実は2度目のピーチ
これからお送りするのは僕にとって2度目のピーチ搭乗記です(2019年8月)。実は2012年3月1日、本邦初のLCC初便となったピーチ就航初便以来の搭乗なんですよ。機内の雰囲気とか、CAさんのやる気とか、そういう五感で感じることって初便では全くわからないんですよね。だから今回は正直、初めてピーチに乗るような感覚で乗ってきました。
何を今さら…。
って感じなんですが、まぁしょうがないです。これまでピーチに乗る機会なんてなかったんですから。
路線は関西=ソウル。12時55分発のMM005便です。ピーチ発足当初、関西=新千歳に就航し、まずは国内線だけで始まったピーチですが、7年の間に大きく桃が実りました。いつの間にか近隣アジア諸国に国際線もたくさん飛ばすようになりました。しかもちょうどピーチとバニラが統合したところです。ということで、
今のピーチはどんな風なのか。
という観点で僕の感じたことを素直に書いていこうと思います。
関西空港ターミナル2へ
今回は名古屋から関西空港まで出張しました。それは中部=仁川の航空券が高かったからです(安い航空券は夜着しかなかった)。名古屋から関空は新幹線+特急はるかで8,900円。関西発が中部発よりも9,000円安ければ関空に軍配が上がりますね。名古屋発9時で関空着がほぼ11時。ちょうど出発の2時間前に着けたので、時間にも余裕がありました。
関空を降りたらターミナル1(T1)に行けばいいのかターミナル2(T2)に行けばいいのか。T2はLCCターミナルってことになっていますが、LCCと言うだけで目を瞑ってT2に行くと痛い目に遭うので気を付けて下さい。
T2はエアロプラザ方面です。
ここからT2へバスに乗って移動するんですが、ここで注意。T2はLCCターミナルとは言えピーチ、春秋航空、チェジュエアしか使っていませんので、他のLCCに乗る方はバスに乗らないで下さい。
バスは5分ほどで国内線ターミナル前に到着します。セントレアのLCCターミナルはオール徒歩なんですが、無料関空はバスで送迎。どっちがいいんだろう?と非常に考えさせられます。
国際線はその先、1つ上の写真で右側の方へ歩きます。
スポンサードリンク
チェックインのやり方
さて、初めての関西空港ターミナル2に入りました。(何を今さら…。)まず目に飛び込んでくるのは春秋航空のチェックインカウンター。
ピーチはその奥、ちょうどソウル行きのチェックインの時間帯でした。
自動チェックイン機でチェックインをします。紙でもスマホでも、バーコードを読み取らせてパスポートを置くだけ。実に簡単です。
最後にレシートが出てきます。これが搭乗券になります。
フルサービスキャリアでは基本的にカウンターでチェックインしますが、あれって何だかんだ結構時間が掛かるじゃないですか。今までカウンターでイラついていた自分は一体何だったんだ!とかなりカルチャーショックを受けました。一瞬で終わるLCCのチェックイン。ホントにストレスフリーです。
ピーチ、やるな!
となかなか幸先のいいスタートでした。
と気分よく立ち去ろうとした瞬間、こんなところに関所がありました。機内持ち込み手荷物のチェックです。就航当初はこんなのなかったように思いますが、手荷物預け料金も貴重な収入源ですので、厳しくやっているんでしょうね。
ピーチのルールでは機内持ち込みは7kgまで。そんなのバレるかい!なんて思っていたら大間違いです。チェックインカウンターを出るところに関所が設けられていて0.01kg単位で計られます。なんと僕の荷物は6.04kg。リミットまで1kg切っています。家でしっかり計ってくる必要がありそうですね。カメラとか機材が重い方は、しれっとカメラを肩に掛けたりして誤魔化す必要がありそうです(笑)。
あとは国際線出発へ。
保安検査は最近流行りのスマートレーンが導入されていて便利でした。トレイを下から取ってモタモタしている人を追い越せちゃうヤツです。最近、色々な空港で導入されてすごく助かります。どうやら30%待ち時間を短縮できるとか。確かに以前より早くなった気がします。
初めての関空ターミナル2
出国するとそこはまだ見ぬ世界。今さら関空T2なんて超遅いですが少し紹介しましょう。免税店は真ん中に化粧品をメインとして充実しています。もっと簡素な感じだと思っていました。
待合室も綺麗ですね。席数は足りていますし、何の不満もありませんでした。
OAデスクもあります。お盆シーズンでビジネスマンがいないからか、ビジネスマンはそもそもLCCに乗らないのか、ガラガラで非常に助かりました。
電源もUSBも完備していてラウンジと同じ感じで過ごせます。
ワイファイ、タダやで!なんて関西らしいですね。
ここで飲み物を補充しておきます。売店でしか売っていないのがちょっと不満でした。缶コーヒーが売っている自販機くらい欲しいところですが、LCCは持ち込み禁止の場合が多いのであえて自販機を置かないんでしょうか?
