イケてる航空総合研究所

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SONYミラーレス一眼レフα7IIIの広角レンズ選びに迷ったのでレンタルレンズを試してみた。

広角レンズが高くて買えない

ちょうど1年前、Sonyのα7IIIというミラーレス一眼を買いました。当時の買ったばかりのインプレッション記事は以下の記事を参照して頂きたいのですが、これがまた高級路線の機種でして、実は交換レンズの購入にかなり悩みました。

flyfromrjgg.hatenablog.com

本体を買ったのはいいものの、セットで選んだレンズは24-240mmというマルチレンズ。もちろん望遠レンズがないと飛行機なんて撮れませんし、子供の写真など飛行機以外の使用用途では1本で済ませたいのでこのマルチレンズは絶対に必要です。

しかし僕は、飛行機の機内やホテルの客室という非常に狭い空間も重要な活動の場ですので、24mmだけでは全く対応できないのです。最低でも15mmくらいの画角の広いレンズが必要なんです。

例えばこんなレンズが必要です。


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ソニー SONY ズームレンズ FE 12-24mm F4 G Eマウント (SEL1224G)

しかしこのレンズ、タムロンのレンズみたいにホイホイと買えるような値段じゃありません。なんと、

20万円もするのです!

カメラとレンズ(1本目)に30万円の投資をした後に、追加で20万円も出せませんでした。

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レンズを借りるという選択肢

そこで考えました。「当面はレンタルでしのぐしかない」と。思い出せば、広角レンズが絶対に必要だったのが2020年1月末の台湾STARLUX航空への搭乗でした。月刊エアラインの取材があったので「さすがに24-240mm一本じゃ無理だ」と思い、レンズのレンタル屋さんを探しました。とりあえず一番良さげだったのがここです。

www.apex106.com

ビデオエイペックス(APEX)という会社。適当にネット検索して見つけた会社です。とりあえずここで、上記の12-24mmを借りてみました。


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こんな箱で送られてきます。マジックテープで蓋ができる結構頑丈な箱です。


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レンズを取り出してしまった後ですが、プチプチに包まれてかなりしっかり梱包されてきました。


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プチプチの外側には空気が入ったクッション材が。レンズという精密機器ですので、これくらいの厳重な梱包は必須ですよね。非常に安心できました。


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レンタルの説明書や到着時/返送時のチェックリスト、返送時のヤマト運輸の伝票も入っていて、不便なく返却できるようになっているのが嬉しいです。


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こちらがチェックリスト。これを見ながら、到着時に足りないものはないか、返送するときに忘れ物がないか確認します。非常に便利です。

ちなみにこのレンズを3泊4日で借りて11,264円、追加で返送のための配送料が1,050円掛かりましたので、12,314円で借りていることになります。

日帰り旅行ならば1泊2日が最短ですが、1泊2日では借りられないものがあります。また、事務所が近ければ取りに行く/持ち込むことで配送料が節約可能です。

いずれにせよ、数日ならばレンズ一本1万円程度が相場と思って頂ければよいでしょう。

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SONY 12-24mmついて

ここでSONYの12-24mmについて紹介しましょう。


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このレンズ、表面が半径の小さい曲面レンズのためフィルタは取り付けられず、その代りにレンズに被せるような大きなレンズキャップが付いています。取り扱いには注意しなければいけません。


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キャップ取った状態。口径は大きめです。


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横から見ると本体とのバランスが分かってもらえると思います。本体と比較してレンズだけバカデカいとか、そういう不格好さはありません。非常にバランスがよいです。

しかもこのレンズ、565gと軽いのです。マルチレンズの24-240mmは少し重いですので(780g)、12-24mmのレンズの軽さが際立ちます。さすがに20万円弱という値段はすぐに手が出るものではないですが、もし余裕があるのなら常に手元に置いておきたいレンズですね。

12mmと24mmの違い

ここで、12mmという超広角がどれだけ広いのかを見てみたいと思います。この圧倒的な画角を見ると12mmをやめられなくなります。


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こちらエアアジア非常口席を12mmで撮ったもの。(エアアジアジャパンは潰れちゃいましたね…。)


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こちらは24mmで撮ったもの。全然違うでしょ。


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こちらは台北桃園空港のノボテルホテルの部屋を12mmで撮ったもの。


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こちらは24mmで撮ったもの。24mmだと部屋全体が写りません。12mmの画角を知ってしまうと、24mmではかなり力不足ということがわかってしまうのです。

という所が超広角レンズの魅力です。

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ZEISS 16-35mmについて

当初12-24mmを検討していたんですが、新品で20万円という値段はさすがに高すぎて手が出ないということが段々と分かってきました。中古でも15万円くらいします。もう少し妥協できないものかと思ったときに次の候補となるのがこちらのZEISS(ツァイス)のレンズです。


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ソニー SONY ズームレンズ Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4(SEL1635Z)。

これだと新品で13万円程度、中古だと8万~9万円で買うことができます。

当初は前述の12-24mmの方が画角が広いので、機内、ホテル客室内では断然有利だと思っていたんですが、焦点距離の長い側が24mm(クロップして36mm)と短いため、機内で1本で取り回すのは厳しいかもと思ったんです。

そこで一回試してみようと思い、このZEISSのレンズを借りてみました。こちらだと広角側が16mmと、12mmには劣るものの、なんとか許容範囲です。そして焦点距離の長い側が35mm、クロップして52.5mmと50mm以上を確保できます。このレンズは超広角から標準までズーム幅が広いのが魅力です。

