんですけど、機材変更になっちゃって、もう凹みまくりなんですよー」と。すぐに他のクルーが業務連絡で割って入ってきてそこで話が中断してしまったんですけど、何気ない会話をしてくれるのが嬉しいですよね。エコノミーではあまりない対応な気がします。エコノミークラスはとにかく忙しいですから会話なんかしているヒマはありません。クルーは総じてとてもフレンドリーに接してくれました。前日にB787に乗ったときにも感じましたが、中国の国内線であってもビジネスクラスであれば基本的にワールドスタンダードなサービスが受けられることがわかりました。
機内食のおススメも聞いてみるもんだな
クルーがミール―のオーダーを取りに来ました。主菜は4つの中からオーダーできます。さながら長距離国際線のようです。前日の武漢-広州では1種類のみで選択の余地はありませんでしたが、3時間超えのフライトとなると、選択肢が生まれるわけです。全種類載せているかは別の問題ではありますけれど。
しかし問題が…。漢字でも英語でも意味が分からないんです。本当にわからない。ヤバいくらい分からなかったです。例えて言うならば外国人が日本のメニューを見たときの感じでしょう。たとえ英語が併記されていても全然わからないことが想定されます。馴染みのない食材名と馴染みのない調理法。英語が読めても意味不明だろうなぁと。それと同じです。感じが読めてもイマイチ意味がつかめないんです。
僕は思い切ってクルーに「全然わからないんですけど、どれがおススメですか?」と聞いてみました。たいていの場合「クルーのおススメ」=「余りモノ」なので、いつもなら絶対におススメは聞かないんですが、今回だけは本気で分からなかったので、仕方なく聞いちゃいました。
とりあえずスプライトで乾杯。中国語でスプライトは「雪碧」と書きます。なんだかとてもステキな名前です。
クルーのおススメは3番目のHot Pot Rice with Preserved Meatというヤツでした。「これはかなり美味しいよ」と教えてくれました。「ま、騙されたと思ってオーダーしてみるか」と僕は、「OK、じゃあこれにします」と答えました。
ホット・ポット・ライス激ウマ
それで出てきたのはこちら。
日本でいうところの「丼もの」でした。Hot Pot Riceという名前からも「きっと丼ものなんだろうなぁ」と思ってました。予想通りだったと言えば予想通りです。
恐る恐る一口食べてみます。うん、これは美味しい!アタリでした。タレは甘辛、そして肉は固いですが歯ごたえがあってむしろ良いです。しかも中までタレが染み入っていてご飯も美味しいです。僕は心の中でガッツポーズを浮かべていました。実は余りモノだったのかも知れないですが、クルーのおススメも侮れないと思いました。
ライフラットを超えたフルフラット
食事が終わると少しまったりとした空気が流れます。少し横になりましょうかね。
隣の人がトイレに立った瞬間にベッドをフラットにして写真を撮ります。2列並びの座席の場合、隣がいるといないのとでは快適性に大きな違いが生じます。いなけりゃ天国、いれば地獄、とまでは行かないものの、いる場合の行動の制限は半端ないです。トイレに立つのが億劫になり、写真撮影についてもとてもやりにくくなります。
B787のビジネスクラスシートと全く同じに見えます。若干の傾斜がついているようにも見えます。飛行機は巡航時、1~2度の頭上げの状態で飛行していますので、完全に180度ではなくても、フラット感は得られます。仮に178度のリクラインにグでも2度の頭上げで飛んでいればフラットだと感じます。A330の座席は確実に「ライフラット(斜め180度)」ではなく、「フルフラット」と言えます。斜めになっている感じは全くしませんでした。
足元も前の座席の下に入り込むライフラットの特徴はないです。なので足元も広々です。このレベルの2-2-2配置であれば、カップルや友人同士で旅行する際にも快適ですね。スタッガードやヘリンボーンなどのいわゆるソロタイプの座席はプライベート感が強すぎて、2人以上での旅行には向かないんです。
一方で2席並びの座席配置では未だライフラットが残っており、フルフラットが主流となったビジネスクラスにおいては、やや時代遅れ感があります。快適性もフルフラットよりは落ちます。そこでこのような2席並びのフルフラットが出てくると、2人以上のビジネスクラス旅行の快適性が格段に上がるわけです。
ビジネスクラスはビジネスマンのためのものじゃない。家族旅行にだって使います。その点において中国南方航空のA330、そして前日に乗ったB787は優れています。家族で長距離路線に乗るのならば、こういう2席並びのビジネスクラスを選びたいです。スタッガードやヘリンボーンじゃ子供の面倒をまともに見られませんし、ひとりで座りたくないと泣かれたら困ります。いやー、うちにも小さなヤツがいるんですよ。ヘリンボーンなんかに乗せたら嫌がるだろうなぁと思います。
B787の広い窓。じゃなくてA330の普通の窓。僕はこうやって寝ころびながら空を眺めるのが好きなんですよね。
広州から北京まではひたすら北上します。中国南部の中心、広州から約3時間で中国北部の首都北京に到着します。中国大陸は広いですが、アメリカほどではなく、大都市間の移動だけで考えれば、大体3時間も飛べばどこの都市にだって着ける感じです。例えば上海―北京は2時間程度のフライトです。
この旅行は5月に行ったんですが、広州は香港とほぼ同じ緯度のため、亜熱帯の気候です。何となく雲が夏っぽかったのはそのせいですね。
巡航中の機内。3時間あると随分と時間的に余裕があります。前日のB787は1時間半のフライトでした。ビジネスクラスで寛ぐには時間が短すぎました。その点この路線はゆったりとしていました。どうせならこちらでB787に乗りたかった…。
降下しはじめると分厚い雲。雲を抜けると雨が降っていました。
雨で煙る北京首都国際空港に滑り込みます。
結構な雨の中をスポットまでタキシーします。さすがに大空港とあって着陸してからスポットまで長かったです。
そして到着。これに乗ってきたわけですね。本当はA380に乗りたかったですが、ま、それは次回のチャンスを狙うとして、ここまで来たのならば自分の身に起こった運命を受け入れましょう。中国南方航空のA330、よかったです。国内線でこのレベルのシートはあり得ません。実にお得です。国際線機材に17,500マイル(片道)という超割安料金で乗れちゃうんですから。そんなことが出来るのが中国国内線の魅力です。中国の魅力にハマってしまいました。
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