お土産購入は反社会的?
コロナのせいで航空業界が瀕死状態。もうそんな状態が1年くらい続いています。ただ、打撃を受けているのは航空会社だけじゃないんですよね。空港利用者の激減でお土産の需要もガクンと落ちていて、空港のお土産屋さんは相当の苦境に立たされているかと思います。お土産メーカーは通販とかをやれるのでまだマシなのかも知れませんが、空港のお土産屋さんの売上は基本的に航空需要に比例しますので、かなりの打撃を受けているものと想像できます。
さらに今は旅行や出張が悪とされているご時世なので、「お土産を買って行く」という行為自体が反社会的な行動になってしまっている気がします。出張ならばまだ仕方がないと思われるかも知れませんが「いやー、北海道に行ってきましてね」なんて言いながら誰かにお土産を渡そうものなら、「オマエ何やってんねん」ってなりますよね。
ということで、このご時世うかつに他人のためにお土産なんて買えないわけですよ。お土産は誰にも渡さずコッソリ買って自分で楽しむものになりつつあると思います。
ということで、今回は、1月に行った札幌・函館旅行で自分のために買ったお土産を紹介したいと思います。
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清月の赤いサイロ
まず1つ目は函館空港で買ったお土産です。(函館空港に売っていれば新千歳空港にも売っていると思います。)その名も「赤いサイロ」。知りませんか?
これ、カーリング女子のもぐもぐタイムで出てきたお菓子で、そこから火が付いて人気になったヤツです。
僕が買ってきたこのサイズは5個入り840円で、中を開けると3つの異なるデザインの箱が入っていました。「コロナニマケルナガンバロウ」って書いてあるのが切実ですよね。でも開けた瞬間思わずほっこりしてしまいました。お土産メーカーも大変ですね。
こんな風に個包装になっています。これ、チーズケーキです。
皿に載せてみました。何となく垢抜けない感じがありませんか?最近のお菓子じゃないような、レトロ感がありますよね(それでも平成8年誕生です)。
そこがポイントなんですよ。別に流行っていない、いや最近流行っているんですが、一発流行らせてやろうと狙って出てきたお菓子じゃないところが魅力的じゃないですか?(いや、どんなお菓子も流行らせてやろうと出てきているんですけどね。)
半分に切ってみました。真ん中はギュッと詰まっている感じがあり、外側に行くほどスカスカになっています。そんな構造からも想像できる通り、真ん中辺りはしっとり、縁はカステラ風味になっています。
チーズケーキと言えばスナッフルスのチーズオムレツが人気ですけど、それよりも一世代前の雰囲気を醸し出しています。
チーズオムレツみたいなフワフワな感覚はないですよ。食べた時の「おお、これは美味しい!」というインパクトもない。でもなんか美味しい。なんつーか、素朴な味で何個も行けちゃう軽い感じですかね。
どこで買えるかと言うことなんですが函館空港では1店舗(どこか忘れました)のみの販売。しかも1人1個です。「えっ、コロナなのにそんなに売れるの?」って思っちゃいますが、ルールがある以上従うしかありません。
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柳月のあんバタサン
続いて2個目のお菓子は、ここ1年くらい札幌に行くとよく見掛けるようになったヤツです。非常に気になっていました。発売は2018年のようで、それで最近見掛けるようになったのかという印象です。その名も「あんバタサン」。「あんバターサンド」の略です。なんかすごくアレに似ていませんか?そう、六花亭のマルセイバターサンドに。
ハッキリ言ってパクリです。
ただ、箱のパッケージはだいぶ違って可愛いらしさがあると言うか、オジサンが印象的と言うか、ちょっと買ってみたくなるような箱ですよね。オジサンの演出も、クラーク博士の髭っぽく見えたり、夏目漱石に眼鏡を掛けさせたように見えたりと、新しいお菓子なのに昔からあるようなレトロ感を演出していていいですね。そこに戦略なるものを感じるわけですけれども。
