GoToトラベルはスケープゴート
GoToトラベル中止を巡る活発な議論、そして菅政権への批判が日に日に高まる今日ですけれども、多分、冷静にコロナ感染について考えられる方は、「GoToトラベルっていわゆるスケープゴートだよね」と思っているかと想像します。スケープゴートとは、、、不満や憎悪、責任を、直接的原因となるもの及び人に向けるのではなく、他の対象に転嫁することで、それらの解消や収拾を図るといった場合のその不満、憎悪、責任を転嫁された対象を指す。簡単な使われ方として、事態を取りまとめるために無実の罪を着せられた「身代わり」や、無実の罪が晴れた場合の「冤罪」などが存在する。(Wikipediaより)
こちら、先日行った宮古島、与那覇前浜ビーチですが、よく「本土から沖縄の離島へコロナを持ち込むな」とか入れますけど、どこに行っても人がいなくて「どうやって感染させるんだろう?」なんて思ったりもしました。
しかもこのご時世、旅行に行く人達は、かなり感染には注意して行動していると思われるため、旅行で感染する/させるということはまずないと思うのです。
さらに別の日程で沖縄旅行をした際、いかに旅行が安全かを身を持って証明してきましたので、ご興味のある方はこちらをお読み下さい。
それで、今、GoToトラベルの中止が声高に叫ばれているんですが、なぜGoToトラベルが叩かれるのか、そしてなぜ菅総理はそれでもGoToトラベルをやめないのか。今回は少しナナメな視点でこの問題に切り込んでいきたいと思います。
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簡単に言うとこういう戦術
まぁあまり長く書いても仕方がないので、簡単に箇条書きにして説明します。僕のナナメな視点で考えると、今、菅政権はこんな風に考えていると思うんですよ。GoToトラベルを中止しないと、中止せよという世論が高まる。
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自然と旅行意欲が減退し、マスコミが騒ぐ効果もあり、自粛ムードが醸造される。
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それでも政府は継続することで、観光・旅行業界を応援するメッセージを発せられる。
とりあえず、ここまでで既に一石二鳥です。つまり中止を宣言しなくても中止と同じ効果が得られ、しかも観光・旅行業界を応援する格好ができるということです。
僕はここまででもすごいと思います。
しかしまだまだ続きがあるのです。今後、世論に負けた格好でGoToトラベルを中止するとどうなるかです。ただし、中止するタイミングが重要でして、恐らく中止は日々の感染者数が横ばいになったときに宣言されるんじゃないかと思います。
中止するとどうなるか。
GoToトラベル中止がきっかけではないが、それまでの自粛ムードにより感染者が減る。
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国民はGoTo中止の結果感染者が減ったと喜び、世論で政府を動かしたと満足する。
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政府は中止を遅らせれば遅らせる程、キャンセル料の負担や補償が減り、助かる。
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観光・旅行業界には粘りを見せたことで許しを乞える。
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世論に負けても結局、自民党体制は揺らがない。
これ、すごいことに誰も敗者がいないんですよ。国民は自分達が菅政権の強硬姿勢を崩したのだと満足ができますし、負けたはずの政府としても実は費用負担を最小化しています。観光・旅行業界に対しても、最大限の努力を見せたことになります。政権だって揺らぎません。
菅総理は「ガースーです」とか冗談でやってるみたいですが、そんな裏ではこういうしたたかな戦術を敷いていると思うんですよね。つまり今やっているのは高級な芝居。菅総理をはじめ官僚たちは「たぬき」を装って国民と対立する構図を作っているのです。
本当は旅行が悪いわけないんですよ。
それで、なぜGoToトラベルをスケープゴートにすると都合がよいかというのが次なんですが…。
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問題の核は絶対に標的から外す
コロナ感染は恐らく季節要因だと思います。人が県内移動に留まったとしても、職場や学校、家庭内で一定数の感染を引き起こします。こればかりは仕方がありません。ここまで来たら防ぎようがないんです。コロナが各県にまんべんなく広まってしまった以上、感染の根源は各県内にあります。職場だったり、仕事関係の会食だったり、学校だったり、普段の生活圏内だったり、家庭だったり。しかし職場も学校も地域社会も欧米のようにはシャットダウンできませんし、「家庭内でもマスクを」なんて言ったら人々の唯一のオアシスを失ってしまいます。
そこなんですよ。
なんとか矛先をGoToトラベルに持って行って、本当の原因を標的にしないようにしているのです。
GoToトラベルが悪者になっている間はしめたもの。ここで、すぐにGoToをやめてしまって感染が止まらないと、国民は次のターゲットを探しに行くため、それは政府としても困るわけです。GoToが悪者になれば社会がちゃんと回るのです。「観光・旅行関係者の人、ゴメンナサイ!」という感じなんですが、社会活動全体を止めるよりも犠牲が小さいんですよ。
夜の街も、居酒屋もそう、閉めたところで影響は限定的です。影響が限定的なものから標的にして行くのがミソなんです。その業種の人は本当に可哀想ですが…。
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政治家は人一倍頭がいい
政治家のこと、バカだとか世間知らずだとか、人々は批判をするわけですけど、政治家を含め、霞が関にいるお役人さんは超エリートですからね。東大卒なんかザラで、特に大臣とかそういうクラスってのは、熾烈な出世競争を勝ち抜いてきたわけですから、お勉強ができる賢さとトップまで出世できる処世術とを兼ね備えている人達なんです。バカなわけがないでしょう。大臣がバカでもそのブレインが天才ですから。
マスコミにコロッと騙されてしまうような我々の脳とは出来が違うんですよ。しかもピュアで正直過ぎる僕らと違って、ちゃんと「たぬき」にもなれる。つまり心理作戦で人を思い通りに動かすこともできちゃうんですよ。
一般企業でもあるじゃないですか。お偉い人達ってのは上手に左遷とか異動をさせますよね。本人に気付かれないようにしれーっと邪魔なヤツ(本人)、要らないヤツ(本人)を排除するわけですよ。やっぱり上に立つ人ってのは賢いんです。勉強だけではなく、人を操る術を持っているのです。
いや~菅さん、したたかですねぇ。
我々は政府の手のひらで踊らされていることをもう少し認識すべきなのかも知れません。
いや、むしろ知らない方が良いのかも知れません。いつかGoToトラベルが中止になれば、国民は自分たちの勝利を確信できるんですから。生きにくいコロナ禍、民衆のガス抜きは必要です。
世論は自然に湧き上がるものと思っていましたが、実は世論は官邸が操っているんじゃないかと思えてきました。昔から政治の世界では国民の不満を逸らすために使われてきたスケープゴート。典型はユダヤ人の迫害です。そんなスケープゴートを政治家のトップたちが使わないわけがないんです。
GoToは悪者説は恐らくこういうカラクリだと思うのです。
やっぱり考えすぎですかね?
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