イケてる航空総合研究所

ビジネスクラス搭乗記、弾丸旅行のノウハウ、マイルの使い方、貯め方、航空事故の真相などなど。

コロナ禍で人々の行動を支配するのは全て同調心理。SNSでの積極的な発信が旅行需要を喚起する。

全ては同調心理だった

先日、こんなニュースを読みました。日本人がマスクを着ける動機は、感染が怖いからでも他の人を守るためでもなく「みんなが着けているから」

www.nikkei.com

同志社大学の調査だそうですが、僕としては非常に納得する意見でした。いつでもどこでもマスク着用が義務付けられている中、「みんなホントに着けたくて着けてるのかな?」とずっと思っていたからです。

もちろん今は社会から要請されているため僕も着けていますが、本音は必要性の低い場所では着けたくありません。特に夏は暑苦しいですしね。

ただ、この論文の原文を当たってみると調査期間が3/26~3/30となっており、これは緊急事態宣言前の時期であり、日本ではまだそこまで大きな感染者数の増加がなかった時期です。人によって新型コロナへの意識がまだ異なっていた頃ではないでしょうか?(社会はマスクを求めて大混乱していた時期かも知れませんが…。)

新型コロナに対する意識は日々変化していくため、「この時期の意識調査と今の意識とズレがあるのではないか?」という疑問は感じますが、逆に最近では夏の炎天下でのマスク着用に疑問を感じている人達が多いことも分かっていますので、この調査の背景やマスク着用への認識は継続して有効であるという前提の下議論をしたいと思います。

原文はこちら↓

www.frontiersin.org

(要は調査時期と現在の意識とのタイムラグがあることを理解した上で書きたかっただけです。)

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旅行再開も同調心理が決め手

上記論文では、マスク着用の動機として最も大きかったのが「みんな着けているから」ということなんですが、これは日本人が大好きな同調心理なわけですよ。

調査結果を拡大解釈すると、皆が旅行に行かないのは「皆が行かないから」という同調心理ということになります。もちろんそんなことは論文には書かれていませんが、自分の周りの人々の態度やニュース等でのインタビューで言い訳がましい旅行者の発言を聞いていると、「今、旅行に行ってはいけない」という後ろめたさがあるようで、旅行自粛に対する「同調心理」は強いと感じています。

人々は常に周りに合わせるという行動をとるわけで、逆に周囲が「旅行に行ってもいいんだ」と思い始めれば、それに流される可能性が高いと言うことです。同調心理は怖いもので「マスク着用」や「移動自粛」がすぐに浸透した例からも分かる通り世界をガラリと変える力があると思います。

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そろそろコロナに飽きてきた

実はいい兆候が出ていると思っています。

最近、コロナの感染者数に反応しなくなっていませんか?「今日は何人が感染」とかって言われても、「あっそう」くらいなもので、「今さら何人でも関係ないや」と思っているところがある気がしています。

今や東京では1日の感染者数が300人超え、400人超えが当たり前になってきていますが、それよりも「東京で初の100人超え」というときの方が関心があったのではないでしょうか。今の方がよっぽどヤバいのに、関心度は低下しつつあります。

news.tv-asahi.co.jp

(4月4日、東京で初の100人超えの時のニュース。)

慣れって怖いんですよね。もうみんなコロナに慣れ切ってしまって感染者数を報じるだけでは物足りなくなっているんですよ。だからマスコミさんはこの夏、何とかGoToトラベルの是非や帰省の是非とかで煽ってきたんですけど、もう夏の旅行・帰省シーズンは終わるため、ネタ切れ感が出てきています。

マスコミは感染者数でもなく夏の大移動でもないコロナネタを探さないといけない時期に来ているんです。でないと彼らの仕事がなくなってしまいます。

だから是非とも次こそは、不安を煽るのではなく、ポジティブなネタを報じてもらいたいと思っています。

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近場レジャーはポジティブ報道

お盆期間中、これまたいい兆候がある気がしていまして、相変わらず新幹線や飛行機での移動はネガティブな感じだったんですが、近場で楽しむレジャーに対してはポジティブな報道が目立つ印象を受けました。

