マリンドエアってフルサービスキャリアなの?
香港にいます。これからマリンドエアに乗ってクアラルンプールに向かいます。僕がマリンドエアに飛びついたのは、香港-クアラルンプールのビジネスクラスが2万円だったからです。香港からクアラルンプールまでは3時間くらい。普通にLCCの狭いエコノミークラスでも2万円くらいしそうな路線ですから驚きの価格です。
さすがに2万円という運賃はタイミングが良くないと出てこないものなのかも知れませんが、それでも事実その値段でクアラルンプールまで飛べちゃうんですから凄いですよね。
マリンドエアは一部ではLCCだとする向きもあり、確かに直感的にLCCな感じもします。インドネシアのライオンエアの子会社で737を飛ばしていて、機体塗装もLCCっぽいとなれば、やっぱりLCCですよね。
なのでカウンターのオニイサンに聞いてみたんです。「マリンドエアってLCCですか?フルサービスキャリアですか?」と。そしたら「フルサービスキャリアです」と言われました。
オニイサンがどういう定義で言っているかはわかりませんが、マリンドエアのHPを見てもLCCだという記述はないですし、手荷物を預ける手数料は不要です。機内食だって出ます。ただマイレージがなかったりする点はLCCなのかな?とも思いますけど、やはりサービスの内容的にはLCCではあり得ないものがたくさんあります。
ということでこのブログでマリンドエアはれっきとしたフルサービスキャリアということにしておきますね。(前からそう言うことにしてますし。)
チェックインからかなり好印象
マリンドエアの香港でのチェックインカウンターはターミナル2です。もちろんビジネスクラスのチェックインカウンターも用意されていて、素晴らしいサービスが受けられます。
僕がチェックインをしたとき、このビジネスクラスのチェックインカウンターではエコノミークラスのお客さんがチェックインをしようとしていました。そこへ僕が来ると、「ヘイ、ユーはビジネスクラスパッセンジャーかい?」と大きな声で聞かれ、「イエ―ス」と右手に持ったパスポートを振り上げると、今まさにチェックインをしようとしていたエコノミークラスの乗客に「ごめん、こっち優先なんだ」と言って、別のカウンターに移ってもらっていました。
すぐにビジネスクラスレーン僕に気付いて優先してくれるところ、なかなかのもんです。最近よく乗る中国のエアラインでは経験したことのないホスピタリティですね。マリンドエア、この時点ですごく好印象です。
端の端の202番ゲート
マリンドエアの出発するゲートは202番。端の端でした。端の端は展望デッキと銘打ってこんな風に外に出られるようになっていています。
ここ、死ぬほどタバコ臭いんです。この小さな展望デッキでみんなタバコを吸うからです。その空気が室内に流れ込んできて202番ゲート付近はすごいタバコの匂いがするんですよ。僕はタバコを吸わないのでかなりイラっときてました。
マリンドエアの2レターはOD。OD606便で「吉隆坡(クアラルンプール)」を目指します。
マリンドエアって書いてありますけど、何だか尾翼にはインドネシアのバティック模様。
そうなんです。マリンドエアは近々、バティックエア・マレーシア(Batik Air Malaysia)と改名するみたいなんです。それでこの塗装になっているんですね。
これはインドネシアのバティックエアの塗装とほぼ同じなんですよ。バティックエアもマリンドエアと同じく、ライオンエアの子会社です。なので、同じライオンエアの傘下エアラインとしてブランド名を統一するみたいなんです。
早々と搭乗口に到着。
搭乗券に書かれている搭乗時刻はアテにならないので、とにかく一番に乗り込みたいときは、搭乗券に書かれている時間よりも早くゲートに向かうのが鉄則です。乗客数の少ない737だからと言って遅くてもいいだろうと思うと失敗したりします。
ちなみにこの便では搭乗券に書かれている時間よりもかなり遅れて搭乗開始になったんですけどね(泣)。
随分とここで待ちました。
ピカピカのキャビンに感動した
見事に一番に搭乗できました。一眼レフを肩にかけ、ついでにコンデジを首から下げて搭乗するわけですが、最初入るとビックリされます。「機内撮らせて下さい」って一応CAさんには声を掛けるんですけど、あまりに真剣に撮っているので、「何この人?」的な視線を向けられちゃうんですよ。ちょっと痛い感じです。これがマリンドエア(バティックエア)のビジネスクラス。すごいでしょー。ピカピカのキャビンです。ビジネスクラスは3列の計12席あります。ベージュの皮張りがお洒落ですね。
広角レンズを使用しているので実際よりも広く写っていることはご了承を。
乗る前は「機内はダサいんだろーなぁ」と思っていましたが意表を突いてきましたね。想像していたよりも100倍くらいセンスが良かったです。
シートピッチはナローボディの標準的なビジネスクラスのピッチです。これくらいあれば十分快適に過ごせます。
エコノミーも全席モニタ完備だ!
