はじめての佐渡へ
今回は新潟港から佐渡の両津港へ向かうフェリーの様子をレポートします!僕にとっても初めての佐渡。そして初めてレポートする船旅。どんな旅になるのでしょう。さっそく始めましょう。新潟空港からタクシーを飛ばして16分で新潟港は佐渡汽船ターミナルに着きました。料金は2,750円、新潟空港のホームページには30~40分で3,000円と書いてあったので、意外と早く安く来られた感じです。
ターミナルは空港みたい。でもちょっと古い感じですね。
切符売り場は対面の販売窓口と自動券売機があります。僕は自動券売機で買いました。窓口でも自動券売機でもクレジットカードが使えて便利です。
これから僕は9時20分発の両津行きフェリーに乗ります。佐渡・両津までは2時間半の旅程。佐渡は意外と近いんです。両津までのルートはカーフェリーとジェットフォイルがあり、ジェットフォイルはわずか1時間5分で到着します。もちろんその分料金も高いですが…。
往路は一番安い2等にしました。2等の運賃は2,250円。かなり安いですね。飛行機メインで旅している僕にとっては、「えっそんなに安いの?」って感じでした。
料金表は以下の通りです。2等からスイートルームまで4グレードあります。
詳細は佐渡汽船のHPをご覧下さい。
9時前には改札が始まっていました。ただ改札が始まっても乗船はできません。改札を入ったところで待たされるだけですのでご注意下さい。乗船は9時5分くらいからでした。
ちなみに2等は自由席なので並ぶ必要がありますが、1等以上は指定席ですので、並ぶ必要はありません。皆が乗り込んで混雑のピークが過ぎたら乗り込むのがおススメです。
飛行機みたいにボーディングブリッジがあります。
船の後部。近くで見るとかなりデカい船ですね。この船は「ときわ丸」と言います。新潟=両津間のカーフェリーは「ときわ丸」と「おけさ丸」の2隻の船で運航しています。
何年ぶりだろう?船旅って
乗船するとこんなロビーが迎えてくれました。想像以上に豪華なフェリーです。人でごった返していますね。帰りにおけさ丸に乗りましたが、ときわ丸の方がロビーは新しい感じがしました。ときわ丸は最大1,500人乗りの客船だそうです。飛行機で言うと国内線仕様の777-300の3機分と言うことになります。
出向して落ち着いて人がいなくなったときに撮ってみました。何だか豪華客船の雰囲気があります。
ロビーの上から見るとこんな感じです。3階がロビーで5階まで吹き抜けになっています。(4階から撮影)
出航するとカモメがついてきます。皆がかっぱえびせんなどで餌付けするからです。このカモメたち、結局佐渡までくっついてきます。彼らにとっては食料をもらえる船なんです。
カモメが時々手すりにとまるんです。よく見ると結構怖い顔をしてます。
青空とカモメ。絵になります。
僕にとっては15年ぶりくらいの船旅。飛行機旅行とは違った趣きがあっていいと思いました。本当にゆったりのんびりした雰囲気なんですよ。保安検査はありませんし、シートベルトを付ける必要性もないです。そして電子機器の利用も自由です。
何て自由なんだ!
って思いました。
すれ違ったのは両津から新潟に戻るジェットフォイル。先にも書きましたが、これに乗ると1時間5分で新潟=佐渡間を行き来できます。
そんなわけで、2時間半の佐渡への船旅が始まりました。
1等、2等の船室をご紹介
それでは、1等、2等、それぞれの客室、その他の船内をご案内しましょう。入口になる船内案内板。3階が乗船口になっており、3階には2等室があります。4階には1等室と2等室があります。5階は1等、特等、スイートルームです。
船内配置図を見てみましょう。緑色が2等室。2等室はほとんどが座敷ですね。イス席は1つのゾーンしかありません。3階は2等のみ、4階は1等と2等があります。
こちらが2等のイス席です。あまり人がいないように感じますが、みんなペットボトルやハンカチなどで席を取っているため、実質満席なんです。席を取るだけ取って、デッキとかに行っているんだと思います。
お盆などの混雑期には座席の争奪戦は激しいですよ。
こちらは2等の座敷。こんな座敷が船の左右にあります。
同じく2等の座敷。座敷も競争率が高く、少し遅れて乗ると絶対に場所を取れませんので注意して下さい。
イベントホールと呼ばれる部屋も2等と同様の扱いになっており、ベンチはすぐに埋め尽くされていました。みんな小物で席を取ってしまって、空いている席はありません。3人掛けの真ん中とかは空いていますが、そんなところには座りたくありませんよね。
イベントホールは4階にもありますが、こちらも同じです。
1等室の4つあるうちの1つの部屋が1等イス席です。
2等の人は入っちゃダメと書いてありますが、たまたまドアが開いたのでしれ~っと入って撮りました。
こちらは1等座敷。何となくスケスケのガラスからご覧ください。布団が敷いてある様子がわかります。
こちらがデッキ。風が強くて夏はいいですけど、冬は相当寒いと思います。
3階から2階へ降りる階段。2階と1階が車置き場になっています。船内には直通のエスカレータがあります。到着30分くらい前になると、「車を乗せている人は車に行って下さい」という旨の放送が掛かります。
デッキにもイスがたくさんのところもあって結構人がいました。夏ならばずっとここにいてもいいですね。
しかし座るところがないんです。
2等の乗客は乗船時の争奪戦に敗れると座れる席がなくなるという運命が待っていますので本当に気を付けて下さい。
こちらが屋上デッキ。ベンチはありません。が、広いです。そしてとても見晴らしがいいです。
僕がやっと座れたのはオレンジと白のベンチ。ベンチは外なので埋まっているときと空いているときがあり、空いているときを狙って座ります。最初「ここに座って佐渡まで行くのかな?」と不安になりました。
結局、中に入って過ごしたんですが、混雑期は、下手をするとデッキのベンチいくらいしかまともに座るところがありません。
ちなみにですが、この船はカーフェリーとあって船の航路自体に350号線という名前が付けられています。新潟から直江津まで佐渡島内の本物の道路350号を通って繋がっています。とても面白いですね。
僕が居場所を見つけたのはここ。展望室というところです。ここはちょっとお洒落な部屋になっていて、木のベンチのような座席が置かれています。でもインテリアはお洒落なんですが、実際の光景は悲惨なもんです。
上の写真でも何となく雰囲気が伝わるかと思いますが、新聞紙を敷いて座っている人がいるんです。そして僕の背後には雑魚寝している人が3人もいたんです。
しかもその一人が大いびき。展望室なんて洒落た響きはいびきにかき消されて、ホームレスの部屋みたいなっていたことをあえて書いておきます。でもこの部屋しか座るところがありませんでした。
混雑期の2等室の厳しさを思い知りました。
2等の人が座るべき座席はここだ!