そしてここが搭乗ゲート。随分と簡素な造りになっています。
スポンサードリンク
身分制度のない平等な社会
ピーチでは窓側の人から優先搭乗。フルサービスキャリアでは当たり前のステータスがないのがいいところです。一番に通り抜け、機体へと急ぎました。外に出て思わず感動!「南国にピーチが就航!」みたいな感じの絵が撮れました。しかしここは関空です。いいですね、関空T2。
タラップを上がります。青空にピンク色のピーチのロゴが映えます。
久々のピーチはアガった
7年ぶりというか、初便以来乗っていないとなればほとんど初めてと同じなので、乗る時はかなり気分がアガりました。ジェットスターとかエアアジアとかにはない高揚感でした。何となくイメージが先行していて、乗る前からピーチっていいなって思えるんです。
他の日本のLCCであるジェットスタージャパンは事務的な印象、エアアジアジャパンは高圧的な印象です。カラーリングとユニフォームが影響しているんでしょうか?
バルクヘッドに描かれたピーチロゴが可愛いです。
プレリクラインではない伝統的な極厚シートでした。
エコノミークラスのシートピッチはさすがに狭いです。
指定したのは非常口席。なのでとっても広々していて快適でした。通路側には人が来ましたが、真ん中席は空席とあって、さらに快適に過ごせました。やはり隣に人が来ないことって非常に重要です。
通路側に座っていたのは女性でしたが、足をサッと引いてくれるだけで通路に簡単に出られました。非常口席の指定料は1,200円ですが、1,200円の価値は大いにあります。
テーブルは大型で使い勝手がいいです。シートピッチが広席のため、ちゃんとスライドして手前まで来ます。ただしUSBポートや電源はないですのでご注意を。
AランRWY24から離陸しました。
大阪湾上空を左旋回して西に針路をとります。神戸空港が見えました。
スポンサードリンク
さっそく有料機内食
ピーチでのお楽しみは機内食。就航当初から色々と趣向を凝らした「ピーチらしい」機内メニューを提供してくれています。PEACH DELIと呼ばれるブックレットが入っています。なかなかよくできています。
この時期のウリはエビマヨ&チャーハンとたこ昌のたこ焼きのようでした。機内でたこ焼きとか、大阪らしさが出ていて本当にピーチらしいですよね。このブレない大阪感がピーチのイメージ戦略を司っていると思います。
こちらはサンドイッチやパンのページ。右側にはアイスやジュース、コーヒーもあります。
カップ麺とおやつ類のページ。
ドリンクのページ。
お酒のページ。
ただし、この便では全ての商品を搭載していないらしく、炒飯はありませんでした。
搭載があるのは、たこ焼き、サンドイッチ、カレーパン、デニッシュ。シャーベット、その他カップ麺とのこと。メニューを見た瞬間から、炒飯とたこ焼き両方をオーダーしようと思っていたんですが、残念ながらそれは叶いませんでした。
さすがに全てを搭載するのは難しいんでしょうね。賞味期限がありますし。搭載品を限定して「これとこれとこれから選んで下さい」の方がちゃんと売り切れるような気がします。
作る(温める)のに15分くらい掛かるそうで、短い路線ではサービス時間が限られているため、搭乗時にオーダーしてしまうのが得策だと思います。僕はそうしました。
搭乗中のゴタゴタしている時間に注文するのは少し気が引けるのですが、CAさんが通路に立っているだけの瞬間を狙って、これとこれとこれってオーダーしちゃいましょう。そうすれば、ベルトサイン点灯後すぐに持って来てもらえるというメリットがあります。
ちなみに支払いはクレジットカード、現金でもどちらでもよいです。地上ではキャッシュレスが便利ですが、機内だとクレジットカードは非常に時間が掛かるので、現金の方が便利かも知れません。
僕がオーダーしたのはたこ焼きとピーチ&バニラデニッシュ+コーラ。これだけ食べればとりあえず腹は満たせます。
ソースをかけて鰹節をまぶせば一流のたこ焼きに変身!