エコノミークラスの紹介もしておきましょう。いやはや、エコノミークラスもピカピカで気持ちがいいです。グレーに赤のふちどりも綺麗ですね。
最前列は当たりですね。広いです。
マリンドエアのシートピッチは広いです。LCC仕様ではなくフルサービスキャリア仕様です。
これは飛行中に後ろから撮ったもの。エコノミークラスは8割程度の搭乗率でした。
そして個人用モニタが標準完備。これでLCCだったらちょっとおかしいです。
しかもモニタが大きいですよね。
至福のビジネスクラス
機内に乗り込んだとき、かなり痛い視線を浴びせられましたが。ちゃんとサービスしてくれる時はクルーのお姉さんは皆笑顔でした。ウェルカムドリンクはオレンジ。若干薄い感じがしました。ビジネスクラスのウエルカムドリンクのオレンジって比較的濃厚な感じですよね。でもこのオレンジジュースは「果汁30%」的な若干質の低いものでした。
アメニティはバティックエアのロゴ入りで、スリッパ、アイマスク、歯ブラシが入っています。これだけあれば十分です。日本人にはスリッパが大変助かります。
マリンドエアのキャビンに興奮して、気持ちがまだ高ぶっているうちに離陸しました。香港の空港の周りって島があって、しかも起伏に富んだ地形なので、勝手に秘境のリゾート感を感じてしまいます。
リクライニングレバーは手動式。ナローボディのビジネスクラスで電動式はあまり多くありません。でも手動式の方が応答性が良いので、すぐに倒せたり戻せたりできます。個人的にはこちら方が好きです。
リクライニングさせてみました。さほど倒れませんので、腰痛持ちの僕には変なところに力が入って実は辛い姿勢になります。最近はビジネスクラスでもフルフラットじゃないと楽に過ごせなくなりました(泣)。
ビジネスクラスのモニタは下から引っ張り出す方式です。隣がいなかったので、隣のモニタを使っていました。
もちろんちゃんとした食事も出ます
お待ちかね機内食の時間。15時15分発ですので、お昼ご飯なのか晩ご飯なのか難しいところです。まずはドリンクのオーダーなんですけが、「スペシャルドリンクはないですか?」と聞くと、「ワインならありますけど…。」と。まぁさすがにドリンクは充実してないですよね。いつも通りスプライトをオーダーしました。
これがビジネスクラス機内食の第一弾。結構豪華です。これで前菜ですからね。これにもう一品加わります。
メインは4つからのチョイスとなっており迷ってしまいます。メニューのリーフレットはなく、全て口頭で伝えられるので、何があるのかイマイチわかりませんでした。2回聞いたんですが、「※★△■☆▼…」って感じでよくわからないんです。
僕が認識できたのは「マカロニベジタリアン」、「チキンサテ・フライドライス」のみ。なるべく僕はその国の料理をオーダーすることにしているので、ここは「チキンサテ・フライドライス」にしてみました。マレーシアもインドネシアもサテは超有名な料理ですから。
チキンサテ・フライドライスですが、なんだか真ん中がそぼろみたいになってますよね。最初「もしかしてサテを砕いたやつか?」と思ったんですが、この下に串に刺さったサテが隠れているんです。そぼろみたいに見えるのはサテのソースです。辛い中にも甘みがある本場のサテでして、これはかなり美味しかったです。
2万円のビジネスクラスでもここまでの料理が出てくれば大したもんですよね。
いやーマリンドエア、侮れませんね。
後から後方のギャレイにお邪魔したときにエコノミークラスのミールを見せてもらいました。エコノミーでもこのレベルの機内食が出ます。
確か無料って言っていたはずです。これだけのご飯が出るのならフルサービスキャリアで間違いないですよね?