ここで僕からのご提案。座るべき座席を案内します。2等の料金を払った人は、イス席でもなく座敷でもなくここに座るべきです。(ときわ丸限定かも)ここは4階の窓側にある2人掛けのテーブル席です。
反対側にも同じ座席があります。船内でここが一番快適な気がします。眠りたい人には不向きですが、外も見えてテーブルもあって、最も快適な席だと思います。
あともう一つ。あまりお勧めしませんが5階の高級フロアの床というのも一つの手です。実はここに新聞紙を敷いて座っている人が5~6人いました。格好悪さを気にしないならば、5階は静かで落ち着けます。
5階は特等、スイートのフロアですがそちらのフロアはガラスドア越しに隔てられているので、一応パブリックエリア。なんとか許されるレベルじゃないでしょうか?
ちなみにキッズルームもあります。ここは狭いので乗船直後に中に占領してしまうくらいの気合いが必要なんじゃないかなと思います。
一番いいのは、約千円高い1等を取って座席だけを確保し、後は船内をフラフラするという方法です。2等に乗ると、座席の争奪戦に勝つために早く並ばないといけません。その時間が無駄です。2等で座席(または座敷)が取れればいいですが、取れなかったときのことを考えて千円で保険を掛けるんです。
ずっと座っているのはしんどいですし、ペットボトルや小物で座席を占領するのもなんとなく気が引けます。1等を取れば、その心理的プレッシャーから解放されますし、とにかくどこへ行っても帰るところがある安心感があります。
混雑期は千円を余計に払っても1等を取るのがいいと思います。
飲食も充実してる
続いて、船内でご飯を食べるところはあるのか?というテーマです。船内には何でも屋的なお店があります。
こちらがメニュー。カレー、ラーメン、うどん、そば、カツ丼、カキフライ、たこ焼き、フライドポテト、ソフトクリームなどなど。とりあえず「ありそうなもの」はあります。ときわバーガーってのが気になりましたが、食べていません。結構繁盛していたので、どれも美味しいんじゃないかな?と思います。
イートインコーナーもあり、20人くらいは入れるようになっています。
お弁当も充実。400円のカツサンドとか、500円台のお弁当とか、結構安く売っている印象でした。食べ物には一切困りませんね。佐渡に着く前にお腹いっぱいになりそうです。
お土産も売っています。
コンビニもありますので、何一つ不自由しません。船内で2~3日は軽く暮らせますね。
船酔いにはこれが効く!
さて、船旅に不安なのが、船酔いですよね。この船は揺れるのかということです。僕が乗ったときはとてもいい天気で風も弱く、波は穏やかでした。すごく個人的な印象ですと「全然揺れない」という感じでした。
でもそれなりに揺れます。窓のない通路を歩いていると、おっとっととなることもありました。揺れないと言っても船なので多少揺れます。周期の長い横揺れが継続的にある感じです。
乗り物酔いに強い僕は全く何ともありませんでしたが、本当に弱い人にはダメかも知れませんね。波の高い日は結構揺れると思います。
ということで、もし気持ち悪くなってしまったらこれ!
フリスクです。
酔い止めを飲むより効果的なんじゃないでしょうか?一度飛行機で酔ったことがあって、フリスクを食べたら一気に酔いが引いた経験があります。本当に聞くので騙されたと思って今度持って行って下さい。
2時間半の船旅はどうだったか
2時間半はあっという間。いよいよ接岸です。
船からロープを投げていかりに引っ掛けます。
そして降船。
ようこそ佐渡へというボードに迎えられ、佐渡に上陸しました。
売店群の中を通って下に降ります。お金を落としていく仕組みができてますねぇ。
いやー久しぶりの船旅、良かったですねー。飛行機旅行では滅多にない「2等の自由席」という経験をしまして、その競争の厳しさに愕然としましたが、船内を自由に動き回れることもあって最終的には「何とかなった」という印象です。終わってみれば2等の船旅も良かったと思います。
とにかく船旅は自由でした。どこへ行ってもいい、どこに座ってもいい。何をしてもいい。新聞紙を敷いて寝ている人がいるくらいですから、ほぼ何でもアリなんです。さすがに飛行機ではそこまでのことをする人は滅多にいないですよね。それが船では当たり前。何て自由な世界なんだと思いました。
飛行機の旅と船旅との差を見せつけられた2時間半だったと思います。
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