僕のお盆と言えば、近場の観光地に出掛けたとか、近所のプールで遊んだとか、映画を見に行ったとか、ちょっと豪華な外食に出掛けたとか、典型的なコロナ禍のお盆休みという感じだったんですが、ニュースを見ていると、今書いたことは全てポジティブに報じられていた気がします。

個人的に旅行や帰省よりもうんと危険だと思っているのはプールなんですが、そんなプールでさえ「今年のお盆は帰省を諦めて近場で楽しんでいます」と言うような前向きな?発言でまとめられていた気がします。


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(https://news.nanda.tokyo/news-main/113861/)

マスクなし、水は消毒してあるけど飲み込んだ水をプハーと飛沫にして飛ばしまくるプールはOK。マスク必須で一席飛ばしで座ってるけど、ポップコーンを食べるときはマスクを取って、時々どこかのお父さんが寒くてくしゃみとかしてる映画館もOK。しかし、理由やカタチを問わず県外への旅行や帰省はNGという矛盾だらけのお盆休みだったわけですけれども、近場で楽しむことだけはマスコミさんが特別に許可してくれたようだったので、ちょっと安心しました。

そんな報道を見た家庭では「近場なら大体どこに行ってもいいんだ」という心理になったに違いありません。それもあってか、4月5月は外出することすら後ろめたかった気持ちが、随分と薄れてきたように感じます。

GWにはガラガラだったレジャー施設や観光スポットは今では結構混んでいますし、外食も最近では「お名前を書いてお待ち下さい」という店が復活しています。GWの頃よりもうんと感染者数は伸びているのに、人々の意識が緩くなっているのはこの同調心理のおかげでしょうね。「赤信号、皆で渡れば怖くない」というヤツです。

これが徐々に近場から遠くへとシフトして行けばいいと思っています。

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SNSでの発信が突破口

ということで、あとは遠出に対する同調心理をいかに醸成していくかと言うことになるわけです。

まずは自治体が「来るな」というメッセージをやめるところから始めないといけません。今、旅行に対して一番の障害になっているのは「来るな」系の行政トップではないかと思います。例えば玉城デニー知事とか。

医療体制に関わるため、難しいかじ取りを迫られるところはありますが、濃厚接触者の少ない旅行では感染者は増えないと思うので、「県民と濃厚に接触する県外者は来るな」という条件付き「来るな」に変更してもらい、旅行は歓迎というメッセージを発信してもらいたいものです。

そして「来るな」メッセージの廃止に加えて、SNSでの発信を積極的に行っていくのが最も効果的だと僕は考えています。この夏休み、旅行や帰省はダメという共通認識があったため、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSでの旅行や帰省の投稿を控えた人も多いはずです。

叩かれるのが嫌、自粛警察が怖い、そんな心理からでしょうが、旅行を盛り上げていくためには「周りのみんなが遠くへ旅行している」という意識の刷り込みが重要ですので、どんどん投稿をして欲しいと思います。


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僕自身、旅行に行ったとしても全然叩かれないですよ。皆さんが思っている以上に人々の許容度は上がっていると感じます。世論のバロメータであるヤフコメを見てみても、マスコミの恐怖心を煽る報道の仕方に疑問を抱いている人が増え始めているように感じるため、恐れずに遠くに旅行に行っている姿を投稿しましょう。

いちいち「三密を避けています」とか「徹底した感染防止対策をしています」とか、逃げを打つ必要はないと思います。もっと堂々と旅行をアピールして下さい。

今やマスクなしの密なプールに行ってもいいところまでレベルが下がったんですから、飛行機を使った旅行が許容されないはずがありません。海外旅行はまだまだ先としても、国内旅行はそろそろ時期が来たと思います。


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飛行機好きとして空港のこんな閑散とした姿を見るのはほんともう嫌です。(7月平日の新千歳空港)

全ては同調心理。コロナ克服は今となっては心理戦です。冒頭の論文では、「社会心理的な動機(social psychological motivations)」がマスクの着用を非常によく説明できると言っていますので、それと同様、旅行需要の回復にも同調心理が有効ということなんですよね。

何となく「旅行ダメ」、「飛行機ダメ」の正体が掴めた気がしてきました。国内だけで言えば、もうコロナが終わるのは近いんじゃないかと思います。

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