ちなみにメーカーは三方六で有名な柳月(りゅうげつ)です。上の写真の箱は4個入りで600円のもの。レジ前で小売りもしていました。1個150円です。
パクリ感があるとは言え、銀紙に包んであるマルセイバターサンドとは異なり、あんバタサンは型崩れしないように透明なケース入っており、パクリ感を低くしてあります。
2つ開いてみました。断面はこんな感じ、分厚さ、ボリューム感は十分です。
で、肝心なお味なんですけれども、
美味しいです。
と言ってもレーズンが小豆に変わっているだけで、予想を超えたインパクトはありませんでした。マルセイバターサンドをよく知っているが故、想像通りの味がしてしまうところにインパクトがない要因があると感じました。ただ、レーズンが嫌いな人、マルセイバターサンドがあまり好きではない人にはよいかも知れませんね。
パクリ感はありますが、そこは後発だから。ここは割り切ってマルセイバターサンドの亜種とか別の味かと考えて、「今回はマルセイバターサンド」、「今回はあんバタサン」とその時の気分でどちらかを買って帰るのがいいんじゃないかと思いました。これは継続的に買って帰りたいお土産です。
ちなみにこのお菓子、つい最近まで入手困難でした。いつ行っても売ってない。GoToトラベル開始直前の2020年7月に行っても売っていませんでした。しかし最近は大量在庫を抱えている状態です。僕が行ったときは箱が山積み。入手困難なはずのお菓子が簡単に入手できるコロナってある意味残酷です。
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五勝手屋の羊羹
続いて函館のお土産です。函館と言えばこれに尽きます。それが売っているのは、お土産屋さんでも一番入口に近いところにある五勝手屋というお店。
包装紙を取ってしまいましたが、
こんな丸い棒状の羊羹です。
キャップが付いていてこれをまず開けます。
すると見事なザラメ現れます。そして糸が紙に埋まっているのでそれをはぎ取って下さい。
この意図で羊羹を切るわけですよ。下から押し出して糸で切る、下から押し出して糸で切る。これを繰り返します。
8個作ろうと思ったら9個できちゃいました。結構綺麗に切れるんです。ただちょっと手がベタ付きますけどね。
さあ、いただきます。
ということで、つまようじで食べるんですけど、
この羊羹が本当に美味しいんですよ。
一回買ってみて下さい。切る楽しさと同時に美味しさにハマりますので。
函館と言ったらスナッフルスのチーズオムレツが有名なんですけど、同じくらい、いやそれ以上にこの五勝手屋の羊羹が美味しいです。
一人用として3本入り1080円、家族へのお土産として5本1728円から買えますので、是非お買い求め下さい。
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せめて自分や家族に
GoToトラベルが中止になり、緊急事態宣言が出され、不要不急の外出は自粛が求められています。「そんなご時世に旅行なんてあり得ない」というのが今のコンセンサスかと思います。そのせいで航空需要は当然ガタ落ちなんですけど、航空需要が70%落ちたら、お土産の需要も同じように70%落ちるかというと、そんなはずはなくて、航空需要よりもよっぽど大きく落ち込むのがお土産需要じゃないかな?と思うわけです。
お土産を買い込むのは主に観光客であり、ビジネス客ではないからです。今の航空需要はビジネス需要か、生活のために必要に駆られて飛行機に乗る人達でしょうから、そのような人達はお土産なんてたくさん買わないんですよね。
だから航空需要の落ち込みよりもお土産消費量の落ち込みの方がよっぽど激しいはずです。お土産屋さんは大変だと思います。
かと言ってお土産をたくさん買っても他人に渡すわけには行きませんので、じゃあ何ができるのかというと非常に困ってしまうんですけど、せめて自分や家族のためだけにもお土産を買って行くってのが僕らができることなんじゃないでしょうか?
美味しいお土産をこっそり買って帰る。誰にも知られずこっそり。それがコロナ禍の旅行のトレンドな気がします。
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