セントレアに雪が積もった
2018年1月25日、数日前から日本には数年に一度と呼ばれる寒波が押し寄せ、東海地方の南の方でも雪が積もる寒い日でした。この日の名古屋の最低気温はマイナス4度。朝起きると家の周りはうっすら雪化粧という感じ。セントレアは僕の家より南にありますので「セントレアはそこまで積もっていないだろう」とタカをくくっていました。そしたら着いてビックリ!
こんなに雪化粧をしていたのです。視程もすごく悪く、これから雪が本格的になりそうな天気でした。
窓のフレームとベンチを見ると「セントレアだ」と思えますが、外の景色とはアンマッチ。なんだか別の空港にいるみたいでした。
積雪量は多くないですが、一面の雪景色が非常に新鮮です。
737の足元に注目。ほんの1~2センチの積雪ですが、新雪の上を若干の雪煙を撒き散らすように走ります。
除雪作業中の機内から
セントレアでは珍しい雪なので当然遅れが発生します。ボーディングブリッジからは除雪作業がよく見えます。
そして着席。デアイシングカーと呼ばれる車で除雪・防氷の作業が進めれています。
除雪作業のため出発が遅れる旨の機内アナウンスが入ります。「ただいま防氷剤をまいています。翼が凍るのを防ぐための必要な措置です。」とハッキリと言い理解を求めるところが素晴らしいと思いました。遅れたくない気持ちはわかるんですが、翼に雪が積もると最悪の場合、墜落してしまいますので、防氷剤をまくことは非常に重要なことです。この作業は命を取るか時間を取るかという重要な作業なのです。
飛行機の防除氷についての詳細は以下の記事をご覧下さい。
防氷剤で窓が雲ってしまい、何も見えなくなりました。
タキシーを開始しました。
フラップ上面に雪が残っていますが大丈夫なんでしょうか?フラップは翼面積を広くして揚力を増すための装置です。そこに雪が積もっていたら本来のフラップの性能が発揮できないんじゃないか?と不安になりました。ただ、フラップに積もった雪はフラップを出さないことには除雪できませんので、実質、出発前の除雪は不可能です。
見えないところなのにどうやって積もったんでしょう?下側に風が吹き付けて積もったんでしょうか?結構謎です。
新雪を踏みしめてタキシー。エプロンにはタイヤ跡が付きます。
視程良好の絶景フライト
一旦離陸してしまえばもう安心。雪が積もった状態で一番怖いのは離陸直後なんですが、ポジティブクライム(昇降率プラスの上昇)に入れれば何とかなります。窓にはまだ除氷液が残っているため、外が見えにくいですが、この後徐々に消えて行きました。
眼下には浜名湖が見えます。
続いて天竜川。
富士山も綺麗でした。
富士山特集は以下の記事をご覧下さい。
大島は雪をかぶってますね。温暖な大島でも山には雪が積もるんですね。
東京湾の上をアプローチ
中部=羽田はフライト時間が40分程度の短距離路線。すぐに高度を下げ始めます。以前は羽田空港のRWY34にアプローチするときには房総半島を横断して降りていた気がするんですが、今回は違いました。三浦半島を左手に見ながら浦賀水道の上空を進入していくのです。
そしてRWY34Lに着陸。国際線ターミナルを左手に見ながら減速します。
767の隣に停止しました。東京の天気は快晴。名古屋は雪だったので何だか不思議な感じです。
思い返せばセントレアを離陸してすぐに浜名湖が見えたということは、雪雲がかかっていたのは本当に愛知県の一部だけだったということになります。自分の街に雪が降っていると、当然隣街もその隣の街も雪だろうなんて思ってしまいがちですが、意外や意外、降っていたのは自分達の住むところだけでした。何だか変な感じです。
密かに期待してしまう雪の日
1年に一度、二度くらいはセントレアに雪が積もります。でも、なかなかその日にフライトするということがないので、今回は絶好のタイミングでのフライトになりました。デアイシングカーの除雪作業も見られて大満足。雪の日のセントレアってとても素敵です。除雪する方は大変なわけですから、あんまり雪を期待してはいけないんでしょうけど、普段と違うオペレーションが見られるという意味では、なんだか期待してしまいますね。という、雪の日のセントレアのレポートでした。もう季節は春と言うのに、今さらこんな記事をゴメンナサイ。
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