予約デスクに電話
飛行機に乗る時の最大の難点はマスクを絶対に着けなければいけないこと。せっかくの楽しくて快適な空の旅なのに、マスクを着けて乗るのなんて嫌ですよね。しかも鼻を出しているだけで注意されるなんて不愉快極まりないです。僕はマスクのせいで飛行機に乗るのが嫌いになってしまいました。マスクなし生活を続けている僕の中でも、唯一飛行機だけがマスクなしで行けない場所でした。しかし実はマスクを着けないで乗れる方法があるんですよ。
いや、そんなことできないって?やめとけって?機内で揉めて降ろされるぞって?
いやいや、それができるんですよ。
この事実を僕が初めて知ったのがツイッターでした。乗る前にチェックインカウンターで「マスクできません」と言っておけばいいだけらしいのです。また、身近な知人もノーマスク搭乗を実践していて、「カウンターで理由を言うだけで、あとは何も言われないよ。」と言っていたので僕もそれに倣ってみようと思いました。
というわけで、2022年のGW、マスクをせずに飛行機に乗ってみましたのでレポートします。
今回、搭乗時刻ギリギリに空港に行こうと思っていたので、カウンターで当日申告するのを避け、事前に予約デスクに電話しておく方法をとりました。(教えてもらった方法ではない方法で乗ったという意味です。)
(僕)「今度乗る便でマスクなしで乗りたいのですが」
(係)「少々お待ち下さい。」
(一旦保留に)
(係)「健康上の理由ですか?差支えなければ理由を教えて下さい」
(僕)「マスクを着けると気分が悪くなるんです」
(係)「承知しました。引き継ぎますが念のため機内でもおっしゃって頂けますか?」
(僕)「わかりました。」
とても良い対応でした。特に「気分が悪くなる」の部分に突っ込まれることもなく、その理由ならば健康上の理由と判断されたと感じました。
これであとは空港に行くだけですね。いやはや、こんなに簡単なことだとは思いませんでした。今までその「気分の悪さ」を我慢していた自分は何だったんでしょうね。これでマスクなしの快適な空の旅が保証されます。
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厳戒態勢のゲート前
空港には搭乗の30分前に到着。そのまま保安検査場を抜けてカウンターに向かいました。空港ではマスクをしていなくても声を掛けられることはありません。ゲート前までは何の心の負担なく行けますのでご安心を。搭乗時刻が近付き、ゲート前に立つとすぐに係員が寄ってきました。そして質問やお願い攻めに。どうして僕がわかったかというと、一人だけマスクを着けていないからです。(当たり前か)
(係)「本日体調不良等はございませんか?」
(係)「咳やくしゃみをする際にはハンカチ等で口を覆って下さい」
(係)「一番後ろの座席が空いているのですが、そちらに移られますか?」
(僕)「今の席がいいんですが移らないとだめですか?」
(係)「いえ、お客様が変更されたくないならば今の席で構いません」
(僕)「ならば今の席で」
という会話がなされました。
当たり前のことをいちいち言われるのは若干の腹立たしさを覚えました。言っておきますが、僕は無思考にマスクをしている人達よりもよっぽどマスクの効果やマスク着用の必要性について深く考えているんです。体調が悪ければ家でもマスクを着けますし、常に手の届くところにハンカチ、またはタオルを忍ばせています。だからこういうことを言われるのが嫌なんですよ。
それにしてもこの質問責めには参りました。なんで参ったかって、わざわざ人のいるところで質問をしてくるからです。小さいとも言えない声でネームコールされ、わかりきった注意事項を言われ、結構な辱めを受けました。
ゲート前で係員2人に囲まれるのは正直居心地が悪かったです。優先搭乗のレーンに並びかけたばかりの時だったので、注目の的なんですよ。近くにいる人には完全に会話が聞こえています。これはかなりのメンタルが必要だなと感じました。
ルールを犯した罰ですね。
あと気付いたのは、ゲート前にスーツを着た年配の係員が立っていたこと。いつもそんな人はいないです。もしかしたら、トラブルになった際に即座に対応できるようにお偉い人を用意したということかも知れません。ゲート前は密かに厳戒態勢が敷かれていたということですね。
エアラインってたかがマスク一枚で大ごとにするのが得意なんですよね。基本的にスルーすれば済むのに自ら大ごとにして仕事を増やしているんですよ。欧米では既に機内でのマスク義務を撤廃しているというのに、日本は未だに同じルールを敷いてルールを守らない場合は搭乗拒否までやっちゃいます。本当に無駄なことをやっていると思います。
とは言え、正直なところ、僕がマスクを着けずに乗ることでちょっと申し訳ない気持ちにもなりました。でもそれってエアライン側の都合なんですよね。例えば新幹線はノーマスクで乗ったところでJR東海には負担を掛けません。彼らは華麗にスルーをしてくれるからです。でも、エアラインはガチガチのルールで固めていてスルーできない。それが自分たちを苦しめているんです。
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機内ではマスクしているが如く
厳戒態勢のゲート前を通過すると、さらに厳戒態勢の機内が待っていると思いきや、完全に拍子抜けでした。まるで僕がマスクをちゃんと着けているかのように接してくれるんですよ。「健康上の理由以外でマスク未着用は不許可」という主旨のアナウンスは入るものの、僕に対して改めて何かを言うこともなく、かといって透明人間のように扱われることもなく、本当に普通に接客してくれました。もちろんドリンクサービスも普通にしてくれるわけですよ。笑顔で「砂糖もう一本下さい」って言ったら、怪訝な顔一つせずもらえました。
周りの乗客が騒ぐこともありません。結構周りを見渡していましたが、「あの人は何故マスクをしていないのか」と言われている様子もなく、ちゃんとマスクをしているが如く平穏に過ぎていきました。
- マスクをしているのに注意されていたこれまで
- マスクをしていないのに一切注意をされない今回
この違いは一体何なんだろうと、頭が混乱しちゃいましたね。もうマスクはコロナとは全く関係がないんですね。
マスクって一体何なんでしょう?
