ANAのマイルで中国国内線が取れないエラー
先日、ANAの特典航空券を利用して中国への旅行を計画しようとしたところ、エラーが発生して予約が完了しないという事象に出くわしました。僕が取ろうと思ったのはこんな旅程です。
簡単に書くと、
1.名古屋(中部)=北京 (CA)
2.深セン=北京 (CA)
3.北京=東京(羽田) (NH)
(北京=深センは別手段で発券) ←↑この旅程、目的が謎でしょ(笑)。
※NH:ANA(全日本空輸)
※CA:エアチャイナ(中国国際航空)
となります。
たった3区間の短い旅程なのに取ろうとすると、
こんなメッセージが出るんですよ。
何度やってもこの画面が出るだけだったので、画面の言う通りにANAに電話をしてみました。予約デスクでは取れると思いきや、WEB予約と同じ状態で取れませんでした。オペレーターのお姉さんはこう言います。
「取れないのは、2区間目の便(深セン=北京)が原因です。表示上、空席があるように見えるのですが、予約をしようとすると空席待ちとなってしまいます。エアチャイナ側で予約がブロックされているのか、どうしてもそのような状況となってしまうため、ご予約して頂くことができません。」
僕は「困りましたねー」と数秒考えてみたのですが、それ以上突っ込んでも取れないものは取れないのでひとまず電話を切りました。
旅程を変えることで問題解決
そこで僕は必殺技のTwitterでつぶやきます。と。するとすかさず返信をくれた親切な方がいました。「名古屋発を羽田発にしたら取れた経験がある」というのです。僕は半信半疑でしたが、言われるがままに上記の旅程の1区間目を「名古屋=北京」から「羽田=北京」に変更してみました。
そしたら本当に取れたのです。
旅程を変えるだけでエラーが解消してしまうんですね。全く理解不能でしたが、事実は事実ですので、「そういうものか」と納得するしかありませんでした。
取れない組み合わせを探す実験
少しこのエラーが気になったので、色々と調べてみました。今回エラーが発生した旅程を一般化して考えると、次のようになります。1.日本-中国
2.中国国内線(CA)
3.中国-日本
そこで早速実験してみました。問題は1区間目だと思われますので、1区間目をあれこれ変えて、取れる組み合わせと取れない組み合わせを探しました。
まずは取れない組み合わせを示します。
【取れない組み合わせ】
A.中部=北京 (CA) (問題の根源)
B.福岡=北京 (CA)
※CA:エアチャイナ(中国国際航空)
(本当はエアチャイナの「羽田=北京」や「関空=北京」を試したかったのですが、特典航空券の予約でエアチャイナ便が出てこないので上記の2つのみとなってしまいました。)
一方で取れる組み合わせもたくさん見つかりました。
【取れる組み合わせ】
C.羽田=北京 (NH)
D.関西=北京 (NH)
E.関西=羽田=北京 (NH/NH)
F.関西=北京 (ZH)(深圳航空)
G.関西=大連=北京 (NH/CA)
H.中部=上海 (CA)
これを見る限り、関空に変えてもOKでしたし、名古屋=上海に変えてもOKでした。つまり出発空港は関係なさそうです。
また、最初は「日本から中国へ飛ぶエアラインがANAであれば取れるのかな?」と思いましたが、Fのような深圳航空で飛ぶケースでも、問題なく予約ができましたので、日本を出発するエアラインがANAである必要もなさそうです。
色々なパターンが考えられますので、全てのケースを考えることは不可能ですが、ここまでの調査で言えることは、
少なくとも「エアチャイナ(日本→中国)、エアチャイナ(国内線)の組み合わせ」がダメと言うことですね。
同じような症状でお困りの方は、「エアチャイナと違うエアラインで中国まで飛ぶ」ということを試してみると解消するかと思います。(もちろん全てのケースを試したわけではありませんので保証はしません。)
ビジネスがファースト扱いになる
まだまだあります、困った事象が。中国の国内線にもクラス分けがあります。しかし基本的にエコノミークラスとファーストクラスしか出てこないんですよ。国際線ではビジネスクラスとして使用している座席が、中国の国内線になった瞬間にファーストクラスになってしまうんです。
↑多分このレベルのシートでも、ファーストクラス扱いですよ…。信じられますか???
ちなみにANAのマイレージチャートですが、そもそもアジア1のゾーンにはファーストクラスの設定がありません。ファーストクラスが設定されている便が(滅多に)存在しないからです。しかし最後の画面になると必要なマイル数が計算されます。なんとファーストクラスを組み込むだけで56,000マイル(ハイシーズン)になるんです。ビジネスクラス以下の場合は43,000マイル(ハイシーズン)。それが中国国内線では同じグレードの座席なのにファーストクラスしか選べないおかげで、必要マイル数が13,000マイルもアップしてしまうのです。
ビジネス扱いの便も出てくる
ここで、本当にエコノミークラスかファーストクラスしか選べないのか?と思いきや、これを見て下さい。れっきとした中国国内線のはずなのに、稀にビジネスクラスが出てくる場合があります。このようにビジネスクラスが選べると全体のマイル数は43,000マイル(ハイシーズン)で済みます。
この気まぐれ感、勘弁してよー。
と思います。僕はエアチャイナの747-8に中国の国内線で乗りたいんですが、エコノミークラスしか出てこない747-8の便もあるし、エコノミークラスとファーストクラスの両方が出てくる747-8の便もあるしで、結局迷ってしまって取れずにいます。
毎日機材が変わる路線
まだまだあります。これはマイルとは関係がありませんが、747-8に乗ろうと思ってどこの路線で飛んでいるか検索をすると、こういうパターンをよく発見します。同じ便なのにA321、B77W、B738、B748、B789と日替わりで5機種が飛んでいるんですよ。
上海(虹橋)=北京はこのパターンが多いですね。こんな不定期で飛ばれたら、747-8を狙って乗りに行くことなんてできませんよね。予約段階で747-8でも、乗りに行ったら別の機材がアサインされる可能性があるわけですから。
そんなの怖過ぎます。
まだまだ謎だらけの中国国内線
はい、ここまで4つ、中国国内線の「変な事象」を解説しましたけれども、恐らくまだまだ知らない「中国四千年の不思議」がありそうです。いやー、中国の国内線って機種限定で乗りたい人にとって手ごわい国ですね。
セントレアからエアチャイナで飛ぼうと思ったら取れず、ビジネスクラス以上に乗りたかったらファーストクラスで取らざるを得ず、しかしたまにビジネスクラスが出てくるので、それを狙いたくもなるし、挙句の果てには毎日機種が決まらない。なんて無茶苦茶リスキーじゃないですか!
しかしそんな謎だらけの中国を制覇すべく、僕は再び中国に向かうのです。
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