往復とも非常口席を指定
セントレア(中部国際空港)の第2ターミナル(LCCターミナル)開港と合わせて日帰りで新千歳空港に行ってきました。使用したのはエアアジアジャパン。唯一セントレアをベースとするLCCです。LCCの最大の難点は座席間隔が狭いこと。ANAやJALなどの国内線普通席のシートピッチ(前後の座席間隔)は31インチ、LCCのシートピッチは29インチですので、LCCの方が2インチ、つまり5㎝シートピッチが短いことになります。この5㎝が快適度に大きく影響してくるわけです。(1インチ=2.5㎝)
というわけでシートピッチが広い席を指定するのがLCCを利用する際のコツと言うことになります。そのシートピッチが広い席というのは最前列席と非常口席に当たります。機材がA320、737-800の場合は最前方列は1列、非常口は2列ありますので、その3列のどこかを取ればよいんです。
というわけで、往路の名古屋(中部)=新千歳では12F(右窓側)を指定。復路の新千歳=名古屋(中部)は12A(左窓側)を指定しました。
これで往復とも快適に過ごせること間違いなしです。
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国内線では1,000円弱が相場
ANAやJALなどのフルサービスキャリアでは非常口席でも通常の席でも座席指定料金は掛かりませんが、LCCでは座席の特性によって指定料金が変わります。シートピッチが広い席は座席指定料金も高いです。ちなみに最前列と非常口では料金が異なることが多く、通常は非常口席の方が安いです。非常口席の指定料金を日本国内のLCCで比較してみましょう。「国内線の料金/国際線の料金」です。
- エアアジアジャパン:900円/2,050円
- ピーチ:790円/1,200円
- ジェットスタージャパン:約1,000円/約2,000円
- スプリングジャパン:800円/1,200円
相場は国内線が1,000円弱、国際線が最大2,000円程度となっています。これを安いと見るかは個人差がありますが僕は快適度を取るなら安いと思います。
そもそもLCCでは席がどこであろうとも、座席指定をするためには料金が必要です。例えば今回乗ったエアアジアジャパンでは最も安い座席指定料金でも400円ですので、それプラス500円と考えれば900円の座席指定料金は安く感じられますね。
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非常口席のデメリットとは
座席指定料金が意外に安い上に快適というバラ色のような非常口席なんですが、いくつかデメリットがあります。先日乗ったエアアジアジャパンで考えてみましょう。子供は座れない
まず、非常口席には15歳未満の子供は座れません。何故なら緊急時に援助が必要になるからです。子供と一緒に旅行に行く際には非常口席には座れないんですよ。子供と乗る際には狭いシートで我慢です。また、大人でも妊娠中の方は座れませんのでご注意下さい。自動チェックイン機が使えない
先日、ちょっと困ったのが自動チェックイン機でチェックインをしようとした際に出たメッセージ。これです。エアアジアジャパンの場合、非常口席は自動チェックイン機でチェックインできないんです。ちょっと面倒ですね。本来ならば自動チェックイン機でササッとチェックインを行って、気楽になりたいんですが、カウンターでしかチェックインが出来ませんので、空港に早く着いた場合も出発2時間前まで待たないといけないんです。
新千歳空港では出発2時間前までカウンターがオープンしないため、ここで待つ必要がありました。
準備中のカウンター。2時間10分前に来たんですが、時間キッカリまで待たされました。
そして自動チェックイン機を利用する際には荷物の重量は計られないのですが、カウンターでチェックインすると荷物の重さを計られます。機内持ち込みできる荷物は7kgまで。誤魔化す必要はないので、ちゃんと首に掛けていたカメラまで載せましたが、ここで7kgを超えてしまうと厄介なことになりそうです。
ちなみにセントレアの第2ターミナルでは重量は計られませんでした。一方、8月に乗ったピーチでは自動チェックイン機からの出口に秤が置いてあり、全員、機内持ち込み手荷物の重さを計られました。
というように、実際のところ、
7kgルールはテキトー
です。
ただし計られた時に備えて、7kgのルールはちゃんと守った方が良さそうです。