悪くない、試してみよう。

という感じで試してみました。そんな風に気軽にレンズを試せるのがレンタルレンズのいい所です。高い買い物ですから、候補となるレンズを一通り試せるのは非常に有難いです。


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と、借りて取り付けてみたのがこちら。正直言って見た目は12-24mmの方が好きです。12-24mmがつや消し仕様なのに対し、こちらはつやが若干あり仕様。カメラ本体がつや消しなので何となくバランスが悪いです。

ただ、見た目で写真を撮るわけではありません。重要なのは性能です。

で、結論から言ってしまうと、このレンズ、むちゃくちゃ良く撮れるんです。ブログ記事にも書いた2020年7月の福岡旅行(久留米ふかほり邸)のお供だったんですが、ほぼ全てこの16-35mmで撮っています。しかも16mmでも十分に機内、客室内で対応可能です。(欲を言えばキリがありませんが)

flyfromrjgg.hatenablog.com

(↑これだけではなく3シリーズになっていますので、是非他の記事もご覧下さい。)

特にテクニックを駆使しているわけでもなく、取って出しのスナップレベルでもこれだけ美しく撮れます(僕、撮影能力に至っては超アマです)。ブログでは長辺を800ピクセルまで圧縮していますので、大差はないかも知れませんが、拡大してみると描写力は圧倒的です。

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2つのレンズをスペック

12-24mmでも16-35mmでもどちらもメリット・デメリットがあります。

実は僕にとって描写力以上に重要なのが、最小撮影距離と重量です。実はα7III本体と同時に買った24-240mmでは、機内食を撮るために接写したいときなどに全く機能しないんですよ。最小撮影距離が50cmですから。近いものは撮れません(ホント最悪です)。非常に使い勝手のいいマルチレンズなのに、すごく惜しいです。あと10㎝短かったらいいのにと思います。)

それに加えて重量も非常に重要です。首に掛けて疲れないかはフットワークの軽さに繋がりますからね。初便のセレモニーとか機内での撮影などはいかに気持ちよく動けるかになりますので…。

ではスペックを比較してみましょう。

【SONY 12-24mm】

  • 焦点距離:12-24mm (18mm-36mm)
  • 開放絞り:F4
  • 最小撮影距離:0.28m
  • 画角:122゚-84゚
  • 重量:565g
  • フィルター:取り付け不可
  • 価格:約20万(中古15万)

【ZEISS 16-35mm】

  • 焦点距離:16-35mm (24mm-52.5mm)
  • 開放絞り:F4
  • 最小撮影距離:0.28m
  • 画角:107°-63°
  • 重量:518g
  • フィルター:72mm
  • 価格:約13万(中古8万)

実は焦点距離の違い以外どちらも同じ程度です。注目している最小撮影距離は0.28mで同じ。これくらいなら機内のテーブルの上の撮影は何とかなります。そして重量も500g台と軽いです。ボディ(650g)と合わせて1kg強なら、これまで使ってきたAPS-Cカメラとそこまで変わりませんから。(あと100g軽いとなおいいですが…。)

正直なところ、論点は焦点距離を妥協できるかどうかなんですよ。

ZEISS使ってみて改めて気付いたのは、ZEISSのレンズは50mmまでをカバーできること。例えばクルーを撮影する時とかにに非常に有利なんです。50mmは標準レンズと言いつつも意外と画角は狭いですから、少し離れても大きく撮れます。妥協どころかむしろ16-35mmの方を積極的に選ぶ理由になります。

(他にもタムロンから17-28mmで10万円程度という非常に魅力的なレンズが出ており、一瞬迷ったのですが、他のレンズと比べて最も画角が狭いので候補からは外しました。ただ、レンズの明るさF2.8と最小撮影距離0.19mにはかなり惹かれます。)

レンタルを使ってみて

2つのレンズを使い、あれこれ考えた結果、16-35mmに軍配。これまでNikonのカメラでは15mm相当を使っていましたので機内撮影は16mmで何とかできそうなことがわかりました。それ以上に、広角レンズ1本で焦点距離52.5mmまでをカバーできるのが魅力的ですね。

というように、机上だけの検討ではなく実際に使ってみた実感をもとに比較できるのが素晴らしいです。カメラ屋さんでもレンズは試せますが、色々な状況でたくさん撮ってみないと良し悪しは判断できません

既に候補レンズを1本に絞り込んでいて絶対に買うというのなら早いところ買った方が得ですが、迷っているうちはレンタルをしてよく吟味をした方が結果的に失敗がないような気がします。

また、1年に1回あるかないかという低い使用頻度ならば、レンタルする方がお得かも知れません。運動会で超望遠レンズを試したくなったとか、数年に一回の日食を撮りたいとか、そういうシチュエーションです。また、サードパーティから安いレンズが出る予定で、それを待っている間にどうしてもその焦点距離が欲しい時などにもレンタルは役立ちます。

何はともあれ、高い買い物をする前に試してみるというのは非常に重要ですので、いずれの状況でもレンタルレンズはかなりおススメです。カメラ本体だって借りられますので、是非是非試してみて下さい。

それで、結局中古でZEISSの16-35mmを買いました。メルカリで80,600円でした。2本のレンズをレンタルしてしっかり検討した上でいい買い物ができたととても満足しています。

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