737MAX-8初号機デリバリー
2017年5月17日、僕は夜にTwitterで知ったんですが、マリンドエアの737MAX-8(以下737MAX)が成田空港に立ち寄りました。何と737MAX初号機のデリバリーフライトだったんです。ボーイングからクアラルンプールへと飛ぶ間の途中寄港だったみたいです。(Boeing HPより)
はっきり言って寝耳に水。僕、最近あまりTwitterを見ていなくて、737MAXの動向をよく知らずにいたんです(737MAXのデリバリーが話題になっていたかどうかも不明)。元々737MAXの初号機って米サウスウエスト航空にデリバリーされるんじゃなかったっけな?なんて思いがしているんですが、いつの間にやら変更になり、マリンドエアになったみたいです。
737MAXとは
その前に737MAXという飛行機の解説をしておきますと、737MAXというのは、世界で最も売れている旅客機737の最新型です。737 Original(-100、-200)、737 Classic(-300、-400、-500)、737 Next Generation(-500、-600、-800、-900)と来て、第4世代の737です。(Boeing HPより)
特徴は、
超まとめて言えば「リエンジン」
細かいところの変更はありますが、これまでの737エンジンを高バイパス比エンジンに換えて燃費を良くしたバージョンと言ったら簡単ですかね?
その他、ウィングレットやテイルコーンの形状変更、前脚の伸長など、マイナーチェンジはありますが、最も大きな変更と言ったらエンジン換装です。見た目にはそんなに変わりませんが…。換装したエンジンはCFMインターナショナルのLEAP-1B。エンジンだけで従来型から14%くらいの燃費向上になるそうです。
LEAPと言えば、A320neoのエンジンでも使われているエンジンです。あちらは同じLEAPでもLEAP-1A、一番の違いはファン径の違いです。737MAXのファン径の方が小さいです。737は車高が低いですから、A320neoと同じ直径のエンジンは付けられません。なので直径が少し小さなLEAPが付けられています。それがLEAP-1Bですね。
ボーイングの発表によると、A320neoに比べて737MAXの方が座席当たりの燃費が8%程度いいみたいです。直径が大きい方が燃費が良さそうな気がしますが、直径が大きくなると抵抗が増えますので、むやみに直径を大きくすると、エンジンの燃費の良さを抵抗が相殺してしまいます。そういう意味でファン径の増大は燃費にとっては微妙なところってことでしょうか?
とは言うものの、前世代の737からすれば随分と燃費が良くなったのは間違いないです。
ちなみに現段階の737MAXのオーダーは、3,700機程度。一方のA320neo(A321含む)のオーダーは4,500機程度。つまり737MAXが負けている状態です。A320neoの方がローンチも初飛行も早かったという点で、オーダーに差がついているのかも知れませんが、巷では737限界説(設計が古すぎる)なんてものもあります。
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マリンドエアって何?
さて、続いてマリンドエアについてですが、マリンドエアはインドネシアのLCCライオンエアの子会社で、マレーシアのフルサービスキャリアです。マリンドという名前「Malindo」というのは「Malaysia+Indonesia」から来ているようです。僕もつい先日、香港から-クアラルンプールまでマリンドエアに乗ったんですが、多分1年前ならば、
マリンドエア???
なんすか?それ。
って感じでした。
就航は2013年。新しいエアラインですから、まだあまり知られていないというのが実情かも知れません。日本への定期就航はまだなく、チャーター便が名古屋(中部)や成田に来ている程度です。「日本就航も近いのでは?」という噂もありますが、公式な発表はまだありません。日本で滅多に見られないという点で、まだまだポピュラーではないエアラインですね。
737MAXの塗装を見ると、何だか尾翼に規則的な模様が描かれて胴体には「Batik」と書かれています。写真を見た時、あれ?バティックエアなのか?と思ってしまいました。どうやらマリンドエアは近い将来、Batik Air Malaysia(バティックエア・マレーシア)となるみたいで、それに向けたマーキングだと思われます。
(マリンドエアのB737-800。5/1香港にて。)
ほら、この通り、先日乗ったマリンドエアもバティックエアのマーキングがなされていました。ただ、胴体にはマリンドエアと書かれていましたけどね。同じライオングループ傘下のフルサービスキャリアとしてブランド名の統一を図ろうという意図があるんだと思います。
親会社のライオンエアは737MAXを201機もオーダーしており(737MAXトップのオーダー数)、その初号機がマリンドエアに落ちてきた感じですね。
初便は5/22のKUL-SIN OD803便
ということで、これを書いている今は737MAXの初号機はマリンドエアの本拠地クアラルンプールにいるはずです。気になる初便はと言うと、route onlineがこんな情報を掲載しているので恐らく間違いないでしょう。
(routeonline HPより引用)
2017年5月22日(月)の
OD803 クアラルンプール(10:30)-シンガポール(11:30)です。
納入から就航までがすんごい早いですね。まぁ、既存機の派生型ですからね。ANAのA320neoだって日本到着から就航まで12日でしたから。
今のところの空席は、、、
残り一席!!!
流石に皆さん早いです。ということで、
初便乗ってきまーす!
なんてことにはなりません。
こんなに突然だと予定も立たないですよ。何せ来週の月曜日。そんなの無理ですって…。もっと早くから知っておけば、マレーシアなら何とか行けなくもなかったです。日本から指をくわえて見ておこうと思います。
それでは、737MAX初デリバリーおめでとうございます!
(そして2017年5月22日)
無事に路線就航を果たしました。
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