おおっ、大河!メコン川じゃないですか?こういう美しい景色って感動しちゃいます。
すかさず地図で確かめます。その通り、ベトナム南部へ流れ出るメコン川でした。でもこんな分かれちゃてどれがメコン川なんでしょうね。
CAさんの写真を撮るというミッション
やっぱりブログとか書くときってCAさんの写真とかが載っていた方が見栄えがするじゃないですか。「あーこんな制服なんだー」っていう紹介にもなりますし。でも自分から声を掛けるのって恥ずかしい。ましてや「写真撮らせて下さ~い」なんてちょっと自分からは言いにくいですよね。苦手なんです僕。でも今回はクルーの皆さん、とてもフレンドリーだったので何だか調子に乗って写真たくさん撮らせてもらいました。
「エコノミークラスのキャビンに行ってもいい?」と自席で声を掛けて、一番後ろまで行ってCAさんに「ねぇねぇ、エコノミークラスでもご飯って出るんですか?」と聞いたことから急展開!
4人並んで写真を撮らせてもらいました。「ブログやってまして、それで写真ばっかり撮ってるんですよ」と。「CAさんの制服とかも紹介したいから」と言って撮らせてもらいました。
それで、前にも一人綺麗なお姉さんがいたので今度は前で!。ビジネスクラスの専属はこのお二人でしたね。ブログのURL教えてあげたけど、見てくれたのかなぁ?「オール日本語だから」って言ったら、「えーっ!うそー!」みたいな反応されましたけど、だって僕、日本人ですから、そりゃ母国語でブログ書くでしょ。
マリンドの本拠地KLIAへ
楽しかった初めてのマリンドエアでの空の旅もあと少しでおしまいです。うまく特徴を言い表せないんですけど、パッと見ただけで「ここは日本じゃないな」って感じしますよね。土の色でしょうか?それも植物の生え方でしょうかね?
まさに熱帯雨林の森!といった感じ。みるみる森が近づいてくる感じ、たまりません。
無事、クアラルンプールKLIAに到着しました。
こちらがマリンドエアの純正塗装です。
こちらがバティックエアマレーシアへ遷移中の塗装。
「マリンドエアが出てきちゃったら、マレーシア航空の経営はホントにヤバいかもな」なんてこと思いますよねー。
ということで着いちゃったわけですが、CAさんに「手を振って~」って言ったら軽く無視られたんですけど、一応笑顔を見せてくれてさよならしました。
しかし説得力のないレジだな。
これだけフルサービスキャリアだ!って宣伝してんのにレジが「LCC」かよ。
やっぱりあえてマリンドのB737にこのレジが当たるように仕組んでいるとしたら、「やっぱりLCCなのかな?」なんて急に不安になったいますよね。いやはや、脚扉に「LCC」と書いてあるのはこの一機だけなんですけどね…。
皆さんにもマリンドエアに是非とも乗ってもらいたいです。予想以上に良かったです。ホントに良かったです。日本に定期就航してくれたら本当に嬉しいですよね。
しかも先日737maxが導入されましたので、そういう意味では今一番乗りたいエアラインです。マレーシアから近隣諸国へ渡航の際には、マリンドエアを強くおススメしますよ。
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