ね、美味しそうでしょ!
実際、美味しかったです。レンジでチン感は否めませんでしたが、機内食としては上出来です。これで800円は安いかも知れません。
もう一つのピーチ&バニラデニッシュは美味しいんですが、値段と味が釣り合わない感じでした。単品で買ったのがいけないんですが、400円はさすがに高いです。ピーチとバニラが統合するご祝儀(当時は統合前)、そんな気持ちで食べました。
ちなみにたこ焼きには「たこ昌」の割引券が付いています。
そしてレシートには「おおきに!」と。レシートにも小細工とは憎い演出です。
こちらはポケットに入っていたもう一つのブックレット「PEACH TICKET」。空港までの交通機関のチケットが安く買えます。例えば成田空港への京成とか。ソウルならば仁川からソウル駅までのチケットとか。1円=10円のレート固定で売られていたので、円安になるほどお得です。
機内後ろから。満席ではなさそうでした。乗り込んだ時にCAさんに聞いてみたんです。「日韓関係が今あんな風ですけど、お客さん減ってます?」と。そしたら「いや別に減っていませんよ」と。
最近では日韓線はかなり落ち込んでいるようですが、LCCは予約したら乗らないといけないので(払い戻しができないので)、まだ当時(2019年8月)は目に見えて減っていなかったのかも知れません。
スポンサードリンク
2度目のピーチまとめ
初便以来のピーチに乗った感想をまとめます。まずチェックインがスムーズなのは素晴らしいと思いました。一瞬で終わる感じです。
そして機内持ち込み手荷物の重量チェックが厳格だったのは驚きでした。僕は7kgをオーバーしませんでしたが、どこまで許容してくれるのかちょっと気になるところです。7kgが境界線のため、7.1kgでも預けろと言われるのか、それとも8kgくらいまでは大目に見てくれるのか、その辺は実際に超えて見ないとわかりません。
続いて僕が良かったと思うのはCAさんのフレンドリーさです。僕はいつものことながら、1番に機内に入って写真を撮りまくるわけですが、そんな僕を見て、「ピーチは初めてですか?」と声を掛けてくれるところに惚れてしまいました。
大体は「なにコイツ?」って無視されるだけなので、向こうから話し掛けてくれるのはとても嬉しいことなのです。
「就航当時からだいぶ変わったのかな~と今回は興味津々です。」と言ったところ、「最近は初めからリクライニングされたシートを導入しております」とか「お帰りもピーチですか?」とか話を弾ませてくれました。
ANAなどのフルサービスキャリア(FSC)でもCAさんによっては全く会話が続かない人もたくさんいますから、思わぬ話の弾みようにちょっとビックリしました。LCCだからとか、FSCだからとかはあまり関係なく、その人のモチベーションなんでしょうけど、会話力の高い人がピーチにはいるということがわかっただけでも僕は嬉しかったです。
あと素晴らしいのが茶髪がOKなところ。赤い髪の人もいると聞いていましたが、結構な確率で髪の色がかなり明るいです。いわゆる日本のエアラインのCAさんらしくないところが良かったです。
ANAやJALのCAさんはおカタい感じなので、そのイメージで乗るといい具合に価値観を崩してくれます。乗っていて新鮮さがあります。同じ茶髪でもエアアジアのCAさんはややミーハーな印象がありますが、ピーチのCAさんは可愛らしさを保っていると感じます。これは恐らく制服の印象でしょうね。
放送や乗客への言葉遣いもFSCと全く変わらない印象でした。クルーのホスピタリティは非常にいいです。FSC顔負けの笑顔でしたし、かったるい雰囲気のCAさんは僕の乗った便に限ってはいませんでした。
あと、客層は圧倒的に若い女性が多い印象です。国内ビジネス路線ではあり得ないようなギャルが乗っていたりするのが関空発のLCCらしい点でした。しかし全体的に安っぽい感じはなく、皆さん賢くLCCを使っているなぁという感じを受けました。
総じてLCC感のないフライトだったと思います。非常口座席に座ったことと、機内食を買って満足できたというのも大きいですが、その点を割り引いたとしても2時間のフライトは快適そのものでした。
そして着陸後の放送で、「本日はほんまおおきに!」と言ってくれるのがピーチの十八番。最後に顔が綻んだ素晴らしいピーチのフライトでした。
スポンサードリンク