フルサービスキャリアでは制限がないので、機内持ち込み手荷物の重量が何kgでも安全上何の問題もないんですけどね。でも万が一のトラブルに備えて手荷物は7kg以内に抑えましょう。
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体調を聞かれる
これはデメリットかどうかはわかりませんが、エアアジアジャパンでは非常口席に座る人にちゃんと体調を聞いています。セントレアでも新千歳でも聞かれました。「本日体調はよろしいですか?ご病気とかされていないですか?」と。すごい厳しいですね。安全に最大限配慮していると言えばしているので、これは良いことだと思います。しかし、ちょっと体調が悪いとき、正直にゲロしちゃうと、座席を変えられてしまうことにもなりかねませんのでご注意下さい。しかもこの紙をちゃんと読まされます。チェックインする前に「こちらをお読みください」と見せられ、「はい」と言いつつも適当に流していたら、「読まれましたでしょうか?」と念を押されました。一瞬怯んでしまいましたが、エアアジアジャパンでは非常口座席に座ると言うことはそれなりの覚悟が必要なのです。
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優先搭乗ができるのはデカい
これ、エアアジアジャパンに乗って感じた大きなメリットです。ピーチの非常口に座ったときはなかったので、国内LCCでもエアラインによって差があるサービスだと思われます。エアアジアでは、非常口席は優先搭乗が可能
特別な指定料金を払っているという理由と、上の荷物棚が埋まらぬうちに非常口席の乗客を乗せてしまわないと、非常口席の下には荷物を置けないからという2つの理由があると思われます。
上級会員という概念がないLCCで優先搭乗できるのは驚きでした。普通の席に比べてプラス500円しか払っていないのに、優先搭乗できるなんてある意味すごいです。
僕、ANAではSFCですので、優先搭乗ができることが当たり前になっています。と考えると、非常口席に座れば、飲み物が出ないこと以外はフルサービスキャリアと全く変わらないことになるんですよ。安い時には5,000~6,000円で乗れる中部=新千歳線ですので、もうANAに乗る理由がないとも言えます。
国内線では人気薄か?
機内に入ると非常口座席には赤いカバーが掛けられておりすぐにどこかわかります。この通り、シートピッチは広いです。34インチ?35インチ?それくらいあるかと思います。通常の座席よりも10cm以上広いことになります。これで900円。普通の席にプラス500円で座れるのは格安と言うしかありません。
しかもこの非常口席、特に国内線では人気がないようなんです。皆さん座席指定料金が高いことを敬遠するんでしょうかね?ある程度長い時間飛ぶ国際線だとむしろ人気が出ると思いますが、名古屋=札幌くらいの時間だと、皆さん900円を払う価値はないと判断するんでしょう。勝手な想像ですが、往復とも事前座席指定では僕ともう1人くらいしか指定している人がいなかったので、恐らく人気がないものと思われます。
往路は僕の指定した12列目は誰も来ず、1列丸ごと僕のもの。一方、復路では事前座席指定の状況からは誰も来ない予定でしたが、便自体がほぼ満席と言うこともあり、隣の2席とも埋まりました。恐らく事前座席として取った人ではなく、当日空港で非常口席を指定した人じゃないかと思います。非常口席しか空いていない場合に、料金なしで座れるのかどうかは知りませんが、非常口席とは最後の最後に埋まる座席なんだと思います。
まとめ
はい、今回はかなり丁寧?にエアアジアジャパンの非常口席について解説してきたわけですけれども、それなりのデメリットはあるものの圧倒的にメリットの方が大きいですよね。- 指定料金が安い
- 優先搭乗できる
- (国内線では)最後まで空席のまま
特に3番目はデカいです。隣が来なければなおさら快適度が上がる非常口席ですので、一列丸ごと確保できたときには「900円でこれですか!」という絶叫モンの嬉しさがこみあげてくるわけです。
非常口席はフルサービスキャリアでは真っ先に埋まる席なんですが、LCCでは料金が掛かることもあって、フルサービスキャリアとは全く違う傾向が見られます。これは勉強になりましたね。
いつもANAに乗っている僕ですが、非常口席ならエアアジアでも全然OK。快適度は全く変わりませんでした。
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