コーヒーがブラック事件
先日お送りしたJALの777ビジネスクラス搭乗記ですが、フライト中感動するJALのサービスに出会いましたので別記事にしてお送りします。食事が終わり、慌ただしくコーヒーや紅茶が振る舞われまして、僕はコーヒーをオーダーしたんですが、「お砂糖とミルクはどうされますか?」と言われた時、「両方お願いします。あ、お砂糖は多めでお願いします。」と言いました。
しかーし!
CAさんはコーヒーを注いだままブラックの状態でテーブルに置いて行ってしまいました。
後から来てくれるんだよね?
すぐ戻って来るよね?
とその時は思いましたが、一向に来てくれません。そして最前列まで行ったところでカーテンの向こうに消えて行ってしまいました。
コーヒー、ブラックのイメージ画像。(ショックのあまり機内で写真を撮り忘れまして、羽田のANAラウンジで撮りました。)
以下心の声です。
げ!!!
マジか?忘れた?
砂糖欲しいんだけど…
僕、ブラックが苦手なんですよ。お砂糖なしじゃ飲めないんです。我慢して飲むかな、と思ったんですが、何となく釈然としないので、コールボタンを押しました。
ソウル線などの短距離路線でCAさんをコールするのって嫌なんですよね。忙しいのが目に見えてわかるからです。「忙しい時に何だよー!」って思って思われるのが必至だからです。でも、ブラックじゃ嫌だしなーと思って勇気を出して呼びました。
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クレーマーにはなるまい
ということで、来てくれたCAさんに対して叱責の嵐。なぁネェチャン、砂糖いるっていうたやろー。聞いてへんったんか?なぁ?ワシ、お砂糖もミルクもいるゆうたやんか。なんで忘れんの?
以前、機内での不満を書いたらえらくクレーマー扱いをされたんで、まぁきっと僕は世間様からそういう風に見られてるんだろうなぁと思って、もう言っちゃいました。
というのはウソです(笑)。
ちゃんと丁寧に言いましたよ。リッツカールトンじゃないですが、紳士淑女をもてなす私たちも紳士淑女であるわけなので、ちょっとしたことでいちいち怒っていたらダメなんです。
あのー、お砂糖とミルクを頂けませんか?さっき一応言ったつもりだったんですけれども…。
ってな感じです。そしたらチーフパーサーさんがミルクと砂糖を持って来てくれまして、
先ほどは大変申し訳ございませんでした。
と深々と頭を下げてくれました。そして、これでもかと言うくらいたくさんの砂糖を持って来てくれまして…。「そ、そ、そんなに…」と言ってしまうほど。でも、そうやって笑っちゃうくらいの加減がいいんですよね、ある程度年齢の行ったチーパーくらいの格になると、大袈裟過ぎるくらいの対応が面白くていいんです。
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得意の座席トーク
そこでいつものトーク開始。これ、CAさんにとっては迷惑なんだろうなぁとは思ってるんですけど、毎回やってしてしまうんですよね。でもそこがビジネスクラス。ちゃんと会話が弾むからすごいです。国内線のピチピチCAさんじゃ文字通り話になりませんが、国際線チーフパーサーとなるとかなりの会話スキルを持っていることに気付かされます。ソウル線でこのヘリンボーンってすごいですね。毎便これ(ヘリンボーン)なんですか?
最近はほとんどこちらのタイプが入っていますね。
僕、いつもANAに乗っていまして、今日はワケあってJALなんですが、JALの方がいいですねぇ。この前乗ったANAの金浦線は前向きの2-2-2のシートで…ちょっと、、、。
さようでございますかー。
ペラペラペラペラ…
そしたらANAのサービスの話になりまして、「いつもANAに乗っている目線でJALのこのシートはどうなのか?」とかいう逆質問をされました。「ヘリンボーンは狭いという客もいる」とか、「真っ直ぐ前を向かないので落ち着かない」とか、CAさん曰く、そういう意見も一部のお客さんから出ているんだそうです。
僕も率直な意見が言いたいと思ったので自分の思うことを言いました。「スタッガードは確かに広いかも知れないが、通路側と窓側の快適度が違う。その点、ヘリンボーンはどこに座っても快適度が同じだから選ぶ座席による不公平感がない」と。
別にJALをわざとらしく褒めているわけじゃないです。個人的にはヘリンボーンは好きなので、悪く言う必要がなかったんですよね。もちろんスタッガードも好きですけど、通路側しか空いていないとちょっと嫌だなぁと思います。
という率直な意見を言ったつもりなんですが、あんまりピンときていませんでした。CAさんってあえてプライベートでも他社には乗らないでしょうから、僕の言いたいことが伝わっていかったかも知れませんね(笑)。
という結構突っ込んだ話をしました。なかなか普段、ビジネスクラスの座席の話を真剣にすることがないので、僕としてはCAさんを相手に真剣に自分の意見を言えて満足したのを覚えています。
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そんなサプライズありですか?
と、一件落着して冷めたコーヒーもちゃんと下げてもらいました。そして新しいアチチチのコーヒーに砂糖とミルクをたくさん入れて飲みました。そしてベッドを倒して寝ているところに不意打ちが…。「お休み中のところ大変申し訳ございません。先ほどは失礼致しました。」
とこんなプレゼントとお手紙をくれたんです。
これは予想外!
ヘリンボーンとスタッガードの違いについて熱く語ったことでなんだか満足気な気分に浸っているところにさらなるスペシャルな驚きが襲い掛かってきたわけです。
あれこれ話してみるもんだなぁ
と思いました。さすがにその場では開けられなかったので、羽田のラウンジに着いてから開けました。
そしたら中身はポーチ(カバンに付けるヤツ)、おつまみ。A350のモデル、納豆のおつまみが入っていました。なかなか充実した内容で大満足。特にA350のモデルはこのときまだ就航前とあって「かなりモノをもらったな」という印象でした。あと、納豆が美味しいです。ANAにはないスナックはとても魅力的なんですよ。
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たまにはJALに乗ってみる
今回、僕は初めてJALの国際線ビジネスクラスに乗ったわけですけども、国内エアラインとは言えANAとは違う雰囲気が味わえて新鮮でした。まずシートが違いますので機内に入った瞬間からワクワク。サービスも何となく雰囲気が違って、最近では JALの方が感じがいいことが多いです。もちろん人によると思うんですが、同じ国内エアラインでもこんなにも違うのかと驚くことも多いです。
もうひとつ、「いつもANAに乗ってまして」というフレーズがすごく効きます。この一言で、CAさんの対応がかなり良くなっているのかも知れないんじゃないかと思うほど。いつもANAに乗っている客には、JALの良さを知ってもらおうと必死になってくれる、そんな気がしています。
もちろん悪用してはいけませんが、要はいかにたくさんコミュニケーションをするかというところがポイントなわけで、良いサービスを受けたかったら、さりげなく競合と比べ、その会社のいいところを素直に言うこと。そんな会話が自然にできれば、きっと満足のいくフライトになると思います。
ほんの小さなこと、今回は単に「砂糖をもらえなかったこと」でしたが、それをきっかけに会話を弾ませるとこんなすごいことが起こると驚いた初めてのJAL国際線でした。
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