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僕の失敗
というわけで、とても上手く行ったように見える今回のノーマスク搭乗でしたが、失敗したと感じたのは予約デスクに電話したことです。事前連絡をしているからそのまま機内に入れるかと思いきや、ゲート前で捕まっちゃったんですよね。それが人目に晒されるという悲劇を招いたんですよ。やはり人目は気になるもので、「あの人、マスクしていないけど何か揉めてるんじゃない?」と後ろ指を指されている気がしてとても嫌でした。なのでこれからはカウンターで申告することにします、そしたらカウンターで体調やあれこれ聞かれてゲート前では聞かれないようになると思います。あ、もちろん推測ですが、カウンターで質問やお願いをされればゲート前ではされないはずですよね。ということで、次回からはカウンターに寄ってから乗ろうと思います。
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マスクを外すことは特別じゃない
これで僕の全てのテリトリーで人間らしい生活ができるようになり「めでたしめでたし」と行きたいところなんですが、飛行機の中でマスクを外せたとしてもそれは特別扱いをしてもらっているからなんですよね。本当は何も言われず、こちらからも特別な事情を話して許可をもらうことなく、普通に搭乗したいんです。今のようにいちいちゲート前に厳戒態勢を敷かれるようじゃダメなんですよ。でもこれは企業のポリシーの問題だから仕方がないんですよね。
以前にも書いたユニクロもそう。マスクの箱を持って追いかけてくるので、「要らないです」と言って特別扱いしてもらわないといけません。
僕が目指すのは誰にも許可を取らずにマスクを外せる社会です。
でも、これ、書いていて本当に悲しくなります。マスクを外すだけなのに何故相手の許可がいるのかって。何度も言っていますが、「本人に自覚症状があって初めて有効なマスク」なのに、何の症状もない人が着けさせられて、外すときに許可を求めないといけないってホントどれだけおかしな社会なんでしょう。
うんと昔、SARSが流行っているときにソウルに行ったことがありまして、帰りの飛行機がとても寒かったので、うちの妻が毛布を2枚ぐるぐる巻きにしてマスクをしていたんですよ。そしたらCAが「この人はSARSかも知れない」と思ったのか、「お客様、大丈夫ですか?体調はよろしいですか?」と聞いてきたんです。
今考えればとても適切な対応ですよね。マスクをして寒そうにしていたら「あの人、風邪なんじゃないか?」って疑う。SARS感染者かも知れないのでとりあえず声を掛けた。至極まっとうな対応だと思います。
でも今はどうか。マスクをしている人は健康。マスクをしていない人はもしかしてコロナかも?だから「体調はよろしいですか?」と聞いてくる。 これ、普通に考えたら逆じゃないですか?
どう考えてもおかしいでしょ!
こんな社会は本当にどうにかしないといけません。今や「みんなしているのに何故アナタはしないのか」と言われているだけのマスクなのに、そんな人が一人いるだけでそしてゲート前は厳戒態勢なわけですよ。
今回ノーマスクで搭乗できて「良かった」ではなく、「どうしたらこの社会を変えられるのか」と改めてその難しさを実感したのでした。
あ、それで、マスクなしで飛行機に乗りたい方は是非僕の体験を参考にして下さいね。乗る直前までは少し不愉快でしたが、乗ってしまえばとても快適な空の旅でした。
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